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日本食育大学未来学部

2007.07.03 01:58

カリウム・ユニバース 下巻


食育の世界でなにかしてみたい人、活躍してみたい人、必見!
人気「野菜ソムリエ」と「プロダクション・チーフ」が
食育の世界にご案内します。

◆◆◆

チーフの松宮園生です。

前回までのあらすじ)
健康維持に不可欠なカリウム。その源は地下1000メートルのカリウム鉱脈にあり、その採掘現場はひとつの地下都市になっていた。
そこでレストランを経営していた料理人ラザフォードによると、地下都市には
「オーガニック御法度」
という謎のルールがあった…。

◆◆◆

アメリカに来るまでは知りませんでしたが、「オーガニック」という単語を発音するときは「ガ」にアクセントを置くようです。
僕はずっと「オ」にアクセントを置いてましたが、そうぢゃなかったみたいで。

しかもその「オ」、ラザフォードの発音をよ?く聞いてみると、エとウとオを26:9:52で混ぜたような音でした。
(あれ? 足してぜんぜん100にならないぞ)

それ以来、僕は懸命に「オーガニック」の発音を練習したのです。

「エゥオオ」?「ガァァァ」?ニック。

風呂あがりに鏡の前で発音練習をしてみたのですが、僕の口の形はまるで
「そうとは知らずK1ファイターのプラカーオに喧嘩を売ってしまったヒョットコ」
のようでした。

さて、
「オーガニック禁止」のポスターがあちこちに貼られている地下都市。
ラザフォードのレストラン「過小評価」(←店名です)にも、そのポスターが貼り出されています。
ポスターには、キャメロン・ディアスそっくりの美女。
「オーガニック、ノンノン」
という、いまどきかなり恥ずかしいキャッチフレーズ。

地下都市のキャンプには集会施設があり、そこでたまに採掘マンの研修が行われるそうですが、研修のお題目のなかにも
「恐怖のオーガニック」
「怪奇! オーガニック」
というのがあるそうで。

◆◆◆

ここで掘り出されたカリウム鉱は、精製されてから2000キロ離れた港に運ばれます。
そこで巨大な貨物船に積まれて世界各国に運ばれるわけです。
この貨物船もなんとオーガニック禁止になっています。

ちょっとでもオーガニックが混じっていたら、その貨物船は「失格」です。
船体をきれいに掃除しなければならなくなります。

なぜそこまでオーガニックが嫌われるかというと、オーガニックは爆発するからです。

「爆発?」と、僕は言いました。「どゆこと?」
英語の聞き取りに慣れたわけではないので、ラザフォードが本当に「爆発」と言ったかどうか、自信がありませんでした。

いまはアラスカで木こりのために料理を作っているラザフォードは、ゆっくりと言いました。
「爆発だ。バ・ク・ハ・ツ。カリウムは肥料にも使うが、工業用にも使うっていったろ? 何に使うのかはオレもよく知らんのだが、いろんなものを作るんだろう。とにかく工業用に使う。その工業用というのがクセモノでね。原料のカリウムのなかにオーガニックが混じっていたら、工場が大爆発するらしい」
「オーガニックだったらなんで爆発するわけ?」
「オレは化学者じゃない。爆発のメカニズムは知らんよ。とにかく爆発する。これまでにも悲惨な爆発事故がいくつもあったようだよ」
「いやそういう意味じゃなくて…。オーガニックのカリウムって、なんのこと? オーガニックのカリウムと、オーガニックじゃないカリウムがあるってこと?」

「あー」それまで黙って話を聞いていた(正確にはサンドイッチを口の中いっぱいに押しこんでいた)スケタローが、いきなり声をあげました。「自分は化学の学位を持ってるんでね、あんたのいうオーガニックの意味がわかったよ。有機化合物という意味だな?」
(タクアン航空のメタボ操縦士、スケタローについてはここをクリック)

ああそうか。
やっと意味が分かりました。
僕はずっと、「化学農薬や化学肥料を使わない」という意味のオーガニックを想像していたのですが、そうじゃありませんでした。
「有機化合物」という意味の、オーガニックだったのです。
あの、炭素(C)が複雑に並んでいるやつです。

