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松宮園生です。
日本食、世界のあちこちでブームになっていますね。
3月にニューヨークで、日本食のフェスティバルが行われました。
(3月4日?10日)
僕はおカネも時間もないので行けませんでしたが、
どなたか行ってこられていたら、様子を聞かせてくれると嬉しいです。
さて本題。
アメリカでは、会社にメタボな社員(メタボリック・シンドローム社員)が増えると、会社の業績も落ちると考えられています。
逆に、メタボな社員が減れば、会社の業績は上がると信じられています。
そのために、
●社員のためのスポーツジムを社内に設置したり
●社員食堂(カフェテリア)のメニューをヘルシーメニューに変えたり
●「もっと野菜や果物を食べよう」というスローガン(*)のパンフレットを社員に配布したり
といった工夫をする会社がものすごく増えています。
このような工夫のことを
Worksite Health Promotion (ワークサイト・ヘルス・プロモーション)
と呼びます。
たとえば IBM のような会社は30年前から「ワークサイト・ヘルス・プロモーション」を始めているそうです。
ほかにも、キャタピラー、ファニーメイ、シグナ保険といった大企業も、
1990年代から「ワークサイト・ヘルス・プロモーション」に取り組んでいます。
「ワークサイト・ヘルス・プロモーション」の専門会社というのも多数生まれています。
ところで前回(その3で)書いた「フード・ディバイド」のことをちょっと思い出してください。
国をあげてのさまざまな努力にも関わらず、アメリカ人の食生活は改善せず、メタボな人も減りませんでした。
これは会社の社員にも当てはまります。
会社が「ワークサイト・ヘルス・プロモーション」に懸命になっているにも関わらず、 一部の社員は食生活をなかなか変えませんでした。
この状態に手を焼いた「ワークサイト・ヘルス・プロモーション」の専門会社は、最近ある面白い実験を始めています。
どんな実験なのでしょうか?
今回はここまで。続きは次の次(その6)で書きます。
(*)「もっと野菜や果物を食べよう」というスローガン
= 5 A Day (ファイブ・ア・デイ)と呼ばれています。
詳しくは「食育は英語で何というの? その1」
を参照してください。
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◆◆◆
シニア・野菜ソムリエの遠山由美です。
実際に食育を行っている方に
「あなたが食育で一番大切にしていることは何ですか?」
と質問するとほとんどの方のお答えはこうです。
「楽しいこと」
もちろんこれは食育において欠かせない要素です。
でも、楽しいこと、と答える方の講座を実際に拝見してみると
なるほど納得、楽しく学べる講座と
何となく腑に落ちない講座の2種類があることに気付きます。
この差は何?
おそらく食育者の「基礎食育力」であろう、と私は思っています。
基礎食育力のある人とは
自分の食育理念をもち
それを裏付けるためのデータをきちんと揃え
食に対して正しく認識すべき部分(学んでもらう部分)を
「楽しく表現している」人のこと。
対して基礎食育力のない人とは
ただ単に
食に対する興味をかきたてるための話題を
「楽しくおしゃべりしている」だけの人のこと。
何を聴いても「とにかく楽しいことが大事なのよ!」と言い張るだけの人は
要注意だと思っています。
自分にとって必要な基礎食育力とは何か。
これは、自分が
どのような場で
どのような方を対象に
何を目指して
食育をするのかによって異なってくるものだと思います。
私の場合は学生時代に培った
「食と人間のありかたに関する考え方」をベースに
その後実務を積み上げるうち
野菜と果物、というところに辿り着きました。
さらにこれを仕事としているうちに
「食が人間に対してできることの限界」を知りたいと思い始めました。
食に無関心な人が増えている現状は心配ですが
食に過大な期待をかける人達の存在はもっと気になったのです。
わかりやすい例が「あるある大辞典」事件。
「たった一つの食品を摂取して、体が変化する(痩せるだの若返るだの…)」
という番組の問題点がようやく世間に認知されました。
次々と捏造が発覚し「次は何?」なんていわれていますが
「たった一つの食品で何かが起きる」という考え方自体が幻想ですから
その幻想に基づいて作られた番組は
程度の差こそあれ全て「作りごと」に過ぎません。
ひとつひとつ検証するまでもないことです。
ひとつの番組の中には正しいレポートもあったでしょうが
最初の考え方が幻想ですから、番組全体としては全てが捏造になってしまいます。
この事件をきっかけに多くの方が「食の力」の素晴らしさと限界の両方を
考えてくださるようになると嬉しいな、と思っています。
さてこの「素晴らしさと限界」の両方を知るのに
最適だと思う資格がひとつあります。
独立行政法人 国立健康・栄養研究所が認定している
栄養情報担当者
