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松宮園生です。
宇宙、行ってみたいですよね。
NASAの宇宙飛行士が何をどのように
食べているのかをちょっとレポートします。
宇宙は無重力の世界ですので、
食べ散らかすのは厳禁です。
食べ散らかしたものが空中を浮遊して
宇宙飛行士の目や鼻に入ったり、
空気清浄機などの機械に入り込んで
故障の原因になったりするのは避けなければなりません。
食べ散らかさないように、いろんな工夫がされています。
* できるだけ1口サイズにする
* 水分の少ないものには水分を加えて食べる
* こぼさないように、ゼラチンで食品をコーティングする
* 調味料は、ケチャップ、マスタード、マヨネーズはそのままで OK だけど、塩コショウは水に混ぜた形で使うようです。
なお、食事の回数は地上にいるときと同様、24時間で3回食べるようです。
宇宙食もいまでこそかなり進歩し、飛行機のなかで出される食事にだいぶ近い感じがしますが、昔はたいへんだったようです。
アポロ計画が始まる前、宇宙食は主にチューブからひねり出たどろっとしたもの(ベビーフードみたいですね)を食べていたようです。
あと、アルミホイルに包んだよくわからない料理とか。
冷蔵庫がなかったこともあり、使える食材にもかなりの制限がありました。
味も、お世辞にもおいしいとは言えなかったそうです。
当然、食事のバラエティーというものもなく、いつも同じ食事。
その後、有名な「アポロ計画」が始動しました。
NASA にとってはソ連(当時)との宇宙開発競争に勝つこと、ソ連より早く人類を月面に立たせることが最重要課題でした。
宇宙飛行士の食事が美味しかろうが不味かろうがどうでもよかったのです。
しかし宇宙飛行士にはグルメが多かったようで、
「食事がまずい。味気ない。こんなんで月に行けるかバカヤロー」
と彼らはさんざん文句をたれました。
彼らの文句のあまりの激しさに NASA も驚き、宇宙食の改良に本腰を入れました。
その結果、チューブ食品は消え、こういう食事が宇宙でも食べられるようになりました。
* シュリンプ・カクテル
* チキン野菜炒め
* プリン
↓
ほかにも、こういう進歩がありました。
* オーブンが常設された
* お湯が使えるようになり、フリーズドライ食品をこれまで水で溶いていたいたものを、お湯で戻すことができるようになった
* 容器が使いやすくなり、そのおかげでスプーンを使えるようになった
アポロ計画が終了したあとも、宇宙食は改良されました。
たとえば今では、
* 技術が進んで船内が広くなり、これまでなかった「ダイニングルーム」ができた
→椅子に座ってテーブルの上で食べられるようになった
* 冷蔵庫・冷凍庫が常設されるようになった
ということで、ずいぶんと人間らしい食生活ができつつあるようです。
◆◆◆
いまから10年後の話です。
人類初の火星行きロケットの乗組員を NASA が募集しました。
定員は1名です。
しかもこの宇宙飛行は片道のみでした。
つまり、2度と地球に戻れないのです。
人類を代表して歴史的な快挙をなしとげるための、献身的なヒーローが求められていたのです。
最終選考に、3名の候補が残りました。
最初の候補者は、科学オタクの青年でした。
NASA の面接官は、報酬としていくら欲しいかを青年に尋ねました。
「1億円ほしいです」青年は答えました。「そのお金を MIT(マサチューセッツ工科大学)に寄付したいです」
2人目の候補者は医者でした。
面接官は同じ質問をしました。
医者は言いました。「2億円ほしいね。1億円は家族に残し、あとの1億円は医学の発展のために使いたい」
3人目の候補者は、なんとこのブログの常連、浮気農家のジョン・ソイビーンでした。
「きみは火星がどんなに遠くにあるか、理解しているかね?」面接官は言いました。「生きているあいだには地球に戻れないのだ。それほど遠くにある惑星なんだよ」
「よく分かっているでござる」ジョン・ソイビーンは落ち着き払っていいました。
「で、きみは報酬をいくら、ほしいのかな?」
ジョン・ソイビーンは面接官の耳元でささやきました。「3億円、頂戴したいでござるよ」
