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マツミヤ倶楽部

2007.07.18 11:03

食育アクトレス & アクターズ 第2回

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2007.07.17 10:40

日本人ゴーホーム


食育の世界でなにかしてみたい人、活躍してみたい人、必見!
人気「野菜ソムリエ」と「プロダクション・チーフ」が
食育の世界にご案内します。

◆◆◆

プロダクション・チーフの松宮園生です。

ハロー日本の皆様。
最近どうですか?

このあいだほんのちょっと帰国してバタバタと用事を済ませてサッサとアメリカに戻ったのですが、気づいたことというかギモンがいくつかあるのでちょっと書きます。


■バーガーキング

日本に再上陸したらしいじゃん。
過去に一度日本に来て、撤退しましたよね。
再上陸とは、不屈の精神です。

評判、どうですか?
(バーガーキングについての記事を書いたことがあります。ここをクリック


■クリスピークリーム

新宿にお店、あるんですか?
売れてるらしいですね。
やたら行列しているそうですが。

クリスピークリームはアメリカではファーストフード扱いになっています。
新宿ではどうですか?


■名古屋

名古屋の飲食店がどんどん東京進出してると聞きましたが、今でもその勢いは続いていますか?
つか、名古屋のホテルって、料金高くてびっくりしました。
空室もなかなかなくて。


■札幌発スープカレー

まだ流行っていますか?
むかし、東京の下北沢というところにあるナントカという店に連れてってもらいましたが、なかなか旨かったス。
今回は行けなかったけど、まだあるのかな?


■旭王

東京の内幸町というところにあるラーメン屋です。
「ここしかねぇ」と思っていたラーメン屋なんですが、
行ってみたらお店、なかったぞ!
帰国するときの最大の楽しみだったのに。

どこに行ったんだ?

あまりにショックだったため、滞在日数を延ばして旭王のオヤジを探索する旅に出ました。
この話は後日書きます。


■キムチ

漬物業界は売上が落ちてたいへん苦戦しているそうですね。
食べる人の頭の中が
「漬物→塩分→摂りすぎ注意」
になってるためだと思いますが。

そのなかでキムチは逆に売上が増えているみたいで。
知り合いの白菜メーカーは元気よかったです。


■管理栄養士さん

しばらく見ないうちにイケてる管理栄養士さんが増えたと思うんですけど。
「日本酒もガンガンいくよ」という今どきオヤジギャル(←死語)な管理栄養士さんも増えた。

ガミラス星の保健指導バブルと関係あるのかな?
(ガミラス星の保健指導バブルについてはここをクリック)


■農家の数

は今でも減っていますか?
(そんなこと聞かれて、すぐに分かる人はいねーか)


■五感

「こないだ五感のセミナーに行ってきたのよねアタシ」
というセリフを口にする女性と出会いました。
それも1人ではなく、数名の女性です。
(ここでいう「出会い」というのは、仕事でミーティングをしたという意味です)
(わざわざこう書くと、よけい怪しいな)

「五感のセミナー」って、流行ってるんですか?
つーか、何のセミナー?

「五感のビジネスを始めたいのよ。ぜったいヒットするわよ」
と言ってる会社社長にも会いました。
「何のビジネスすか、それ?」と質問したら、
社長さん、ニッコリ笑って
「それを考えるのが松宮さん、あんたの仕事でしょ」

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2007.07.16 07:03

サラダ危機一髪


プロダクション・チーフの松宮園生です。

以前、「食の世界のスーパーパワー その1」で、
戦後長いあいだ日本の学校給食がパン食だったのは
カーギルのインボーかも、と書きました。
あくまで噂ですが。

インボーかどうかわかりませんが、日本の農業が化学肥料を使い始めたのはメリケンのせいだという説があります。
ちなみに、メリケンというのは僕がアメリカ人を指すときに使う言葉です。

日本が無条件降伏し、マッカーサー元帥率いるGHQ(ほぼメリケン軍)が進駐してきたとき…。

(以下、食事中の話題にはふさわしくない内容が含まれています)