つまり、生成されたカリウムに、ちょっとでも有機化合物(たとえば髪の毛だってそうだし、かじったハンバーガーからこぼれ落ちたパン屑もそうです)が混じっていたら、工場が大爆発するということです。
ですので、採掘現場でも、港でも、カリウムに有機化合物が混じらないよう、神経を使っているのでした。

だから、
「オーガニック、ノンノン」
なのでした。

(カリウムの話はこのへんで終わりとするかあ)

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2007.06.30 00:05

日米韓 食育同盟 その2


チーフの松宮園生です。
今回は食育でもなんでもないんですが、書きたいので書くなり。

僕の印象では韓国は美人と酒豪の国です。

むかしむかし、韓国の群山(クンサン)というところにイムさんという男がいました。
群山は、首都ソウルから南南西にクルマで3時間ほど走ったところにある、港町です。

このイムさんは、ふだんはある会社の事務員ですが、
「依頼者からの依頼にもとづき、日本から出張してきた若造ビジネスマンを潰す」
という特殊な仕事も担当していました。
潰すといっても、お酒の話です。
昼といわず夜といわず、一緒に酒を飲み、相手が潰れたらイムさんの任務は終わりです。
相手が潰れたあと、イムさんは何事もなかったように事務員の仕事に戻ります。

なんの目的で「潰す」のかは、依頼者によってさまざまです。
単に面白いから、というのもあるようです。
ま、その目的が何であれ、イムさんには関係がありません。
イムさんは依頼された仕事を、ゴルゴ13のように淡々と冷徹にこなすわけです。
潰されまい、と頑張る「標的」もいましたが、結局はイムさんの前に敗れ去るのでした。

さて、とある事情で僕もそのイムさんと「対決」しなければならないことがありました。
イムさんの恐ろしさは知っていたにも関わらず、対決を避けることができなかったのです。
もう10年前のことです。
こちら(日本側)は「アベちゃん」と僕の2名で群山に向かいました。

「アベちゃん」が何者なのかは説明を省略します。
体格のよい男だったので「こりゃ助っ人になる」と思って同行を頼んだのですが、体のわりにトウガラシに弱く、韓国に到着した初日からずっとフラフラ状態です。
どっちかっつーと、お荷物になってしまいました。
そういう使えない人物ですので、もう説明しないことにします。

さて、イムさん(日本語わりと堪能)と我々は、イムさんが仕掛けた罠、じゃなかった、イムさんお勧めのレストランで食事を始めます。
ちなみにランチです。
テーブルの上には、豪華絢爛たる韓国料理がずらり。
僕の大好物である、料理名は忘れましたが、まだ動いているタコの吸盤に韓国海苔を散らして食べる料理もあります。
さらに、韓国焼酎の一種、「真露(JINRO)」のボトルが12本…。

(昼間っから12本ですよ)
アベちゃんが僕の耳元でささやきました。

幸運なことにイムさんはこう言いました。
「じつはさっきから歯が痛くてネ。今日はあまり飲めないかナ」

(やったー! 潰されずにすむかも)
アベちゃんも僕も表情が明るくなりました。

ところがです。歯が痛いはずのイムさんの飲みっぷりの凄いことといったら。
韓国には自分が飲んだ酒を相手に返すという「返杯」システムがあるため、飲めないからといって断ることができません。
その返杯が繰り返されるので、自分と相手はいつも同じ量、飲むことになるのです。
したがい、イムさんが「真露(JINRO)」のボトルを5本空けたとすると、われわれも5本空けた計算になります。

アベちゃんはランチ開始後30分で前後不覚となり、僕もそのうちわけが分からなくなってしまいました。

ハッと気がつくと、ソウルに戻る長距離バスのなかにいました。
イムさんが、乗せてくれたのでしょう。

脳髄の半分がまだ、「真露(JINRO)」に浸っているかのようです。
アベちゃんは、座席2人分に横たわっていびきをかいています。

何も考えられずに呆然としていると、窓の外の景色が変わりました。
それまで田園地域を走っていたのが、ビルが濫立する都会の景色に変わったのです。
交通渋滞も始まりました。
ソウル市内に入ったのでした。

「チョソン・ホテルです」
日本語の案内があり、僕はアベちゃんを揺り起こしてバスから降りようとしました。
時刻は夕方の6時。
「やれやれ、今日は夕食抜きで寝ようか」と僕。
「そうっすね」とすっかり枯れた声のアベちゃん。