「ずいぶんと高くでたねえ」と面接官。「いったい何に使うのかね?」
「3億円受け取ったあかつきには」ジョン・ソイビーンは言いました。「貴殿に1億円を進呈いたそう。拙者も1億円、いただくでござる。で、先ほどの科学オタクの青年に火星に行ってもらえばよろしい」
<おススメ書籍>
「家族で楽しむ! おもしろ科学実験 キッチンで作って・食べて・科学する」
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松宮園生です。
(前回のあらすじ)
前回は管理栄養士の歴史について書きました。
栄養不足の時代(昭和型)から、飽食の時代(21世紀型)へと、
栄養士に求められるものも変わってきています。
前回 「ファイター栄養士 その1」
http://www.shokuiku-pro.com/production/2009/09/1_33.html
◆◆◆
今回は栄養士と保健指導の話です。
2008年4月から日本全国で
「特定検診」→「特定保健指導」
が始まりました。
メタボな人を見つけるのが「特定検診」。
発見されたメタボな人の日常生活をビシバシ(←死語)ムチ打つのが「特定保健指導」。
対象になるのは40歳以上の人です(正確には、40歳から74歳まで)。
40歳以上の人の手元に毎年、
「特定検診を受けなさい。サボったら怖いよ」
という案内が来ます。
じつはサボっても罰は下りませんが、サボっているとしつこく案内が来ます。
↓
特定検診を受けた結果メタボだと判定された人には、
「保健指導を受けなさい。サボったら怖いよ」
という案内が来るでしょう。
これも実際はサボっても罰は下りませんが、サボっているとしつこく案内が来ます。
なぜしつこく案内が来るかというと、
「サボっても本人は罰を受けないが、健康保険組合が本人の代わりに罰を受ける」
ことになっているからです。
ですので、健康保険組合は必死であなたを追いかけ回すことでしょう。
このへんの「舞台裏事情」については別の機会に説明します。
◆◆◆
で、保健指導を受けなさいと言われ、追いかけ回され、観念して保健指導を受けたとします。
おずおずと呼び出されたところに行くと、そこに保健指導の専門家が腕組みして待ち構えています。
どんな人が待ち構えているかと言うと、たいていは管理栄養士か保健師か健康運動指導士で、たまには医師もいたりするかもしれません。
人生上、今まで栄養士さんとの接点がなかった人も、ここで栄養士さんと会話をする可能性が高い。
彼らから日常の生活習慣について厳しく指導を受けます。
* 起きる時間、寝る時間。
* 食べる時間、食べるもの、食べ方。
* 運動。
こうした内容について、口を挟まれるわけです。
うざかろうが面倒くさかろうが、口を挟まれるわけです。
40歳以上の方。ちょっと腹回りを落として、メタボ判定されないように頑張りましょう。
39歳の方。38歳の方。もうすぐ順番が来ますので、今のうちに手を打っておきましょう。
保健指導を担当する管理栄養士さんへ。
なにとぞ、お手柔らかにお願いいたします。
◆◆◆
話は変わります。
おなじみ剛腕の管理栄養士、佐久間象子。
のしのし歩く姿に、怯えた人も多いことでしょう。
その佐久間象子が、栄養士仲間2名(Aさん、Bさん)を引き連れて旅行をしたときのエピソードを紹介しましょう。
栄養士3人は休暇をとってグリーンツーリズムと洒落こみ、農村に出かけました。
保健指導や栄養指導はけっこうストレスがたまります。
空気のきれいな農村で、リフレッシュしたかったわけです。
ところが3人は道に迷ってしまいました。
予約した目当ての農園が見つからないまま、日が暮れてしまいます。
しかたなく、3人は一夜の宿を求め、近くにある農家の家をノックしました。
もともと行く予定の農家ではない、別の農家です。
事情を聞くなり、家主の農家が言いました。
「分かった。泊まっていきな。ただし2つ条件がある。おれは朝が早いから、おたくらもすぐに眠ること。それから、来客用の寝床が2人分しかなくてな、おたくらの誰か1人は納屋で寝てもらわんと」