(Nutrition Representative = NR)
です。
私達が日常「口にするもの」には
薬事法で定められた薬から、ごく普通の食べ物まで様々。
なかでも最近は健康食品だの健康補助食品だのトクホだの栄養機能食品だの
ただの食べ物(=おいしかったり、おなかがいっぱいになったりするもの)なのか
なんらかの効果効能を期待して食べたら「効く?」のか
訳の分からないものが増えています。
本来食品の栄養素や栄養については
管理栄養士さんや栄養士さんという専門職がありますが
栄研(独立行政法人 国立健康・栄養研究所の略です。長いので…)は
乱立する健康食品や健康情報を懸念し
NRという人が必要だと考えているようです。
「身近な所で、健康食品の相談ができるような専門家がほしい」という
ニーズにこたえるために
「健康科学(医学入門レベル)や栄養学、食品科学
の基礎知識と技能をマスターしていることを前提条件とし
これらを基盤とした上で健康食品に関する知識と技能を習得する」
とテキストに書いてあります。
本来は「信頼のおける健康食品のアドバイザー」として作られた資格ですが
「普通の食品に対しても何らかの健康効果を期待する」という現在の風潮の中では
口に入れるもの全ての可能性と限界を的確に表現できるものとして
食育の分野でも大いに役に立つ資格です。
NRは管理栄養士さんと同じようなレベルの内容を
短期間に勉強することが可能なので
食の栄養的側面、健康効果的側面の知識を習得したいという
本気度の高い方には、忙しいけれどお勧めです。
またこの資格があると
受講するのに「医療系の国家資格をもっていること」が条件になっているような
講座を受講することが可能になるケースもあり
2008年に本格導入される新しい保健指導にかかわっていきたい
と考える方にもお勧めです。
食育の場として、民間企業を選ぶとなると
「自分の行った食育がどのようなよい結果をもたらしたか」
という効果測定が必須になります。
食育を受けてくださる方が楽しいだけでなく
その食育の場を提供してくださる企業さんにも
メリットがあることを明確に示さなければなりません。
不二家の事件をみていても
これからは自分に都合のいい企業運営では生き残れない、ということがよく分かります。
CSRという言葉が叫ばれるようになって久しいですが
人々が神経質になりがちな食品分野において
情報開示はその核となるといっても過言ではないでしょう。
都合のいい情報だけでなく
不利な情報もきちんとアナウンスメントしなくてはなりません。
「この製品がヒトに対して供与できる価値」
を過不足なく伝えることのできるNRは
企業における食育でも大きな役割を果たせる、と思っています
松宮園生です。
<第1話: 寿司ポリスがやってくる!>
農林水産省が、海外の日本食レストランを審査して
「正しい日本食の店」と「ニセモノ」
とを分けることを計画しています。
「寿司ポリス派兵計画」です。
去年の11月にそれが発表されたのですが、
「そんなことをして何の意味があるのか。バカバカしい。じゃあ日本のカレー屋はインドのニセモノだというのか?」
とテレビのあるキャスターが怒っていた。
↓
その後、ある朝テレビをつけたら、こんな報道をしていました。
「海外視察に行った。いくつか日本食レストランに入ったが、ニセモノが多くて腹が立った。何だあれは。カラテチョップという名前の日本食店に入ったら、うどんにブロッコリーが入っていた。しかもデザートにチョコレート寿司が出た」
といってプンプン(←死語)怒っていた。
でも僕は発見しました。
どちらも、同じキャスターだったのを。
<第2話: BSE(狂牛病)>
僕はふだん肉をあまり食べないので、関心がないせいでよく分からないのですが、
米国産の牛肉、いまは輸入されているんでしたっけ?
まだ輸入禁止状態でしたっけ?
まあともかく。
去年、米国産牛肉の輸入が再開されたときに、テレビのニュース番組で、あるキャスターが
「日本はアメリカの圧力に負けて輸入再開をした。全頭検査をしていないのに輸入を許すとはけしからん」
と怒りの発言をしていました。
その5分後、同じ番組で
「久しぶりの牛肉輸入のおかげで以前の牛丼を出せるようになった吉野家に、大勢の牛丼ファンが並んだ」
というニュースが報道されましたが、
さっき怒っていたキャスターが今度はニコニコしてこう言いました。
「いやー、牛丼ファンの皆さん、よかったですねえ」
食育というテーマでセレクトしています。
「食育的な心を満たすオンラインストア」
http://astore.amazon.co.jp/shokuikuprodu-22
松宮園生です。
まず前回(その2)の復習です。
5 A Day (ファイブ・ア・デイ)というキャンペーンが功を奏し、
いまではアメリカ人のほうが日本人よりも野菜・果物を食べるようになりました。
ヘルシーなレストランも増えました。
ところが、体によいとされる野菜・果物を多く食べるようになったはずなのに、
アメリカ人の「メタボ度」は、ちっとも改善しなかったのです。
肥満の割合も減りませんでした。
なぜでしょう?
