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マツミヤ倶楽部

2007.11.01 09:59

ターザン栄養学 その6


松宮園生です。

僕の師匠であるドクター・チイタッタはサプリメントを
使って疾病予防だの治療だのをしている医者です。
ボストンとフロリダの両方で開業してて、
夏は涼しいボストン、冬は常夏のフロリダにいます。
羨ましいかぎりです。

ボストンには松坂投手がいます。
つまりボストン・レッドソックスの本拠地です。
松坂投手がワールドシリーズに出るというので、僕もチイタッタ先生を訪問ついでに地元のスポーツバーでゲーム観戦(チケットが入手できませんので、球場での観戦は夢のまた夢)を、と思ったのですが、先生に電話したら、
「ワールドシリーズ? 興味ねーよ。第一、オレはもうボストンにはいないもん。フロリダに来ちゃったぜ」
味も素っ気もない、チイタッタ先生でした。
(そうこうしているうちに、ボストン・レッドソックスはワールドチャンピオンになっちゃったね)

チイタッタ先生は食べるものにやたらとうるさく、レストランに入ったときなどは食材だの調理法だの調味料だの、店に質問しまくります。
(チイタッタ先生の厳しい取り調べについてはここをクリック)

こないだはこんなやりとりをしていました。
チイ「このエンダイブはどこの?」
店員「サニーマーメイド農園です」
チイ「ああ、あそこ。で、有機栽培か?」
店員「有機栽培の認証はついておりません」
チイ「おかしいな。サニーマーメイドはたいがい、有機だぜ」
そういって、彼はサニーマーメイド農園に電話をします。
チイ「ウィリアムいる?」
ウィ「ウィリアムです」
チイ「ドクター・チイタッタだけど」
ウィ「あ、先生。いつもどうも」
チイ「シープギャングパックていう店、知ってる?」
ウィ「知ってます」
チイ「いまそこにいる。あんたんとこのエンダイブをさ、ピュージェット・サウンド風にグリルして食べようとしてんだけどさ、あんたんとこのエンダイブは、有機じゃなかったっけ」
ウィ「じつはエンダイブはまだ有機認証が取れていません。ですが転換期間中でして、来月には期間満了なんです」
チイ「なるほど、そういうことか。だったらまあ、ほぼ有機つーことだな」
ウィ「認証はこれからですけどね」
チイ「オーケー、分かった。あんたは真面目な農家だからな。信用して、有機とみなして食べることにしよう」
ウィ「恐縮です」

こんな具合に、産地まで電話してメニューを吟味するようになりました。

さて、医者としてのチイタッタ先生には
「お気に入りの工場」
があります。
医者と工場って、何の関係があるのでしょうか。
しかも「お気に入り」とは…。

その工場とは、ピッツバーグにある
「マクミラン・ラボ」
という、サプリメントの製造工場です。

チイタッタ先生は「メガビタミン」と呼ばれるやりかたでクライアントの疾病予防や治療をしています。
要するに、薬を使わずにサプリメントを使って医療をします。
ですので、自分が処方するサプリメントの品質には非常に気を遣っています。
サプリメントは専門の工場で作られますので、どの工場が作ったサプリメントか、というのも重大な問題です。

アメリカにはサプリメントの製造工場が400くらいありまして。
たいがいはカリフォルニアとニュージャージーに集中していますが、チイタッタ先生の眼鏡にかなった工場「マクミラン・ラボ」はピッツバーグにありました。

ここの社長ローレンは俳優のマイケル・ダグラスがニヤけたような顔をしてまして、クルマの運転中に後ろを振り向いてギャグを飛ばし、前方不注意もはなはだしい人物です。
僕は自分より運転の心構えがなっていない人間を初めて見ました。
しかしなんと、そんな彼の工場は医者のあいだで評判がよいのです。
ここで作られたサプリメントは最近、日本のクリニックでも使われています。

