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松宮園生です。
食育に関わっていると
「きれいごと」
を言わなくてはならない場面が
よくあります。
しかし
「きれいごと」
を言うたびにフラストレーションが
溜まってきます。
で、この場を借りて溜まったものを
吐き出しとうござんす。
しかしそこは僕も日本食育大学の
ダメ助教授ですから、芸術的な方法
を採用いたしました。
名づけて
「ダーク食育カルタ」
(裏カルタと言ってもよろしい)。
まだ全部できていませんが、
全部そろえるほどの熱意も
ありませんので(笑)、このへんでテキトーに披露します。
◆い
◆ロハスの意味100字以内で言ってみろ
◆は
◆に
◆飽和脂肪酸だっけ、不飽和脂肪酸だっけ
◆へ
◆トマトはリコピン。ほかにはと聞かれ絶句
◆地元食材日本一うまいと全県が主張し
◆り
◆ぬ
◆る
◆わ
◆管理栄養士、栄養管理士、どっちだっけ
◆よその食育講座をけなすあんたも食育講座
◆食べるときは忘れていたい厨房事情
◆れ
◆素材にこだわったお店です、って、どうこだわったわけ?
◆つ
◆ね
◆名前をつけた牛に限って出荷される
◆ら
◆無農薬だいすき虫ダイキライ
◆う
◆ゐ(←これは無理っす)
◆の
◆お
◆く
◆野菜が主役の肉料理ってなにそれ
◆マクロビの人早く老け長く生き
◆健康指導きびしく受けてストレス死
◆ふ
◆こんなことやってる松宮もヒマなんだか
◆ええやんけ6割輸入に頼っても
◆て
◆朝ごはん噛まずに飲み込む元気な子
◆さ
◆牛乳は飲むべきなの、飲んだらあかんの、どっち?
◆ゆ
◆メタボは85センチなの、87センチなの、どっち?
◆水だって死ぬほど飲めば死んじゃうよ
◆食育は大切と思ってる人に食育の大切さ熱弁し
◆ゑ(←また出たよ)
◆品質にこだわるお店と全店が主張し
◆も
◆せ
◆す
◆ん
空いているポジションは順に埋めていき、「その2」として発表いたします。
投稿も歓迎。
(以下次号)
松宮園生です。
(前回のあらすじ)
陰謀オタク仲間の太刀槌タツオがまだ行方不明
になる前、太刀槌タツオと松宮園生はインド料理
を食べるためにロンドンに行きましたとさ。
インド料理を食べるならインドに行けばいいのに、
わざわざロンドンに向かった理由は、
* ロンドンのあるイギリスは、かつてインドを
植民地としていた →きっとロンドンで食べる
インド料理はウメエにちげえねえ
* ロンドンは陰謀ファンのあいだで陰謀の中心地となっている →ぜひともその妖しい雰囲気を味わいてえ
でした。
◆◆◆
ガイドブックも持たず辞書すら持たず、何のあてもないままロンドン行きの飛行機に乗った2人でしたが、機内誌にたまたまロンドンのインド料理店が1つ紹介されていたので、とりあえずそこに行こうということになりました。
まずはホテルにチェックインしようとヒースロー空港からタクシーに乗りましたが、運転手のロンドン訛り(コクニーとかいうそうです)がさっぱり分からず四苦八苦。
おまけに空港とロンドン市内の距離なんかも予習しないでやってきたので、高い料金を取られてしまいます。
やっと目的のホテルにたどり着いたと思ったら
「お客様。いただいたお名前では予約が入っていないようですが」
「は?」
「もう一度調べますので少々お待ちください…お客様。お名前がありましたが、お泊まりの予定は来週になっているようです」
「は?」
「しかも申しあげにくいのですが、あらかじめ申しあげますと、今週は予約でいっぱいです。空きはございません」
「はあ」