その理由はまだよく分かっていませんが、僕は
「フード・ディバイド」
が原因なんじゃないかなと思ってます。
「フード・ディバイド」は勝手に作った造語です。
今回はその「フード・ディバイド」についてです。
「フード・ディバイド」を理解していただくために、
バーガーキングの話と、ベジタリアン文化の話を書きます。
<バーガーキング>
マクドナルドはアメリカで1番大きなハンバーガーチェーンですが、
2番目に大きいのはバーガーキングです。
(バーガーキングは日本にも進出していた時期がありましたね。
いまでは撤退していますが、再び日本進出するらしいというウワサがあります)
近年、アメリカのそこかしこにヘルシーなレストランが増え、野菜・果物を食べるアメリカ人が目立つようになりました。
マクドナルドも、「長いものには巻かれろ」と思ったのか、かなり豊富なメニューでサラダを出すようになりました。
ところが、そんな世の中にも関わらず、その時流に反抗するかのように、
バーガーキングは
「わが社のハンバーガーは野菜を減らし、肉の量を倍にする。脂の量も増やす!」
という発表をしました。
たしか2004年のことだったと思います(記憶があいまいですけど)。
どうなったと思います?
答。肉たっぷり、脂こってりのバーガーキングの売れ行きは倍増しました。
売れに売れて、バーガーキングの株価も高騰しました。
<ベジタリアン文化>
日本人は一般的に、野菜や魚や肉をまんべんなくバランスよく食べるのを良しとする傾向がありますが、
それに対し、アメリカ人の考え方は極端です。
日本では、「自分はベジタリアンだ」と主張する人はあまりいませんけど、
アメリカにはベジタリアンが多く、ことあるごとに「自分はベジタリアンだ」と主張しています。
アメリカのベジタリアンの数は急増しています。
これも記憶があいまいですが、現在アメリカには数百万人のベジタリアンがいるとされています。
ハリウッドのスターにもベジタリアンはたくさんいます。
健康に気をつかってベジタリアンになった人もいれば、動物愛護の気持ちでベジタリアンになった人もいるようです。
アメリカのベジタリアンは恋愛の相手にも同じベジタリアンを要求することが多く、
「ベジタリアン専門の出会い系サイト」
というのが2年ほど前に大流行していました。
人気のある雑誌に、
「ベジタリアン女性と肉食男性の悲恋」
みたいな特集が載っていたりもしました。
ベジタリアン専門の雑誌というのも売れています。
上の写真は、ちょっと古いですけど、アメリカでわりと人気のあるベジタリアン専門雑誌の表紙です。
この写真、面白いでしょう?
ウィル・スミスに少し似ているマッチョな男性が、野菜・果物をかかえてサワヤカに笑っています。
アメリカ人のベジタリアンはこういうイメージです。
つまり、早起きしてジムに行き体を鍛え、朝食にサラダを食べ野菜ジュースを飲み、それから会社に出勤。
そういうライフスタイルです。
<以上のことから何が分かるか?>
かたや、肉たっぷり、脂こってりのバーガーキングが売れた。
かたや、急増するベジタリアン。
どうなっているのでしょう?
おそらくこういうことが起きているのだと思います。
* 野菜・果物を食べない人はますます食べなくなった。→バーガーキングが売れた。
* 野菜・果物を食べる人はますます食べるようになった。→ベジタリアンが増えた。
野菜・果物を食べる人、食べない人のギャップが大きくなったわけです。
これが、「フード・ディバイド」です。
フード(Food)とは「食べ物」の意味。
ディバイド(Divide)は、区別とか差別とか、違いとか、ギャップとかを表します。
何年か前に「ディジタル・ディバイド」(デジタル・デバイドと書く場合もあります)という言葉がちょっと流行りました。
覚えている方もいるかもしれません。
「パソコンやインターネットを使いこなせる人」
「使いこなせない人」
両者のあいだに生じる、収入や財産の格差のことです。
その言葉にちなんで、「フード・ディバイド」と呼んでいます。
野菜・果物を食べない人たちがますます食べなくなった結果、メタボは減らなかった。
「フード・ディバイド」が、その理由。
僕はそう思っています。
<しめくくり>
最後に一言。
肉たっぷり、脂こってりのバーガーキング。
当時の社長は、ベジタリアンだったそうです。
食育の仕事をしてみたい人、必見!
人気「野菜ソムリエ」と「プロダクション・チーフ」が
食育の世界にご案内します。
◆◆◆
シニア・野菜ソムリエの遠山です。
「食育体温計 チェック編」(2007/04/03)
にいくつか食育の専門用語が出ましたので、チーフの代わりに解説編を書きます。
■身土不二
自分の足で歩ける3里から4里くらいの範囲内で収穫される作物を摂取すると健康によい影響を及ぼす、という思想。
詳しくはこちら
■フードマイレージ
食糧の輸入相手国からの輸入量に、それをはるばる運んでくる距離を掛け合わせた数値のこと。
日本は世界各国のなかでダントツに大きな数字です。
詳しくはこちら
■イチゴの「旬」は冬ではない
日本人はクリスマスにイチゴのショートケーキを食べる風習があるので、スーパーマーケットの店頭には冬になるとイチゴが並びます。
昔ながらの育て方をすれば、イチゴの植物学的な旬は5月ごろです。
■食育基本法
なぜこのような法律ができたのか、この法律は何を目指しているのか、くらいは自分の言葉で説明できると、デビュー力がつきます。
平成18年度版食育白書も出ましたので、読みましょう。
詳しくはこちら
■食事バランスガイド
県庁や区役所、市役所などに冊子が置かれているので、読んでみてください。
詳しくはこちら