「それなら大丈夫です」栄養士Aさんが答えました。「わたしがいちばん年下なので、わたしが納屋に寝ることにします」
指示された納屋へ向かうAさん。
あとの2名は家の中に入れてもらい、寝床に横たわりました。
しばらくして、ノックの音がしました。
農家がドアを開けると、さっきのAさんが立っています。
「どした?」と農家。
「起こしてすみません。じつはその」Aさんはすまなそうに言いました。「ご厚意で泊めていただいているのにこんなこと言うのは心苦しいのですが、あの納屋
では眠ることができません。納屋にはブタがいますよね? わたし、ブタに対するアレルギーがひどいんです。ブタが嫌いなわけじゃないのですが、このままで
は全身が腫れあがってしまうんです…」
「ブタのアレルギーか。それじゃ仕方がないな」
それを聞きつけたBさんが、では自分が納屋に行くと言いました。
というわけで、佐久間象子とAさんが農家宅で、Bさんが納屋で眠ることになりました。
しばらくしてノックの音がしました。
ドアのむこうに、Bさんが立っています。
「今度は何か?」と農家。
「起こしてすみません。じつはその」Bさんもすまなそうに言いました。「ご厚意で泊めていただいているのにこんなこと言うのは心苦しいのですが、あの納屋
では眠ることができません。納屋にはニワトリがいますよね? あたし、ニワトリに対するアレルギーがひどいんです。ニワトリが嫌いなわけじゃないのです
が、このままでは呼吸不全になっちゃうんで…」
「ニワトリのアレルギーか。それじゃ仕方がないな」
農家・Aさん・Bさんの3人は、そこで佐久間象子のほうを見ました。
佐久間象子が不服そうに言いました。
「わたくしですか? わたくしは管理栄養士であるだけでなく、栄養教諭であり、フードコーディネーターでもあります。それだけではありません。食育必死講座1級でもありますし、食育プリーチャーの資格も取っています。そのわたくしに、何か?」
農家が言いました。「あんた、友達が2人ともアレルギーだっつう話は聞こえてたよな?」
「わたくし、食育推進士試験はムラサキ合格しています。さらに炭水化物のソムリエでもあり、日本カルパッチョ協会認定カルパッチョ講師の免状も持っているのです。そんなわたくしに、何をさせようと言うのですか?」
「何をわけの分かんねーことを言ってんだ」と農家。「今度はあんたの番だろ。さあ行った行った」
そう言われてはどうしようもありません。
佐久間象子はしぶしぶ、納屋のほうに向かいました。
ほどなく、ノックの音がしました。
「またかよ。っとにもう」
農家はイライラしながらドアを開けました。
すると、ドアの外に、ブタとニワトリが並んで立っていました。
<オススメ書籍>
「コーチングで保健指導が変わる!」
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松宮園生です。
「食育といえば、アタシたちの出番でしょ」
そういうプライドを持っているのが、管理栄養士です。
管理栄養士は国家資格です。
「そのへんの資格講座で、片手間で勉強しただけの人とは違うのよ」
そう思っています。たぶん。
ま、実際、管理栄養士になるための勉強は、大変そうですし。
管理栄養士の国家試験の合格率って、3割くらいだそうです。
管理栄養士の資格保持者は全国に十数万人いて、毎年5000人くらいずつ国家試験に合格して(=増えて)いるみたいです。
女性が多いですが、男性もいます。
名称ですが、
* 栄養管理士
* 管理栄養士
どっちだったかなー、とアヤフヤな気分のアナタ。
正解は、「管理栄養士」です。
「管理」が先。「栄養士」が後。
↑
男性諸君、ここを間違うと機嫌を損なう管理栄養士さんは少なくないので、彼女が管理栄養士だったら間違えないように。
* 管理栄養師
* 管理栄養士
これはどっちが正解でしょうか。
↑
医師や保健師が「師」なので、よく混乱しますが、正しくは「士」です。
多くの管理栄養士さんは「士」よりも「師」のほうが格が上だ(=自分たちも「師」がいいのに)と思っているみたいです。
でも、同じように世間から尊敬されている弁護士や公認会計士は「士」なわけですし、ま、あまり気にしなくていいんじゃねーの?