◆◆◆

マッカーサー「コンコン(ノックの音)。入るぞ」
日本政府「今日は何の用すか? こっちは敗戦処理で忙しいんだから、手短に頼みます」
マッカーサー「それは敗戦国の態度ではないな。まあよい。今日は食糧の話をしにきた」
日本政府「はあ」
マッカーサー「お前は軍隊出身ではないから知らぬかもしれぬが、軍隊にとって最も大切なものは何だか分かるか」
日本政府「そりゃ、ミサイルとか爆弾とかじゃないんですか」
マッカーサー「違う。兵器ではない」
日本政府「じゃあ、軍艦とか戦車とか、戦闘機とか?」
マッカーサー「それも違う。答はな、兵士が食べる、食べものだ」
日本政府「食べものですか」
マッカーサー「戦いを始める前に、兵糧(兵士の食糧)の補給ルートをしっかり確保することが何よりも重要なのだ。古今東西、歴史を通じ、兵糧の確保に失敗して戦闘に勝てた例は少ない」
日本政府「はあなるほど。だからあんたがたは、本国から山のように食糧を運んできているんすね」
マッカーサー「そのとおり。ソ連や中国といつ戦うことになるか分からぬからな。ただし、本国から運んでいるのは缶詰が多いのだが」

(マッカーサーが日本にいたのは今から60年も前ですが、そのころすでに缶詰は一般的なものになっています。ちなみに缶詰は19世紀初頭、つまり今から200年前に発明されたもので、度重なる遠征で兵糧不足に苦しむナポレオン軍が、最初に使用したと言われています)

マッカーサー「それでだ。今日は農村の視察をしたいと思ってやってきた。どこか案内せよ」
日本政府「今からですか」
マッカーサー「今からだ」
日本政府「いいスけど、視察してどうするんすか?」
マッカーサー「野菜を買う」
日本政府「野菜?」
マッカーサー「わが米軍兵士どもに、野菜を食わさねばならぬ」
日本政府「アメリカ人も野菜を食うんですね」
マッカーサー「正直言うとけっこう野菜嫌いが多いのだが、野菜不足は体に悪い。無理にでも食べさせようと考えている」
日本政府「その気持ちは分かります」
マッカーサー「新鮮な野菜を食べさせようと思う。このへんの農家から野菜を買いたいのだ」
日本政府「それ、マジですか?」
マッカーサー「なにか問題でもあるのか?」
日本政府「いや、別に…」
マッカーサー「米軍が金を出して買おうというのだ。日本にとってもドルが手に入るから、よい話ではないか」
日本政府「そうすね。じゃあ案内します。おいら、クルマがないんで、元帥のクルマでいいすか?」

◆◆◆

日本政府「このへんが農村地帯なんですけど」
マッカーサー「我が国の農場とはずいぶん違うな」
日本政府「へえ。そうですか」
マッカーサー「あそこで親しげに手を振っている男は?」
日本政府「やつは日本政府と契約している農家ですよ」
マッカーサー「あそこでなにをやっておるのだ?」
日本政府「肥やしを捲いてます」
マッカーサー「コヤシとは?」
日本政府「肥料のことです」

マッカーサー「なるほど。で、肥料には何を使っておる?」
日本政府「人間のウ●チですね」
マッカーサー「なぬ?」
日本政府「人間のウ●チです、元帥とか、おいらの」
マッカーサー「なんだと。…それを、畑に捲いておるのか?」
日本政府「はあ」
マッカーサー「ああやって、ヒシャクですくって、かけておるのか?」
日本政府「はあ」

マッカーサー「し、しかし、そんなことをしたら、野菜にもかかってしまうではないか」
日本政府「まあ、そうなりますね」
マッカーサー「そんなことしたら、食べれないだろうが?」
日本政府「洗えば?」
マッカーサー「それは理屈ではそうかもしれぬが…」
日本政府「なんか問題あります?」
マッカーサー「たいへん困る。アメリカ人は野菜をサラダで食べるのだぞ」
日本政府「あのねえ、元帥。あんたが飲みたい飲みたいとやかましいから、今日の朝食にお出しした野菜ジュース、材料はあの男から買いましたぜ。うまかったでしょ」

◆◆◆

マッカーサー元帥が気絶しているあいだに、葉竹さんからこんな話を聞いたので紹介します。

その当時、日本の農業は「肥やし」を使うのがふつうでした。
「肥やし」は、たくさんの量を必要としました。
そのため、農家の人たちは人がおおぜい住んでいる住宅地まで、はるばる「それ」を集めに行ったのです。
農村と住宅地はかなり離れていたので、まる1日かかる仕事でした。

彼らは早く起き、荷車に樽を積み、日が昇るより先に出発します。
「汲みとり」をするためです。
東京近郊の農家の場合、青山、赤坂、四谷、といったところ(昔のムード歌謡によく出そうな地名)が目的地だったようです。
農家は「汲ませてもらう立場」だったので、「汲みとり料」を払っていました。