以上、チイタッタ先生についての話でした。

◆◆◆

サプリメントって本来、「(足りないものを)補う」という意味です。
日本で「サプリメント」と呼ばれているものは、アメリカでは「ダイエッタリー・サプリメント」と言います。
「ダイエッタリー(=食事の)」という言葉がくっつきます。

こないだ一時帰国して気づいたんだけど、日本ではいろんな言葉に「サプリメント」とか「サプリ」とかをくっつけているケースが多いですね。

(例)
テレビ・サプリメント(なにかの番組の名前でした)
サプリメント・チョコレート(何が違うかというと、カカオが多いみたいでした。←それで?)
サプリメント家具(補強材のことみたい)
サプリメント煎餅(天然の塩を振っているのでミネラルが多いそうです)
サプリ醤油(大豆を使っているからだそうです。←それって普通じゃん)
サプリメント女優(そう呼ばれて、嬉しいのかな)
サプリンガー(正義の味方だそうです。強いのか?)
サプリ農家(意味不明)
サプリTシャツ(意味不明)
サプリタイガー(意味不明)
サプリメンター(何かの資格だそうです。何の資格かは不明)

(以下次号)

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2007.10.30 01:54

食育クーデター2007 前編


松宮園生です。

◆◆◆

日本食育大学(にほんしょくいくだいがく)
2002年、食育に興味があるのに何をしていいのか
分からない人が、とりあえず在籍する
「食育探しの避難場」
として、オランダ人のメタボ資産家キルケ・ルートル
(1948 -)により設立された。
しかし2007年、有名な「07クーデター」により、
設立コンセプトは大きく転換した…。

(中略)
当初は食育学部しかなかったが、「07クーデター」の後にダーク食育学部が新設された。さらに2008年には食育レボリューション学部が設立される予定である。

(中略)
学部および学科構成は以下のようになっている。
 <食育学部>
   メタボ撃滅学科
   安心・安全学科
   食文化見直し学科
   食育評論攻め学科
   レシピ大量生産学科
   エコ食育学科
   イケイケ農業学科
   しつけバッチリ学科
 <ダーク食育学部>
   センス学科
   ビジネス学科
   シニカル学科

(中略)
著名な卒業生には、
*阿部マリエ(1979 - 2006)
*ザイオン共和国大総統モーフィアス(1961 -)
がいる。
衝撃映像撮影技術大学(通称、日本ショッキング大学)とまれに混同されるが、まったく異なる大学である。

(以上、日本食育大学出版「オールジャパン食育大辞典」より抜粋)

◆◆◆

泣く子も黙る日本食育大学!
(ホントに黙るかどうかは別として)
今でこそ食育人種の虎の穴として名を馳せていますが、しかしその道のりは決して平坦なものではありませんでした。

食育はちょっとしたブームになっていますが、食育オタクのあいだでは根強い不安感がありました。
どういう不安感かというと…
「食育には昭和の香りがする。しかしこのままでいいのか」
という不安です。

そう。
皆さんもお気づきかと思いますが、世の中のあちこちで行われている「食育活動」って、なんかちょっとダサめじゃありません?
イマイチなんか、センスとかあんまし感じませんよね。
* 企画がダサかったりとか。
* パンフレットやポスターが昭和型デザインだったりとか。
* 食育講師に「華」のある人が少ないとか。
* 気恥ずかしいカルタとか。
* 価値のよく分からないレシピとか。
「食育って、あんまりカッコイイ感がないかも」
なんて漠然と思っている人、多いかも。

その証拠に、合コンに行って
「松宮さんって、何のお仕事をしてるんですか?」
と女の子に聞かれて、
「食育」
なんて答えても、誰もキャーステキなんて言ってくれません。
それどころか、言い方が下手だと引かれたりして。
要は、食育にはセンスのいいイメージが足らないせいか、食育をしている男性はモテないみたいなんだよね。
(女性はそうでもないみたいだけど)

ところが、かつての日本食育大学にはそういう問題意識はありませんでした。
モテない卒業生を大量に輩出して、平気でいたのです。
そんな不満がついに爆発したのが、
「07クーデター」
です。