ところがです。
後ろのほうに座っていた乗客が、つかつかとやってきて僕の肩をたたきました。
振り向くと、イムさんでした。

ああ、イムさん。

呆然とするアベちゃんと僕にむかい、イムさんはニカッと笑って言いました。
「昼間はいい仕事ができなくて悪かったネ。歯が痛いのもおさまったヨ。これから飲みに行こう。店は予約してあるヨ」

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2007.06.28 00:24

日米韓 食育同盟 その1


食育の世界でなにかしてみたい人、活躍してみたい人、必見!
人気「野菜ソムリエ」と「プロダクション・チーフ」が
食育の世界にご案内します。

◆◆◆

チーフの松宮園生です。

日本・韓国・アメリカは何だかんだ言って政治的な価値観を共有している3国です。
この3国の、「食育」「保健指導」事情をカンタンに比べてみました。

(「食育」と「保健指導」は違う意味の言葉ですが、ここでは「健康増進の方法」という観点から同じように扱いたいと思います)

「食育」や「保健指導」という考え方がもっとも早くから一般に普及したのはアメリカです。
1977年に「マクガバン・レポート」と呼ばれる報告書が発表されて以来、アメリカでは食育や保健指導に関する法律が次々と整えられ、また民間企業が事業として積極的に取り組むようにもなっています。
重要なのは、これまで多くの企業が食育や保健指導に取り組んだ結果、
多くの成功
多くの失敗
を経験しているという点です。
その結果、
「どうしたら成功するのか、どうしたら失敗するのか」
の知識が蓄えられています。

日本はどうかというと、「食育」という言葉じたいは明治時代にすでに一部の専門家が使っていた記録がありますので、その意味ではアメリカよりも早かったといえます。
しかし当時の食育はまったく普及せず、成功の秘訣や失敗を防ぐノウハウなどが蓄積されるようなことはありませんでした。
その後100年のブランクがあり、近年になって「食育」という言葉があらためて注目されるようになりました。
2000年に「健康日本21」が発表され、
2005年に「食育基本法」が制定され、
2008年(来年)には特定保健指導の制度がスタートします。
「食育」「保健指導」の成功例・失敗例がこれからどんどん蓄えられていくことでしょう。

お隣の韓国はどうなっているでしょうか?
韓国は「伝統的な薬膳料理の国」として最近注目されています。
しかし国民の平均的な食生活の実態はわれわれが抱くイメージとは異なり、日本と同様に西洋化がどんどん進んでいます。
たとえば、韓国の青少年の4割以上は、ハンバーガー・インスタントラーメンといったファーストフード・加工食品を週3回以上食べています。
このように国民の食生活がどんどん西洋化してきているにも関わらず、まだ韓国では「食育」に該当するような活動はほとんど行われていません。
ただ、2005年に日本が「食育基本法」を定めたというニュースは韓国でも話題になったようで、
「韓国も食育に力を入れるべきだ」
という意見がぼちぼち出てくるようになりました。

このように、「食育」「保健指導」といった分野のノウハウがどのくらい進んでいるか、という切り口で言うと、大雑把には
アメリカ > 日本 > 韓国
といった進み具合だと思われます。

これはあくまで技術的なノウハウの蓄積という意味です。
もともとの食文化を比較するものではありません、念のため。

今回はここまで。
次回は、「韓国のゴルゴ13 イムさん」の話をします。

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2007.06.27 00:34

ホケンシドー年代記 その2

 

松宮園生です。

前回のあらすじ)
1600人の軍人(=1600の健康保険組合)に対し、デスラー総統(=厚生労働省)から命令が下りました。
「特定検診」と「特定保健指導」を実施せよ、任務に失敗したら罰金ぞ。
という恐ろしい命令でした。
すっかり途方に暮れる軍人たちの前に、謎の集団が現れました…。

◆◆◆

集団はイナゴの大群のように、軍人(健康保険組合)に襲いかかります。
「特定検診はわが社にお任せを」
「保健指導はぜひわが社に発注を」
口々に叫ぶイナゴたち。
松宮園生も仕事が欲しかったのですが、もともと競争に慣れていないのと、
(ここでわめき散らしても仕事にはならんなあ)
と思ったのもあり、声を張り上げるのをサボっていました。
ただ、自分だけ白けていると同業者から何を言われるかわからないので、口パク(くちぱく)だけは、やりました。