で、汲みとり料を払い、樽を満杯にした帰り道。
重くなった荷車を、疲れたからだで何キロも何キロも曳くのはたいへんでした。
そんな彼らを手伝うために、農家の子どもは学校が終わるとすぐ、その足で父親を迎えにいったといいます。
帰ってくる父と途中で合流し、親子で荷車を曳きました。
もうすぐ太陽が沈みます。

肥料の確保のために、こんな重労働をしていたわけです。

◆◆◆

気絶から目を覚ましたマッカーサー元帥の命令により、進駐メリケン軍は本国アメリカから大量の化学肥料を買いつけ、日本の農家に売り始めましたとさ。

その後、化学肥料が普及した結果、
* 「肥やし」を使わなくなり、日本の生活環境が全体として衛生的になりました。
* 「汲みとり労働」が不要になりました。

化学肥料にも問題はいろいろありますが、この2点は、よかったことの部類に入ると言えるんじゃないかなあ。

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2007.07.15 04:49

魔法使いステマグさん その6


食育の世界でなにかしてみたい人、活躍してみたい人、必見!
人気「野菜ソムリエ」と「プロダクション・チーフ」が
食育の世界にご案内します。

◆◆◆

チーフの松宮園生です。

前回までのあらすじ)
魔法使いステマグさんを探してアメリカはロサンゼルスにやってきたテケテケ村のマツオ。
NNFAのウェブサイトを調べてみると、そこにはサプリメント工場の一覧表が…。

◆◆◆

一般に「ロサンゼルス」というと、かなり広い地域を意味することが多いです。
この広い領域のことを「グレートロサンゼルス」ともいい、関東全域とだいたい同じ面積だそうです(測ったことないけど)。
ロサンゼルス市じたいは、広い「グレートロサンゼルス」のほんの一部に過ぎません。

したがって、一口にロサンゼルスといっても、スゴク広いわけです。
これ、頭では理解できるのですが、実際に距離感をつかむのはナカナカ大変です。

レンタカー屋さんでクルマを借りると、グレートロサンゼルスの地図をもらえます。
A3くらいの大きさの紙1枚です。
「なんだ、紙1枚でおさまる程度の広さなんだな」
距離感が分からないものですから、ついつい過小評価してしまいます。

ところが、地図上で数センチの距離を実際にクルマで移動しようとすると、思ったより遠かったと思うことはしょっちゅうです。

加えて、たいがい一度は渋滞にハマることもあり、その分、時間を食います。
おまけに、当然ですけど道に詳しいわけではないので、よく迷います。
高速道路の出口を間違えたり。
出口は間違えなかったけど、そこから先の「最後の数マイル」が悪夢だったり。

オレってよく迷うよなあ。なんでだろ?
でも、よく考えたら…。
「関東全域と同じ面積」なのに、A3くらいの大きさの地図1枚でなんとか走ろうということ自体、間違ってますね。

というわけで、マツオ少年はロサンゼルスにいるあいだ、ほとんどの約束に遅刻したのでした。
サプリメント会社の皆様。
そんなマツオをお許しください。

◆◆◆

NNFAのサイトにはサプリメントを実際に製造している会社が多数、掲載されていました。
よくみると、ほとんどが
ロサンゼルス(西海岸)
ニュージャージー(東海岸)
どちらかに工場がありました。

マツオはまずロサンゼルスにある工場を、いくつか訪問しました。
例によって、はげしく道に迷いながら…。

工場は、住宅地にまじって建っていたり、倉庫街のようなところに建っていたり、道路以外になにもない野原にポツンと建っていたりしました。
工場といっても、そんなに大きな工場ではありません。
また、大きな音を出すこともなく、強烈な匂いをまき散らすこともないため、建てる場所に制限があるわけではありませんでした。
(匂いがないわけではありません。そんなに匂わないということです)

興味深かったのは、どの工場もインド・パキスタン系の従業員が多かったことです。
インド・パキスタン系の社長も数多くいました。
どうやら、この業界はインド・パキスタン系がリードしているみたいです。

訪問するにはコツがあります。

<ステップ1>
まず、電話するとき、「おたくにサプリメントの製造を頼むかどうか検討しているが、その前に工場を見せてくれないか」という一言を伝える。
つまり、自分はお客さんになる可能性があるよ、と伝えるわけですね。
「日本からわざわざ来た」というと、彼らの期待感もふくらみます。