次回は、この
「07クーデター」
を通じて、必死にモテようと苦悩する食育関係者の実態を、赤裸々にレポートします。

(以下次号)

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2007.10.29 10:01

バウムクーヘン検定


松宮園生です。

日本食育大学出版から出ている
「オールジャパン食育大辞典 2007年版」
には、
「バウムクーヘン野郎」
という言葉が載っています。
こう書いてあります。

バウムクーヘン野郎(ばうむくーへんやろう)
名詞。
農業を始める決心もついていないのに農業のことを嗅ぎまわり、耳年増になっている人。
バウムクーヘンが中心部に何もなく、外側(周辺部)が豊かな状態になっているところから来た言葉。
2003年に農業コンサルタントの葉竹乃木夫という人物(1955?)が松宮園生(P.882を参照)を皮肉ったのが語源とされる。
なぜ「ドーナツ野郎」と言わないのかについては、まだ解明されていない。
というか、誰も解明しようとしていない。

◆◆◆

日本の農業を盛り上げるために、あなたの「バウムクーヘン野郎度」をチェックしてみませんか?
チェック数が少ないほど、バウムクーヘン野郎度は高くなることに注意。

<チェック>
* 「レンサクショーガイ」と言われても漢字が書けない。
* JAS有機の認証マークがどんなデザインだったかなんて覚えていない。
* 日本食育大学の所在地を知らない。
* 「カテイサイエン」はウイスキーの銘柄だと思っていた。(→それをいうならカティサークだろ →でもそれ、苦しくないかい?)
* アイガモ農法の、可愛いアイガモの「収穫シーズン終了後の運命」についてはよく知らない。
* 「GAP」と言ったらアパレルを連想する。
* 「F1」と言ったら鈴鹿だのモナコだのを連想する。
* 「農業戦隊アグレンジャー知ってる?」と言われて、新聞のテレビ欄(とくに早朝)をチェックしてしまった。
* JAのことを「ジャー」と呼んだことがある。
* 会社の上司から「ホウレンソウを欠かすな」と言われ、スーパーにほうれん草を買いにいったことがある。

<判定>
当てはまる数で判定します。
0個:松宮園生級(末期バウムクーヘン野郎級)。このままでいいの? 人生を考え直すなら今のうちです。
1個:葉竹乃木夫級。そんな判定されても、うれしくありませんね。
2個:ジョン・ソイビーン(*)級。なんとなく、縁起が悪そうです。
3個:ミスミのジイサン(**)級。落ち着いて深呼吸してください。
4個:小判大介(***)級。初期バウムクーヘン野郎級とも言います。早期発見、早期治療です。
5個:21世紀日本人級。ご安心ください。あなたはマトモです。
6個:19世紀日本人級。あなたもマトモです。
7個:弥生時代日本人級。マトモなんですけど、別の意味で不安です。
8個:縄文時代日本人級。農業、知らなすぎです。
9個:ネアンデルタール級。「2001年宇宙の旅」に出演したこと、ある?
10個:ホントにほうれん草を買いにいったんですか?


(*) ジョン・ソイビーン(じょん・そいびーん)
固有名詞。
アイダホ州出身。地獄谷部屋。
大豆栽培の浮気農家として育つが、トウモロコシ栽培に切り替えてからは羽振りがよくなった。

(**) ミスミのジイサン(みすみのじいさん)
固有名詞。
テケテケ村のはずれで農業を営む。

(***) 小判大介(こばんだいすけ)
固有名詞。
テケテケ村で新規就農した若者。松宮園生(P.882を参照)の舎弟とされるが、本人は強く否定している。

(以上、「オールジャパン食育大辞典」より引用)