その場はひとしきり伊○丹のバーゲンセールみたいな様相を呈していましたが、イナゴのやかましさに辟易したのでしょう、軍人のひとりがとうとう、
「あーウルサイ! おれたちは聖徳太子じゃないんだ。一人ずつ順番に喋れ!」
と叫びました。

へー。ガミラスにも聖徳太子っていたんだ。

いずれにせよ、イナゴたちはその一声でおとなしくなりました。

集団のなかから、比較的落ち着いた感じの女性が進み出ます。
「みっともないところをお見せして失礼しました。私どもは保健指導専門の武器商人の集まりで、アウトソーサー連合と申します」

「なんだその、大リーグ選手みたいな名前は?」
「それはサミー・ソーサ選手のことでございます。しかも彼はソーサです。ソーサーではありません。サミー・ソーサのサは伸ばさないのです」
女性は穏やかに、しかし間髪を入れずに知的なツッコミ。
「おお、そうか」赤面する軍人。

「私どもはアウトソーサーです。アウトソーサーというのは、『業務委託を受ける下請け』という意味です。つまり、私どもは皆様のしもべでございます。デスラー総統から難しいご命令が下ったと耳にしております。ぜひ、皆様のお手伝いをしたいと思ってやって参りました」
「こんなに大勢で、か?」
「私だけでご挨拶に参ろうとしたのですが、他の者も来たがりまして」その声には、迷惑そうな響きが少し、含まれていました。

「おれたちが困っているのにつけこもうというわけだな」と、別の軍人がいいました。
女性は落ち着き払って答えました。「つけこもうとしているのか、お役に立とうとしているのかは、私どもの話をお聞きになってから、お決めいただきとうございます」

「わかったよ」別の軍人がいいました。「で、あんたは代表者かい。おれたちはあんたと話せばいいのかい」
女性が「そうです」と答えようとした瞬間、集団がまた騒ぎだしました。
「わが社の話も聞いてください!」
「ぜひわが社にブレゼンさせてください!」
口々に叫びはじめました。

いつまでたっても収拾がつきません。

その様子に軍人たちはげんなりした表情を見せました。
しかし、デスラー総統の命令を実行するには、この連中に頼らなくてはならないのも事実です。

そのうち、軍人たちと武器商人たちは、思い思いに無秩序に名刺交換を始めます。
運のいい武器商人は商談の約束をすることができたようですし、そうでない商人も大勢いました。

◆◆◆

健康保険組合を軍人にたとえましたので、彼らにサービスを買ってもらいたいアウトソーサーたちは武器商人というたとえになります。
彼ら武器商人は何を売るのかというと、例えば、
「検診の結果(何万人、何十万人分)を記録するデータベースや解析ソフト」
「1対1の保健指導面談ができるカウンセラーみたいな人材」
「メタボ人間むけ体質改善レシピブック」
「メタボ人間に使ってもらう健康小道具。例えば生活習慣測定器とか体脂肪計」
「メタボ人間に参加してもらう健康イベント。例えば、ガミラス星を歩け歩け大会とか、みんなでやろう朝のラジオ太極拳」
「生活習慣病を予防するためのセミナー」
「スポーツジムでの、メタボ撲滅トレーニングメニュー」
「毎日の食事をデジカメで撮影し、画像をクリニックに送ったらクリニックからアドバイスがもらえるサービス」
「カスタムメイドのサプリメントを選ぶサービス」
「温泉(ただし爆発しない)を活用したストレス癒しメニュー」
こんなものを開発し、ひとつの「健康プログラム」にまとめあげ、武器として売るわけです。

効果的な武器を上手に有機的に組み合わせることができれば、立派な「戦略兵器」になります。
そうでないものは、ただの武器の集合体に過ぎません。

しかしほとんどの武器商人(=アウトソーサー)は、
「武器を上手に組み合わせて戦略兵器にする」
ことができませんでした。
というか、「戦略兵器」という概念がまったくありませんでした。
手近な適当な武器を集めて売ろうとしているだけだったのです。

例えばある武器商人は、たまたま知っている
「リンボーダンス振興協議会」
なる団体と組み、
「リンボーダンスを週に3回行い、管理栄養士▽※先生の考えた食事メニューに従って食べ、内臓脂肪を落とすプログラム」
を作りました。
それをある軍人(健康保険組合)にブレゼンしたわけです。