◆◆◆
管理栄養士はカンタンに言えば栄養指導のプロです。
似たような資格はアメリカなど海外にも存在していますが、世界で初めて栄養士が誕生したのは今から80年前の日本です。
世界初です。
佐伯博士という人がいまして、この人の尽力で日本初=世界初の栄養士が生まれました。
日本が世界に先駆けて「栄養士のいる国」となったのには理由があります。
日本政府(当時は大日本帝国)は「富国強兵」を旗印に、軍隊を強くしたいと考えていましたが、そのためにも日本人の体格を改善しなければなりませんでした。
欧米人に比べて、日本人の体格は非常に小さかった。
そこで、
(1)工場などの職場、学校などで集団給食を実施する
(2)集団給食のメニューを栄養学にもとづいたものにし、体格改善につなげる
ということが試みられたわけです。
その後、日本は第2次世界大戦の敗戦国になりました。
憲法も変わり、「富国強兵」をやかましく言う必要はなくなりました。
じゃあ栄養士みたいな仕事も不要になったかというと、そうではありません。
敗戦後の食糧不足から栄養失調の危険が高まり、少ない食糧を有効利用できる知識を持つ栄養士は引き続き必要とされました。
てゆーか、引っ張りだこだったようです。
「栄養士法」なんて法律もできてます。
◆◆◆
その後、ご存じのとおり、敗戦から立ち直った日本は逆に世界有数の経済大国になりました。
食べものに困らない国になりました。
困らないどころか、残りものを捨てるほどの国になった。
もともと、
「栄養不足を改善する」
のが栄養士の仕事だったことからすると、ここで栄養士の役割は終わります。
事実、1980年代くらいには
「栄養士の資格制度なんていらねーじゃん」
という動きもあったようです。
ところが今度は
「飽食がもたらすマイナス」
がいろいろ表面化してきました。
あらためて書くまでもないですが、飽食は生活習慣病のリスクをもたらしました。
メタボリック・シンドロームなんて言葉が流行語にもなりました。
栄養管理のスペシャリストである管理栄養士の重要性が、再び認識されるようになったわけです。
ただし
* 食料不足のときの栄養士(昭和型)
と
* 食料過多のときの栄養士(21世紀型)
とでは仕事の内容がゼンゼン異なります。
前者(昭和型)は、献立を考えるのが主な仕事でした。
後者(21世紀型)は、本を書いたりセミナーをしたりするのが、主な仕事になっています。
それもあってか、昭和型の栄養士は良妻賢母みたいな人が多く、これが21世紀型になると、ちょっとしたタレントみたいな人が増えてきています。
(以下次号)
<オススメ書籍>
「管理栄養士のキャリアデザイン」
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松宮園生です。
「ウチのダンナ、脂っこい食事ばっかりするのよねー。でも健康診断は異状なし。このままじゃ生命保険の掛け金がムダになっちゃう」
「僕の10歳年上のヨメさんはさ、食後にかならずチョコレートをひと箱、食べてるんだけどさ、全然太らないし、健康診断も異常ないんだよな。このままじゃ、遺産をもらえるのはだいぶ先になっちゃうよ」
「そうかい。オレなんか、食事に気をつけてるつもりなんだが、いつもコレステロール高いと医者に言われるんだ」
この会話を読んで、どう思いましたか?