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2007.10.26 15:54

魔のレシピ学 その3


松宮園生です。

前回までのあらすじ)
畑の隣にレストランを作ってさ、
自分の畑でとれた作物をそこで
美味しく料理して出せたらいいよね。
そんな夢を持つ若い農家は
けっこう大勢いるんじゃないかな。
ただしそうするためには農家に
レシピを考える力がほしい。
料理技術じゃなくてレシピ開発力だ。
料理技術じゃない。ダイコンのかつらむきは下手でもいい。
しかしレシピ開発力はほしい。自分の畑でとれたダイコンをどうやったら一番美味しく食べられるのか、を考える能力は必要だ。
「レシピ開発力」を身につけるにはどうしたらいいか、そういう講座を作りたいよね。
…農業コンサルタントの葉竹乃木夫さんからそんなことを言われ、レシピ開発力ゼロの松宮園生が調査を始めます。
まずは淡路島を訪問。
舎弟のタピ岡秋彦とともに「レシピの女王」に突撃インタビューしたが、女王は天才すぎてレシピ開発のコツを聞きだすことはできませんでした。

◆◆◆

失意のまま淡路島をあとにした松宮園生。
駅にむかうタクシーのなかで、レシピの女王がなんとラジオに出演していました。
それもどうやら、リスナーからの質問に答えるレギュラー番組のようです。

リリリリリ。
「レシピの女王でございます」
「もしもし」
「はい。ではお名前をどうぞ」
「星明子と申します」
「星さんですね。どのようなご相談でしょうか」
「わたくし、幼い頃に母親をなくしまして、いまは父親と弟とわたくしの3人で暮らしております。父親は昔気質の人間でして、気に入らないことがありますと、ちゃぶ台をひっくり返すんです」
「なかなかたいへんなお父様ですねえ。お父様のお名前は」
「一徹といいます」
「星一徹さん」
「はい。で、弟の名前は飛雄馬といいます」
「星飛雄馬さん」
「はい。父は弟をプロ野球選手にしたいらしくて、妙なギブスをこしらえて弟に身につけさせているんですけど、そんなものを作る暇があったら働いてもっと稼いでほしいと思います」
「なるほど。お気持ち、分かります。お父様は仕事をされていないんですか?」
「弟を鍛えるのに夢中で、日雇いの仕事をする以外は、働きに出ないんです」
「それは困りましたねえ」
「話がそれちゃってごめんなさい。相談といいますのは、ちゃぶ台をひっくり返す父のことでございます」
「はい」
「だいたい週に2回、ひっくり返すんです」
「週に、2回?」
「ええ。統計をとって数えてみましたら、そうでした」
「統計をとったんですか?」
「ええ」
「なるほど」
「うちは貧乏なものですから、食料を無駄にしたくはありません」
「そうですよね、分かります」
「でも、父親がちゃぶ台をひっくり返すのを止めさせることも難しいんです」
「それはどうしてですか?」
「生まれながらの、気質だと思います」
「分かります」
「かといって、どうせひっくり返されるからといって、はじめから手抜き料理をするわけにはいきません」
「それはどうしてですか」
「父は機嫌のいいときはちゃんと、食べてくれますし」
「そうですよね」
「弟は食べ盛りなものですから、プロ野球選手になってもらうんだったら、お腹いっぱい食べてもらわないと」
「なるほど、そうですよね」
「女王様」
「はいはい?」
「父がちゃぶ台をひっくり返したあとの掃除もたいへんなんです」