いきなり宿無しになりました。
太刀槌タツオは苦笑いしながら
「しょうがねえ。とりあえず(インド料理を)食おう。宿探しはそれからだ」
「そだね」適当に返事をする僕。
危機感や警戒心のない2人組なのでありました。
こういうナメた心構えの輩がいるから、日本人は平和ボケと言われるんですねえ。
ま、自己批判(←僕が子どもの頃、すでに死語でした)はそのくらいにして。
国際線の機内誌で紹介されていたのは「レッドフォート」という名前の店です。
再び言語の通じないタクシーを拾い、店へ急行。
このレッドフォートで何を食べたかと言うと、
<前菜>
* ハラケバブ(ホウレンソウと生のハーブのパテにチーズ・タマネギ・パクチーを混ぜたもの)
* シークケバブ(子羊肉のロースト)。たいへん辛いのですが、繊細な味つけが日本人好みです。
<お約束>
* マンゴーのピクルスは欠かせません。ここのピクルスは味がきわめて鮮明で、妙に気になってお代わりをしてしまいました。
<メイン>
* ムルグマライティッカ(チキンカレー)。中辛。パクチー風味。
* タンドーリジンガ(大エビのマリネ)。ライスに合います。
* ビンディ(オクラのカレー)。大辛。味わったことのないスパイスが入っているようなのですが、正体不明。
<ライス>
* 香りつきの白ごはん(今回はナンを頼まず、ライスを選択)。微妙で複雑なハーブのホノカな香りにびっくり。
<デザート>
* 僕は食べませんでした。
異論はあると思いますが、僕個人はエスニック系の食事で満足のいくデザートに出会ったことがないので、今回もやめておきました。
太刀槌タツオはピスタチオのアイスクリームを食べたようですが。
<ワイン>
ナパ・バレー(カリフォルニア)の「スタッグス・リープ」を久しぶりに空けましたが、赤ワインとインド料理という組合せはこの店が初めての経験でした。
なかなか合います。
というわけで、ハイレベルに満足することができました。
「いや、さすがロンドン。カレーも洗練されてるね」太刀槌タツオは言いました。「ではジャンケンしようか」
「ジャンケン?」
「勝ったほうが店にお礼を言う。負けたほうが、アレを言うんだ」
そうか。アレか…。
「じゃ、3回勝負で」
と僕が言うと、
「それって、先に3勝したら勝ちってことか?」
と、太刀槌タツオ。
「違うよ、先に2勝したら勝ちだ」
「それじゃあすぐに決まってしまうじゃんか。5回勝負にしよう」
「3回でいいじゃん」
「5回だよ」
「3回で十分だろ」
「じゃ、3回にするか5回にするか、ジャンケンで決めよう」
「いいとも(←死語?)。3回勝負でいいよね?」
「何を言う。5回勝負にじゃないとダメだ」
「またかよ。だったらそれ自体、ジャンケンで決めよう」
「望むところだ(←死語)」
2人とも吹き出してしまいました。
「ジャンケンは無意味だな」
そう言うと、太刀槌タツオは手をあげてウェイターを呼び、シェフを連れてきてくれと言いました。
シェフが、巨大な体をのしのしと揺らせてやって来ました。
太刀槌タツオはニコヤカに話しかけました。
「すばらしい料理でした。堪能しました。こういうのは日本ではなかなか味わえない。お礼を言います」
(実際にはたどたどしい英語で話しています)
「サンキュー、ミスター」シェフは僕らの語学力を察したか、ゆっくり丁寧に答えました。「料理を通じてお客様に喜んでいただくのが私の使命です。ぜひまた、お越しください」
「あー。そのことなんだけど」太刀槌タツオは言いました。「ここに座っている友人がですね、マツミヤという名前なんですけど、シェフにぜひ聞きたいことがあるそうです」
???