すると、相手はこんなことを言いました。
「リンボーダンスが体に悪くないのは何となくわかるし、管理栄養士の▽※先生のメニューが良さそうなのも確かにそんな気はするよ。でもさ、いろいろある中からリンボーダンスを選ぶ理由は何なの? 阿波おどりじゃ、ダメなのかい。食事メニューもさ、あんたは▽※先生のメニューを勧めるけど、☆△先生のメニューじゃ、だめなの?」
こんな厳しい(でもまともな)質問を受けて答えられず、凹んでしまいました。
正確にいうと、
「リンボーダンスの素晴らしさ」
「管理栄養士▽※先生のメニューの素晴らしさ」
は説明できたのですが、
「じゃあリンボーダンスは阿波おどりより優れているのか?」
「管理栄養士▽※先生のメニューは、☆△先生のメニューより優れているのか?」
には答えられなかったのです。

実際、同じ軍人のところに
「週に3回の阿波おどり、プラス、管理栄養士☆△先生の考えた食事メニュー」
という提案が、別の武器商人(=アウトソーサー)から出されていたのです。
その武器商人は、たまたま知り合いが役員をしている
「全国阿波おどり普及協会」
と提携していました。

リンボーダンスに阿波おどり。
うーむ。
なんつーか、何だって工夫すれば健康プログラムになってしまう感じだな。
「1日の半分を逆立ちで過ごすプログラム」とかテキトーに作れそうだな。
いいのか、そんなことで?

で、気の毒な健康保険組合さんたちは、
「リンボーダンスをとるか阿波おどりをとるか」
「▽※先生をとるか☆△先生をとるか」
を自分で決めなくてはならないハメに、陥りました。

「困った」全国の健康保険組合からボヤキが漏れました。「どのサービスを導入するか決めなくてはならないのに、決められない…」
「仕方ない、サイコロを振って決めよう」
「美人の営業マンがいるほうにしよう」
「見た目の値段が安いほうを選ぼう」

うーむ。

◆◆◆

デスラー総統が
特定検診
特定保健指導
の大号令を発表した数日後、松宮園生は仕事の都合でイスカンダルに引越をしました。

「宇宙戦艦ヤマト」を見ていらい、いつかは行きたいと思っていた憧れの星イスカンダル。

そこで彼が見たものは…。

数々の「戦略兵器」が蓄えられた保健指導先進国、イスカンダルの華麗な姿でした。

(以下次号)

 

 

 

 

健康をキーワードに活動している方は是非のぞいてみてください。
「21世紀の健康サービスがわかるオンラインストア」
http://astore.amazon.co.jp/21health-22

 

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2007.06.26 00:00

オーガニック欧州かぶれ


食育の世界でなにかしてみたい人、
活躍してみたい人、必見!
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が食育の世界にご案内します。

◆◆◆

チーフの松宮園生です。

僕は大和男児ではありますが、しぶしぶとはいえ一時的にアメリカに住んでいるので、どこか
「アメリカかぶれ」
の部分がいろいろあると思います。

世の中には
「ヨーロッパかぶれ」
の人もいます。

ラザフォードではないけど、日本人で「流しの料理人」をしている人と出会ったことがあります。
場所は東京で開かれた、どこかの食関係のパーティだったと思います。細かいところは忘れました。
その人は、世界のあちこちにでかけてさまざまな食材を口にして、帰国すると講演会をしたり出張料理教室をしたりしているのだそうです。
なんだかピリピリしている雰囲気の人でした。
目が怒っているのです。

なんで怒っているのかなー。
恐る恐る会話をしてみると、
「こんなくだらないパーティは不愉快だ」
ということでした。

(じゃあ、無理にいなくても、帰ればいいじゃん)
そう思いましたが、言うと暴れそうだったので言いませんでした。
その人、僕より頭ひとつ背が高かったし。

パーティが不愉快だったら、ふつう帰りますよね。
主催者じゃない限り、居残る義理はないわけだし。
でもその「流しの料理人」、苦虫をかみつぶしたような表情をしながら、いつまでもポツンとそこにいました。