「不倫してるカップルが、お互いの配偶者を始末しようと、怪しげな殺し屋に相談しているところ」
を想像した人。
ひょっとしたらそうかもしれませんが、まあ、ここでは深読みするのはやめておきましょう。
(よいこは犯罪はやめましょう)
今回の主題は、
* 脂っこい食事をしているのに平気な人がいるのはなぜか
* チョコレートを食べまくっているのに平気な人がいるのはなぜか
* 反対に、食事に気をつけているのに健康診断で注意される人がいるのはなぜか
という話です。
で、なぜでしょう。
これまでこうした事実は科学者を悩ませてきましたが、どうやらその違いは遺伝子にあるようです。
遺伝子に原因があるので、一人一人、違うわけです。
ビタミンやミネラルのような栄養素、アントシアニンやイソフラボンのような機能性成分は、カラダのなかでどのように働くのか。
遺伝子によって、その働き方は違うのか。
違うとしたらどう違うのか。
てなことを詳しく研究する学問が、21世紀に入ってから生まれました。
ニュートリジェノミクス(nutrigenomics)と呼ばれています。
予防医学・栄養学・食品学での新しい研究領域です。
ニュートリゲノミクス、と発音する人もいます。
1991年に、人間の遺伝子の配列を解読しようというプロジェクトが始まり、2003年に完了しました。
完了したときは大騒ぎになりましたね。
メディアでも騒がれたので、覚えておられる方も多いと思います。
アポロ11号が月面着陸したときほどの派手な騒ぎではありませんでしたが、科学の世界では月着陸に匹敵する偉業とされています。
で、
「遺伝子解読プロジェクトは完了した。人間の遺伝子がどうなっているか、かなり分かった。次は、これを応用する時代だ」
てなわけで、ニュートリジェノミクス(nutrigenomics)という学問が誕生したわけです。
◆◆◆
この学問が発達すると、こんなことができるようになると言われています。
「あなたにピッタリの栄養素、あなたには向いていない栄養素が分かる」
「あなたにピッタリの食べ物、そうでない食べ物が分かる」
たとえば、あなたはカルシウムをさほど必要としていない人かもしれません。
逆に、ビタミンCは普通の人の10倍、必要なのかもしれません。
あなたにピッタリのチョコレート、あなたには無理なチョコレートが分かるかも。
たとえば、ゴディバはあなた向き。
僕にはデメルのザッハトルテが適切、なーんてことになるかも。
和食が向いている人
中華料理が向いている人
インド料理が向いている人
とか、そんな区別が出てくるかもしれません。
風邪をひいて医者にいったら、遺伝子検査をしたあとに、こういう処方箋をもらうかもしれません。
「南アフリカ産のグレープフルーツ(白)、3日分。食後30分以内に食べてください。なお、同じ南アフリカ産グレープフルーツでも赤は食べないこと。また、フロリダ産グレープフルーツは赤白問わず厳禁」
◆◆◆
…なんですけどね。
科学者の先生方が
「これからはニュートリジェノミクスの時代だ。ざまーみろ」
と、誰にざまーみろなのかよく分からないのに威張っていたのは6年も前です。
あれから6年たつんですけど、その後、発見とか発明とか、あったのかなあ。
専門家のなかではいろんな発見とか発明とかがあったんでしょうけど、われわれ一般人には知られていないような気がします。
デメルのザッハトルテ、僕に向いているのかどうか、早く教えてください。
<オススメ書籍>
「百科 クスリになる食べ物―自宅キッチンでできる食養生」
http://astore.amazon.co.jp/shokuikuprodu-22/detail/4391136279
松宮園生です。
日本食育大学の天才科学者、ロバート・シトピッチャン教授。
ノーベル食育賞に最も近い日本人だと言われています。
(日本人だったの?)
シトピッチャン教授は数々の食育的発明を成し遂げましたが、なかでも代表作は、
「食育ロボット アンドリュー77型」
でしょう。
アンドリュー77型については→ 「食育ロボ発進!」
http://www.shokuiku-pro.com/production/2007/11/post_92.html
「食育ロボコップ」
http://www.shokuiku-pro.com/production/2008/05/post_138.html
◆◆◆
アンドリュー77型を開発するには、莫大な開発資金が必要だったはずです。
そのお金を、シトピッチャン教授はどこから調達したのでしょうか?