「えっ。僕が言うの」
すると太刀槌タツオは僕の肩を叩いて「しっかり言うんだぞ。よろしく」
「てめ、ハメやがったな」僕は毒づきましたが、シェフは微笑みながら僕の発言を待ってますし、太刀槌タツオは明後日の方向を向いて口笛を吹いています(←ベタすぎ)。
しかたなく僕はシェフに言いました。
「あのう。他のインド料理店にも行きたいんだけど、この近所でオススメの店、3つほど教えてくれませんか」
大男のシェフの顔が、みるみる鬼のようになりました。
(以下次号)
松宮園生です。
(前回までのあらすじ)
アメリカでは fat-but-fit (ファット・バット・フィット。
ちょい本格派デブこそ健康! というスローガン)
という言葉が流行っている一方で、
ダイエット産業も活況を呈しています。
アメリカでヒットしている5種類のダイエットを、
日本の戦国大名になぞらえて紹介するシリーズです。
前回は「ウェイトウォッチャーズ」というダイエットを、
上杉謙信として紹介しました。
◆◆◆
今回は「サウスビーチ・ダイエット」。
戦国武将でいうと、武田信玄に該当します。
武田信玄は甲斐の国(山梨県)の大名です。
強い大名、というイメージがあります。
実際、武田信玄の軍隊は戦国武将のなかでも最も強いと言われました。
徳川家康なんかも、武田信玄との戦いにはほとんど勝つことができず、コテンパン(←死語)にやられています。
織田信長がもっとも恐れたライバルが、武田信玄です。
サウスビーチ・ダイエットも「グリセミック指数」という強力な軍隊で領土拡大にはげみます。
ほかのダイエットをコテンパン(←死語)にする勢いです。
2003年のことだったと思いますいが、フロリダ在住の心臓内科医が「ザ・サウスビーチ・ダイエット」(ロデール出版。ヘルスケアの領域では世界最大の出版社)という本のなかで自分の理論を発表しました。
そしたらこの本が売れに売れまして。
27週連続、全米売上1位だったそうです。
それ以来、サウスビーチ・ダイエットは世界的に知られるようになりました。
このダイエットは、
「良い炭水化物」「良い脂肪」
「悪い炭水化物」「悪い脂肪」
というものに分けて食事を考えます。
要するに、悪い炭水化物と悪い脂肪は食べない。
良い炭水化物と良い脂肪を食べる、ということです。
良い炭水化物とは、ゆっくり消化されて食後の血糖値を急激に上げない、つまりグリセミック指数(あのGI値のことです)の低い炭水化物食品のことを指します。
(グリセミック指数の低い炭水化物を選んで痩せるという『低インスリンダイエット』が、日本でも流行しましたね)
良い脂肪とは、特にオレイン酸が多いものを意味します。
悪い炭水化物とは、消化が早いために食後の血糖値が急激に上がる、グリセミック指数の高い炭水化物食品のことです。
悪い脂肪とは、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸のことを意味します。
しかし実際には「悪い炭水化物」「悪い脂肪」の食べもののは美味のものが多く、これを我慢するのはなかなか大変です。
そこでサウスビーチ・ダイエットでは
* まずはじめの2週間は「悪い炭水化物」「悪い脂肪」を徹底的に排除する
* その後、排除したものを徐々に「解禁」していく
という方法をとっています。
そのために3つのステップが用意されています。
第1ステップ:
悪い炭水化物・悪い脂肪を一切入れない食生活を2週間実施する。
我慢の2週間ですが、理論的にはこの時期に4kgから6kg痩せるそうです。
↓
第2ステップ:
炭水化物を解禁します。
第1ステップを終えた体は悪い炭水化物に依存しない体になっているそうで、この時点で少し「悪い炭水化物」も解禁するらしい。
↓
第3ステップ:
その食生活を維持します。
維持するために、「良い炭水化物」「良い脂肪」を考慮したメニューがたくさん発表されています。
そのメニューを実際に作ってみることで、料理のウデも上がるそうです。
◆◆◆
クラフトフーズという食品会社があります。
以前、「食の世界のスーパーパワー」シリーズで、世界最大の食品会社、ネスレのことを書きました。
(ネスレについてはここをクリック)
クラフトフーズは、ネスレに次いで世界で2番目に大きな食品会社です。
ネスレ同様、クラフトフーズもたくさんの商品を世に出しています。
日本でも知られているものをあげると、
* 甘いお菓子のオレオ
* クラッカーのリッツ
などがそうです。
そのクラフトフーズは、サウスビーチ・ダイエットにもとづいた食品を開発し、販売しています。