不思議に思って恐る恐る会話を再開してみると、どうやら彼はこのパーティだけが不愉快なわけではないらしく、日本の食環境全体に対して不快感を抱いているらしいことが分かりました。
それを主張したいのに誰も聞いてくれないので、このパーティはくだらない、ということになったようです。
なにを主張したいかというと、たとえば、
「食料を海外から輸入しないと生きられない日本人は、馬鹿だ。もっと地元の食べ物を食え」
てなことを、おっしゃっておりました。
次に、
「自分は世界中の食材を食べた。ヨーロッパの有機農産物は素晴らしい。それに比べて日本の有機農産物のマズイことといったら、腹が立つ。日本では料理をする気にならない」
こんなことも仰せになりました。
同じ有機農産物なのに、どう違うのかと聞くと、
「ヨーロッパの有機野菜は味が濃く、深い。日本のは味が薄く、深みがない」
のだそうです。

その違いはどこから来ているのかと聞くと、
「ヨーロッパの土壌は固い。固い土地で固いまま農業をするので、野菜も鍛えられる。ヨーロッパの農家は野菜を厳しく育てるので、有機肥料をやりすぎたり、水をやりすぎたりしない。だから野菜が鍛えられ、濃く深い味になるのだ」
これに対して、
「日本の土壌は柔らかい。さらに農家がせっせと土壌改良をして柔らかくしている。ふわふわの土が素晴らしいと思っている。そんなところで育てた野菜は甘っちょろい。だから薄味で深みが出ない」
のだそうです。

「ああそうでしたか。よくご存じの方なんですねえ。よい方に出会えて、大変勉強になります」弱気な僕は丁寧にヨイショしました。「日本がヨーロッパのような美味しい有機農産物を作ろうと思ったら、土を固くすることが大事なんですね?」
するとその人はふふんと鼻を鳴らして「無理だよあんた。日本の土ではヨーロッパのような味の農産物はできないね」
「じゃあ、どうしたら?」
「美味しい野菜を食べたかったら、ヨーロッパに食べに行くか、ヨーロッパから輸入しなきゃダメだよ。日本はもっと、ヨーロッパの農産物を輸入するべきだ。そうしたら、自分も日本で料理をしようという気になれる」

「なるほど、日本はもっとヨーロッパの野菜を輸入するべきなんですね」弱気な僕は丁寧に言いました。「でもさっきあなたは、食料を海外から輸入しないと生きられない日本人は馬鹿だ、もっと地元の食べ物を食え、とおっしゃっていましたが…」
するとその人は顔を真っ赤にして、
「自分の言いたいことはそういうことじゃないんだ。分からん奴だな」
と怒りだしました。

◆◆◆

この「流しの料理人」、扱いにくい性格の人だなー、ということは別として、
「ヨーロッパの有機野菜は味が濃い。日本のは味が薄い」
というのはひょっとしたら事実なのかもしれません。

僕自身はヨーロッパの有機野菜を食べたことがないので、何ともいえませんが、
先日、僕を「バウムクーヘン野郎」と名づけた葉竹乃木夫さんからこんな話を聞きました。

レ○ル・マ○リードという有名なプロサッカーチームがスペインにありますね。
彼らがかつて来日したときのこと。

食事中に選手たちが、
「日本の野菜はイマイチおいしくない」
と言い始めました。

レ○ル・マ○リード専属の栄養士がそれを聞き、僕の師匠の葉竹乃木夫さんのところに相談がありました。
葉竹さんはレ○ルの選手が何を不満に思っているか知るために、インタビューをすることにしました。

レ○ルの選手はいいました。「もっと美味しい野菜を食べさせてくれ」
「美味しい野菜って、どんな野菜なわけ?」と、葉竹さん。
「そりゃ、オーガニック(有機)野菜だよ」
「ふーん。でもあんたら、オーガニック野菜とそうでない野菜の区別、つくんかい? 食べて分かるんかい?」

するとレ○ルの選手は目をまるくして言いました。
「えっ? あんたには分からないのかい?」

つまり、オーガニック野菜とそうでない野菜、レ○ルの選手には食べて違いが分かるということです。
しかも、
「えっ? あんたには分からないのかい?」
と驚いたということは、
「ふつう、食べたら誰だって違いがわかるだろ?」
という意味がこめられています。

皆さんはどうですか?
ブラインド・テスト(目隠しをして、テイスティングをする試験)で、有機野菜とそうでない野菜、区別できますか?

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