「ごもっともですね」
「そんなわたくしですが、家族のためにどのような食事を作ったらいいでしょうか?」
「分かりました星さん。ではアドバイスを差し上げましょう。まず、ポイントを整理します。1。星飛雄馬さんは食べ盛り。手抜き料理を出すわけにはいかない。2。星一徹さんは週に2回、ちゃぶ台をひっくり返す。犠牲になる食料がもったいない。掃除の手間を軽くしたいし、できればひっくり返された料理をリサイクルしたい。ここまではいいですか」
「ええ。間違いありません」
「お父様がちゃぶ台をひっくり返すのはいつなのか、予測できますか?」
「それができたらいいんですけど…。娘のわたくしにもまったく読めないんです。前は、満月の夜が危ないんじゃないかとか、隣の家が夫婦喧嘩した翌日が危ないんじゃないかなんて思ってたんですが、そういう規則性もないみたいで」
「実にお気の毒です。でも気を落としてはいけません。これからもしっかりした料理を作っていただいて、早く弟さんにプロ野球選手になってもらって、契約金と年俸で楽をさせてもらいましょう」
「はい、頑張ります」
「では、どんな料理をお作りになるのがよろしいか、申し上げますね。メモの用意はいいですか?」
「はい」
「まず、あまり贅沢な料理もできないとのことですので、旬のお魚か鶏胸肉を主菜にしてください。ちゃぶ台をひっくり返されたときにも拾って洗ってもう一度お皿に乗せたいしね」
「はい」
「それから、お掃除を楽にするには『汁と油を減らす』ことが重要です」
「はい」
「魚を選ぶときは、煮魚より焼魚、さらには秋刀魚のように身の柔らかいお魚より鮭のように身の硬いお魚を選びましょう」
「硬い魚ですね」
「そうです。お値段のことを考えると、物価の優等生の卵も使いたいですね。ただし茶碗蒸しはさけ、卵焼きにしましょう」
「茶碗蒸しはさけ、卵焼きですね」
「そうね。鶏肉を使うなら、エネルギーを確保するためにチキンカツにでもしましょう。もしひっくり返されてしまったら…急いでタマネギをいため、チキンカツとあわせて、カツ丼にリメイクします」
「ああそうか。チキンカツはかつ丼にリメイクできるんですね」
「そうですよ。それから、副菜は小さく切らないのがポイントです。ざっくり大きく切って、拾いやすいようにしましょう」
「わかりました」
「千切りキャベツとかキュウリの酢の物とか…は、ダメです。ひっくり返されたあとが大変。まあ、千切りキャベツなら洗えば使えるかしら。後で拾うことを考えたら、味つけしていない生野菜をそのまま出すのがいいわね。咀嚼のことも考えて、大きめに切った根菜類の煮物なんかもいいですね」
「はい」
「人参、ごぼう、蓮根、大根などとガンモドキをたきあわせ、汁はほとんどよそいません…ひっくり返されてもいいようにね。最後に別に茹でておいたほうれん草か小松菜をトッピングすれば、栄養価もそろいますね」
「はい」
「中華料理は油が多いから、作らないほうがいいわね。ひっくり返されてたら大災害」
「はい」
「わたしからのアドバイスはそんなところです。どうかしら」
「ありがとうございます。これでやっとヘソクリ(←死語)ができる! 女王様のおかげです」
「ヘソクリ?」
「そうなんです。父がちゃぶ台をひっくり返すせいで、ぜんぜんお金がたまらなくて」
「それはそうですね。で、お金をためて、なにか買うんですか?」
「はい。父がひっくり返せないような、ルクルーゼ製の重たいちゃぶ台を買おうと思いまして」

