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(前回までのあらすじ)
温厚な神様もついに激怒!
先進国では人々が繁栄にあぐらをかき、飽食をむさぼり、その結果、メタボが蔓延しています。
アフリカあたりでは多くの人が飢えているというのに…。
先進国に鉄槌を下すことにした全能の神様は、
「ウエルネス天国」
「メタボ地獄」
を作りました。
ストイックに生涯を全うしたらウエルネス天国行き。
飽食におぼれメタボのまま死んだらメタボ地獄行き。
そんな世界観で展開される人間ドラマをお送りします。
◆◆◆
ウエルネス天国が開店し、しばらくたったころのエピソードを紹介しましょう。
老夫婦がいました。
ともに80歳をかなりすぎてもピンピンしていました。
ある春の日、うららかな陽光に誘われて近くの山へピクニックに出かけたところ…。
妻がぬかるみに足をとられて転びかけたところを、夫が助けようとしましたが、2人とも転んでしまいました。
不幸なことに、転んだ先が急勾配の崖になっていたのです。
夫婦は数メートル下に落ち、そのまま亡くなってしまいました。
2人がハッと気がつくと、目の前に天使が立っていました。
「ウエルネス天国行きの入場券です」
天使は2人にチケットを渡しながら言いました。
「真っ青な海が見える豪邸に住んでもらいます。テニスコートと温水プールがついてます。それからゴルフコースが2つ」
驚いて口もきけないでいる老夫婦に、天使はニッコリと微笑みました。
「気分転換をしたくなったら、近くに料理屋や飲み屋がたくさんありますので、立ち寄ってください。もちろん、すべて無料です」
ひきつづき絶句している老夫婦に、天使は優しくつけ加えました。
「豪邸のまわりの天候はいつも穏やかです。海も荒れません。ですが、たまには気分転換で雨とか風とかが欲しくなったら、管理事務所のほうに相談してみてください」
天使が立ち去ったあと、ようやく我にかえった夫が、妻に言いました。
「聞いたかい、今のを? 食育にやかましいキミが有機野菜だの、全粒粉のパンだの、玄米だの、雑穀だの、身土不二だの、早寝早起き朝ごはんだのにトチ狂わなかったら、このチケットを20年は早くもらえたはずだぞ!」
(以下次号)
食育の講師になりたい人、食育の教室を開きたい人にお勧めです。
(セミナー受講券つき)