それにより、業界1位のネスレを追撃しようと思っています。
室町幕府の最後の将軍である足利義昭は、織田信長の野望を打ち砕きたいと思っています。
そのため、各地の戦国大名に
「信長追討令」
を発しました。
その最大中心となったのが武田信玄です。
クラフトフーズがサウスビーチ・ダイエットでネスレを追撃したいのと同様、足利義昭は武田信玄を使って織田信長を追撃したいと思っています。
足利義昭も武田信玄も織田信長を倒すことはできませんでしたが、クラフトフーズとサウスビーチ・ダイエットは今も戦国の真っただ中にいます。
(以下次号)
松宮園生です。
日本向けに食品を輸出したい外国企業は
たくさんあります。
なんといっても日本は食料の6割を
輸入しているわけですから。
でも、日本に食品を輸出するのは
簡単ではありません。
国によって食品の法律が違うからです。
しかも多くの場合、食品の法律は複雑怪奇です。
食品の法律が複雑怪奇なのは、なにも日本だけ
じゃなくて、アメリカの法律だって複雑怪奇
なんですけど、要するに世界中どこにいっても
複雑怪奇なわけです。
さて、輸出先の国のそういう複雑怪奇な法律をちゃんとクリアしないと輸出できません。
(正確にいうと自分の国から発送するのはできますが、相手国が受け入れてくれません)
そういう法律の壁に悩む外国企業が僕のおいしいクライアントです。
難しいのは法律だけではありません。
法律の壁をクリアしたところで、
「で、そもそも売れるの?」
という問題に直面するわけです。
アメリカの市場と日本の市場は、当然ちがいます。
似ているところもありますが、異なるところもたくさんあります。その違いに悩む外国企業も、僕のおいしいクライアントです。
なーんて、合コンの席でエラソに言うと、
「面白そうな仕事、してるのね、ス・テ・キ」
となって、オトナの男の勲章すなわち「お持ち帰り」につながるわけです。
…そんなこと、いちどもありませんでした。
あまりに悔しいので、皆さんの食卓に外国から食品を届けるために、僕がどんなに不眠不休で地味な苦労をしているか、このシリーズでちょっと激白したいと思います。
聞くも涙、語るも涙の物語なのダ。
◆◆◆
この続きは次号に譲るとして、別の話をします。
家の近所(アメリカです)で日本人の佐藤さんという人が
「ミスター・シュガー」
というレストランをやっています。
佐藤 →砂糖 →シュガー
ベタなネーミングですけど、そこは追及するのをやめましょう。
第一、佐藤さんは日本を離れて数十年、イマドキの日本語なんて知りませんので、
「ベタ」
という言葉を説明するのは至難の技(←死語)です。
「ミスター・シュガー」という店は、日本風洋食屋でした。
要するに
* カレーライス
* ハヤシライス
* オムレツ
* エビフリャー定食
* カニクリームコロッケ定食
* チキンライス
* ビーフシチュー
あたりがメニューに載っているような店です。
開店当初は日本人客ばかりでした。
僕自身はよく通っています。
でもアメリカ人はなかなか来てくれませんでした。
皆さんにも賛成していただけると思いますが、この店で出してるメニューは、「洋食」と呼ばれる、じつは和食ですよね。
つまり、純粋な和食でもない、かといってアメリカ人が普通に食べている食事とも違う。
そこのところがなかなか理解してもらえず、アメリカ人が抱く日本食のイメージとはかけ離れていたために、初めの頃はなかなか客が増えなかったのです。
その「ミスターシュガー」も最近はそこそこ人気が出てきたらしく、ときどきは混むこともあったりします。
よかったよかった。
このあいだそこでランチをとっていたら、こんな場面に出くわしました。
初老の白人が1人でオムライスを食べてて、しょっちゅう佐藤さんに声をかけるのです。
最初、彼は太い声で「暑いのでエアコンを強くしてくれ」と言いました。
数分もすると、彼はまた言いました。「寒いぞ。エアコンを切ってくれ」
その後も、この人物は
「暑い。温度を下げろ」
「寒い。温度を上げてくれ」
を繰り返します。
何回も、何回も。
驚いたことに佐藤さんは文句も言わず、初老の白人から言われるたびに行ったり来たりしました。
そのうち怒り出すんじゃないかと僕は傍らではらはらしていましたが、佐藤さんは怒る気配もなかったのです。
食べ終わった白人がお金を払って店を出て行ったあと、僕は佐藤さんに聞きました。
「佐藤さん。辛抱強いのはいいけどさ、ああいう客の言うことを全部聞く必要はないんじゃない?」