<ステップ2>
工場に着くと、まず大きな会社の場合はセールスマネージャーの、小さな会社の場合は社長さんの部屋に案内されます。
そこで、
「日本からわざわざ来てくれたのはうれしいが、どういう商売をお考えか?」
と聞かれるので、そのときは
「マルチビタミン」
と答えておくのが無難です。

「マルチ」と発音しても通じないので、「モーティ」と発音してみてください。通じる可能性が高まります。

マルチビタミンを作るのはなかなか難しいです。
工場の技術力、「腕」が問われます。

「マルチビタミンを考えているが、あんたの会社は、作れるのか?」
と、挑発するように言ってみましょう。
「つ、作れるに決まってるじゃないか。ま、任せとけ」
とムキになって答えてくるでしょう。

しかし、
日本には、本当はできるのに自分ではできないと思いこみ、「できない」と答える人が多いですが、
アメリカは逆で、本当はできないくせに、自分ではできると思いこみ、「できる」と宣言する人が多い。
気をつけましょう。

さて、ここで油断していると、今度は相手から質問が飛んできます。
「あんたが商品化したいマルチビタミンは、タブレット(錠剤)がいいのか、カプセルがいいのか?」
ここで答に詰まると「不勉強なやつ」と思われるので、平然とこう答えましょう。
「どっちにするかは、条件次第」

実際、タブレットがいいのかカプセルがいいのか、には、答がない場合が多い。
皆さんも、たとえば市販されているビタミンCを買ってみると、メーカーによって錠剤だったりカプセルだったりしませんか?
ビタミンEやコエンザイムQ10のようなものは酸化を防ぐためにソフトカプセルにしている場合がほとんどです。
しかし、ビタミンCやマルチビタミンのようなものは、「どっちでもいい」のです。
ですので、あとはいろんな条件を吟味しながら、どっちがいいか決めていきます。

「あんたが商品化したいマルチビタミンだが、年間でどのくらいの数量をオレたちに作らせたいと思っているのか?」
という質問もきます。
ここで答につまると「こいつ、冷やかしでやって来たのか?」と思われるので、平然とこう切り返しましょう。
「あんたのところの製造最少単位(minimum quantity requirement)はどれくらいか?」
すると、たいていの場合、
「ウチの製造最少単位(minimum quantity requirement)は60,000ピルくらいだ」
という答が返ってきます。

製造最少単位(minimum quantity requirement)というのは、「これ以上小さい注文には応じない、最低レベルの数量」という意味です。
どの工場にも、その基準があります。
「ビタミンCのサプリ、1粒だけ作ってくれ」なんて注文には応じられないわけです。

60,000ピル、というのは、タブレット(錠剤)であれカプセルであれ、60,000粒、という意味。

<ステップ3>
「そうか、マルチビタミン作れるのか。だったら工場を見せろ」
と言ってみましょう。
すると、工場を案内してくれます。

サプリメントの工場は、工場というより研究所のたたずまいをしています。
たとえば自動車の製造工場だと、巨大な倉庫のような空間のなかで大勢の工員が動き回って自動車を組み立てています。
サプリメントの工場はもっとこじんまりとしており、学校の校舎のような建物のなかに、たくさんの部屋があって、それぞれの部屋でいろんなことをしています。

工場に入る前に、白衣を着せられ、マスクと白いキャップを被ります。

「いいよいいよ、ウチはあまりうるさくないから、白衣なんか着なくても見学できるよ」
そんなことを言う会社は、ダメです。衛生管理がなっていないと判断しましょう。

「おたくはGMPに準拠しているのか?」
という質問もしてみましょう。
たいがいの場合、「もちろんだ」という答が返ってきます。
そうしたら、
「それは、アメリカのGMPなのか、オーストラリアのGMPなのか」
と突っ込んで聞いてみましょう。
「こやつ、デキルな」と思われるはずです。

GMPとは、Good Manufacturing Practiceの略で、「適正製造規範」と訳されています。
原料の入庫→製造→出荷にいたるすべてのプロセスで、
* 製品が安全に作られる
* 一定の品質が保たれる
ように定められた規則とシステムのことです。
医薬品のメーカーはすべてGMPを守っています。
サプリメントのメーカーも、GMPを守るところが増えてきました。
で、GMPにはアメリカ型とオーストラリア型というのがあり、オーストラリア型のほうが厳しいとされています。

◆◆◆

マツオはいくつかの謎を解くためにアメリカに来たわけですが、

「アメリカにはサプリメントの聖地が2つある」
この謎は解けました。
カリフォルニア州とニュージャージー州です。

まだ解けていない謎は
「熱を出さない打錠技術がアメリカにあり、それを知るには筆のような野球のような土地に行かなければならない」
「魔法使いステマグさんがテケテケ村を攻撃する計画をたてている」
の2つです。

この2つ、サプリメント工場を訪問して回って、答が見つかるでしょうか?