じつはシトピッチャン教授にはスポンサーがいました。
有名なIT企業「オレンジソフト」の社長、A・アダムズ氏です。
毎日があまりに忙しく、食生活が不規則になっていたアダムズ社長は、気がついたらすっかりメタボ体型になっていました。
これをなんとかしようと焦ったアダムズ社長。
最初、剛腕の管理栄養士、佐久間象子に相談をもちかけたのですが…。
どうも相性がたいへん悪かったらしく、さんざんな目に遭って逃げ出してきたそうです。
噂では
「腕がもげた」
とか
「頭蓋骨にびびが入った」
とかささやかれていましたが、さすがにそんなことはありません。
アダムズ社長が佐久間象子のもとから逃亡したことは新聞にも載り、オレンジソフトの株価は急落しました。
「オレンジソフト社長アダムズ氏、メタボ対策に失敗!」
というわけです。
そこに登場したのが、シトピッチャン教授です。
シトピッチャン教授は科学の天才でしたが、世渡りもなかなか上手でありました。
彼はまず、オレンジソフトの株をちょこっと買いました。
オレンジソフトが、株主限定で料理イベントをしたり、健康セミナーを開いたり、グリーンツーリズムをしたりしているのを、知っていたからです。
そこに何気なく参加したのです。
有名なシトピッチャン教授が株主イベントに来たことを知ったら、オレンジソフト側も放ってはおけません。
逆に、シトピッチャン教授を講師として健康セミナーに招くようになりました。
ちなみに、株主と良好な関係を結ぶことは、社長さんの重要な仕事のひとつです。
なので、株主イベントを開くならば、ときには社長のアダムズ氏がみずからイベントに顔を出すこともあります。
つまり、シトピッチャン教授とアダムズ社長が出会うのは時間の問題だったわけです。
シトピッチャン教授は、これを利用したのでした。
2人が出会ってからの展開はトントン拍子でした。
シトピッチャン教授の
「食育ロボット開発計画」
を聞いたアダムズ社長、即決で開発費用をすべて負担することにしたのです。
じつはアダムズ社長のファーストネームはアンドリューだったのですが、シトピッチャン教授はそれも計算し、ロボットの名前をアンドリューにすることをさりげなく強調しました。
アダムズ氏が大喜びしたのは言うまでもありません。
(こういうのを喜ぶ社長、世の中にはいっぱいいます。コンサルタント志望のかたは覚えておきましょう)
こうして
「食育ロボット開発計画」
は無事にスタート。
2年後にアンドリューが誕生したのでした。
オレンジソフト社がシトピッチャン教授と組んで食育ロボットを開発する、というニュースは株式市場に好感をもって受けとめられました。
佐久間象子のときはオレンジソフトの株価は下がったのですが、今度は株価上昇。
高い株価を生かして「第3者割当増資」を行ったところ、数億ドルという資金がいっぺんに集まり、そのお金を食育ロボットの開発に使うことができました。
めでたしめでたし。
◆◆◆
オレンジソフトの株価が上がったのは、食育ロボットのヒット商品化が期待されたから、という理由だけではありません。
「アンドリュー77型が完成すれば、アダムズ社長の健康についてもアンドリュー77型が面倒をみてくれるだろう、そうなれば、オレンジソフト社も引き続き利益を出してくれるに違いない」
と市場が判断したから、という理由もありました。
つまり、株式市場はアダムズ社長のメタボが改善し、健康を損なうリスクが減少することを期待していたわけです。
たしかにカリスマ的な社長の率いる大企業の場合、その社長がどのくらい長く健康で活躍できるかを投資家は気にします。
社長の出来不出来が業績に直結するからです。
そうした背景から、アメリカでは1970年代から
「社長さん専門の健康管理会社」
というのが存在しています。
(いまでは日本にもあると思いますが)
食育ロボットの話はフィクションですが、社長の健康状態によって株価が上がったり下がったりすることは現実にあります。
最近の例では、マッキントッシュやiPodで有名なアップル社の社長、スティーブ・ジョブス氏が入院して手術を行った際、
「もう彼は引退するのではないか」
と悲観する投資家と、
「まだまだ頑張ります」
と主張するジョブス氏との間で、アップルの株価は大きく揺れ動きました。
今回の話は、そんなスティーブ・ジョブス氏をモチーフに、書かせていただきました。
とっぺんぱらりの、ぷう。
<オススメ書籍>
「健康ビジネスで成功を手にする方法」
http://astore.amazon.co.jp/shokuikuprodu-22/detail/4901923013