「辛抱なんてぜんぜんしてないよ、松宮さん」佐藤さんはニヤニヤしながら言いました。「この店にはエアコンがないってこと、あんたに言ってなかったっけ?」
松宮園生です。
宇宙、行ってみたいですよね。
NASAの宇宙飛行士が何をどのように
食べているのかをちょっとレポートします。
宇宙は無重力の世界ですので、
食べ散らかすのは厳禁です。
食べ散らかしたものが空中を浮遊して
宇宙飛行士の目や鼻に入ったり、
空気清浄機などの機械に入り込んで
故障の原因になったりするのは避けなければなりません。
食べ散らかさないように、いろんな工夫がされています。
* できるだけ1口サイズにする
* 水分の少ないものには水分を加えて食べる
* こぼさないように、ゼラチンで食品をコーティングする
* 調味料は、ケチャップ、マスタード、マヨネーズはそのままで OK だけど、塩コショウは水に混ぜた形で使うようです。
なお、食事の回数は地上にいるときと同様、24時間で3回食べるようです。
宇宙食もいまでこそかなり進歩し、飛行機のなかで出される食事にだいぶ近い感じがしますが、昔はたいへんだったようです。
アポロ計画が始まる前、宇宙食は主にチューブからひねり出たどろっとしたもの(ベビーフードみたいですね)を食べていたようです。
あと、アルミホイルに包んだよくわからない料理とか。
冷蔵庫がなかったこともあり、使える食材にもかなりの制限がありました。
味も、お世辞にもおいしいとは言えなかったそうです。
当然、食事のバラエティーというものもなく、いつも同じ食事。
その後、有名な「アポロ計画」が始動しました。
NASA にとってはソ連(←死語)との宇宙開発競争に勝つこと、ソ連より早く人類を月面に立たせることが最重要課題でした。
宇宙飛行士の食事が美味しかろうが不味かろうがどうでもよかったのです。
しかし宇宙飛行士にはグルメが多かったようで、
「食事がまずい。味気ない。こんなんで月に行けるかバカヤロー」
と彼らはさんざん文句をたれました。
彼らの文句のあまりの激しさに NASA も驚き、宇宙食の改良に本腰を入れました。
その結果、チューブ食品は消え、こういう食事が宇宙でも食べられるようになりました。
* シュリンプ・カクテル
* チキン野菜炒め
* プリン
↓
ほかにも、こういう進歩がありました。
* オーブンが常設された
* お湯が使えるようになり、フリーズドライ食品をこれまで水で溶いていたいたものを、お湯で戻すことができるようになった
* 容器が使いやすくなり、そのおかげでスプーンを使えるようになった
アポロ計画が終了したあとも、宇宙食は改良されました。
たとえば今では、
* 技術が進んで船内が広くなり、これまでなかった「ダイニングルーム」ができた
→椅子に座ってテーブルの上で食べられるようになった
* 冷蔵庫・冷凍庫が常設されるようになった
ということで、ずいぶんと人間らしい食生活ができつつあるようです。
◆◆◆
いまから10年後の話です。
人類初の火星行きロケットの乗組員を NASA が募集しました。
定員は1名です。
しかもこの宇宙飛行は片道のみでした。
つまり、2度と地球に戻れないのです。
人類を代表して歴史的な快挙をなしとげるための、献身的なヒーローが求められていたのです。
最終選考に、3名の候補が残りました。
最初の候補者は、科学オタクの青年でした。
NASA の面接官は、報酬としていくら欲しいかを青年に尋ねました。
「1億円ほしいです」青年は答えました。「そのお金を MIT(マサチューセッツ工科大学)に寄付したいです」
2人目の候補者は医者でした。
面接官は同じ質問をしました。
医者は言いました。「2億円ほしいね。1億円は家族に残し、あとの1億円は医学の発展のために使いたい」
3人目の候補者は、なんとこのブログの常連、浮気農家のジョン・ソイビーンでした。
「きみは火星がどんなに遠くにあるか、理解しているかね?」面接官は言いました。「生きているあいだには地球に戻れないのだ。それほど遠くにある惑星なんだよ」
「よく分かっているでござる」ジョン・ソイビーンは落ち着き払っていいました。
「で、きみは報酬をいくら、ほしいのかな?」
ジョン・ソイビーンは面接官の耳元でささやきました。「3億円、頂戴したいでござるよ」
「ずいぶんと高くでたねえ」と面接官。「いったい何に使うのかね?」
「3億円受け取ったあかつきには」ジョン・ソイビーンは言いました。「貴殿に1億円を進呈いたそう。拙者も1億円、いただくでござる。で、先ほどの科学オタクの青年に火星に行ってもらえばよろしい」