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2007.10.25 08:05

食育至上主義人民共和国

松宮園生です。

前回にひきつづき、今回もダークなテーマです。

「食育の推進」という言葉をあちこちで耳にしますね。
某、北○○みたいな独裁国家が「食育の推進」を行ったらどうなるか、想像してみました。

◆◆◆

人口40万人のザイオン共和国にクーデターが起きたのは2006年の9月のことです。
クーデターを成功させて大総統に就任したのはモーフィアスという将軍でした。
ザイオン共和国は小さな国ですが、地下資源に恵まれた国でした。
モーフィアスは地下資源をすべて国有化し、外国企業の国内参入を禁止しました。
資源が豊かだったのと、モーフィアスが商売上手だったことで、ザイオン共和国は栄えました。
(某、北○○とはここが違います)

さて、このモーフィアス大総統、若いころは日本食育大学に留学して松宮准教授のゼミにいました。
そのせいか、食育にはことのほか関心が強く、ザイオンを「食育大国」にしてしまえと考えました。

1年後、ザイオン共和国はこういう国になっていました。

■軍隊

強い軍隊を掌握することは独裁者になるための第一歩です。
独裁者の資格をとりたい方はこのことをお忘れなく。

この国の軍隊は
* 食育陸軍
* 食育海軍
* 食育空軍
* 食育遊撃隊
* 食育親衛隊
に分かれます。

このような国が仮想敵国です。
* ジャンクフードを食べる国(アメリカやイギリスなど)
* メタボの多い国(アメリカやイギリスなど)
* 食べものの廃棄率が高い国(日本など)
* フードマイレージの大きな国(日本など)
* 食の安全意識の低い国(中国など)

「強い軍隊は強い食事から」
というスローガンのもと、一流の管理栄養士と一流のシェフが組み、日本の「食事バランスガイド」に沿った食事レシピを基地の食堂に提供しています。
また、軍人は全員、抜き打ちのメタボ検診を受けます。
メタボと判定されたら、階級を落とされたり給料が下がったりします。

「食育核兵器」という兵器を持っているらしいのですが、それはマジで核兵器なのかそうでないのかが不明です。
CIA(アメリカ)も MI6(イギリス)も、必死で探っています。

■秘密警察

秘密警察を持ち、タレこみ屋を増やすのも独裁者になるためには欠かせません。
独裁のプロになりたい方はこのことをお忘れなく。

モーフィアスは日本の「いただきます」「ごちそうさま」をザイオン共和国に導入しました。
食事の前に「いただきます」を言い忘れたら、罰金100ショクイク。
食事の後に「ごちそうさま」を言い忘れたら、罰金100ショクイク。
「いただきます」「ごちそうさま」制度に反対したものは、秘密警察につかまり、投獄されました。

モーフィアスは日本の箸もザイオン共和国に導入しました。
すべての小学校で、毎日1時間、箸の使い方を練習します。
すべての飲食店では、箸を使って食べることが義務化されました。
箸の使い方の検定試験があり、合格しないと就職できませんでした。
箸を使うのを拒否したものは、秘密警察につかまり、投獄されました。

モーフィアスはさらに、「食育キッズ」と呼ばれるタレこみグループを養成しました。
このグループは子どもからなり、
* 「いただきます」「ごちそうさま」を言い忘れた人
* いつまでたっても箸の使えない人
を秘密警察にチクる役割です。

■通貨

お気づきと思いますが、この国のお金の単位は「ショクイク」です。
100ショクイク札と50ショクイク札にはモーフィアスの顔が、
10ショクイク札には日本食育大学の校舎が、
1ショクイク札にはなんと、松宮園生の膝小僧が
印刷されています。

■宗教

宗教は独裁者にとってはすばらしい武器です。
しかしそれは両刃の剣でありまして、使い方を間違えると困ったことになります。
詳しく知りたい方には、「独裁エキスパート養成講座」の受講をおススメします。

さて、モーフィアスは「食育正教会」というものを作りました。
モーフィアス自身が教祖となり、全国各地に教会を建てました。
毎週日曜になると、
「いただきます」
「ごちそうさま」
をテーマにした賛美歌が流れます。
「食育バイブル」が作られ、信者全員に暗記が義務づけられましたが、何が書いてあるのかよく分からない本でした。
無理もありません。その正体は日本から送られてきた「食育白書」で、日本語のままでしたから。

■記念日

ザイオン共和国は、日本をまねて、毎月19日を「食育の日」としています。
で、何をしているかというと、軍隊パレードをしています。
独裁者は定期的に軍隊パレードをしなくてはなりません。
独裁の準備中の方は、パレードの準備も怠りなく。

■迎賓館

松宮園生はモーフィアス大総統の留学中の恩師ということで、ザイオン共和国に行けば国賓扱いです。
ただし、いちどもこの国を訪問したことがありません。
だって独裁者は怖いし。
気が変わって、突然処刑なんかされたらヤだし。
もし僕がザイオン共和国を訪問したとして、その最中にまたクーデターが起きたとしましょう。
新しい権力者は、ただちに僕をつかまえて死刑にするはずです。

くわばら、くわばら(←死語)。

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