(以下次号)
 

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2007.07.14 00:15

早くしてくれ、ニュートリジェノミクス


食育の世界でなにかしてみたい人、活躍してみたい人、必見!
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◆◆◆

チーフの松宮園生です。

「ウチのダンナ、脂っこい食事ばっかりするのよねー。でも健康診断は異状なし。このままじゃ生命保険の掛け金がムダになっちゃう」
「僕の10歳年上のヨメさんはさ、食後にかならずチョコレートをひと箱、食べてるんだけどさ、全然太らないし、健康診断も異常ないんだよな。このままじゃ、遺産をもらえるのはだいぶ先になっちゃうよ」
「そうかい。オレなんか、食事に気をつけてるつもりなんだが、いつもコレステロール高いと医者に言われるんだぜ。ひっひっひ」

この会話を読んで、どう思いましたか?

「不倫してるカップルが、お互いの配偶者を始末しようと、怪しげな殺し屋に相談しているところ」
を想像した人。
ひょっとしたらそうかもしれませんが、まあ、ここでは深読みするのはやめておきましょう。
(よいこは殺人はやめましょう)

今回の主題は、
* 脂っこい食事をしているのに平気な人がいるのはなぜか
* チョコレートを食べまくっているのに平気な人がいるのはなぜか
* 反対に、食事に気をつけているのに健康診断で注意される人がいるのはなぜか
という話です。

で、なぜでしょう。
これまでこうした事実は科学者を悩ませてきましたが、どうやらその違いは遺伝子にあるようです。
遺伝子に原因があるので、一人一人、違うわけです。

ビタミンやミネラルのような栄養素、アントシアニンやイソフラボンのような機能性成分は、カラダのなかでどのように働くのか。
遺伝子によって、その働き方は違うのか。
違うとしたらどう違うのか。
てなことを詳しく研究する学問が、21世紀に入ってから生まれました。

ニュートリジェノミクス(nutrigenomics)と呼ばれています。
予防医学・栄養学・食品学での新しい研究領域です。

1991年に、人間の遺伝子の配列を解読しようというプロジェクトが始まり、2003年に完了しました。
完了したときは大騒ぎになりましたね。
メディアでも騒がれたので、覚えておられる方も多いと思います。
アポロ11号が月面着陸したときほどの派手な騒ぎではありませんでしたが、科学の世界では月着陸に匹敵する偉業とされています。

で、
「遺伝子解読プロジェクトは完了した。人間の遺伝子がどうなっているか、かなり分かった。次は、これを応用する時代だ」
てなわけで、ニュートリジェノミクス(nutrigenomics)という学問が誕生したわけです。

◆◆◆

この学問が発達すると、こんなことができるようになると言われています。
「あなたにピッタリの栄養素、あなたには向いていない栄養素が分かる」
「あなたにピッタリの食べ物、そうでない食べ物が分かる」

たとえば、あなたはカルシウムを必要としていない人かもしれません。
逆に、ビタミンCは普通の人の10倍、必要なのかもしれません。

あなたにピッタリのチョコレート、あなたには無理なチョコレートが分かるかも。
たとえば、ゴディバはあなた向き。
僕にはデメルのザッハトルテが適切、なーんてことになるかも。

和食が向いている人
中華料理が向いている人
インド料理が向いている人
とか、そんな区別が出てくるかもしれません。

風邪をひいて医者にいったら、遺伝子検査をしたあとに、こういう処方箋をもらうかもしれません。
「南アフリカ産のグレープフルーツ(白のみ)、3日分。食後30分以内に食べてください。ただしフロリダ産は厳禁」

◆◆◆

…なんですけどね。

科学者の先生方が
「これからはニュートリジェノミクスの時代だ。ざまーみろ」
と、誰にざまーみろなのかよく分からないのに威張っていたのは4年も前です。

あれから4年たつんですけど、その後、発見とか発明とか、あったのかなあ。
専門家のなかではいろんな発見とか発明とかがあったんでしょうけど、われわれ一般人には知られていないような気がします。

デメルのザッハトルテ、僕に向いているのかどうか、早く教えてください。

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