ホーム > 日本食育大学未来学部 >

スポンサードリンク
2010.05.31 22:38

戦う農業コンサルタント その4

 

 

 

 

前回までのあらすじ)
国産の野菜を納める契約をしていた得意先に中国産の野菜を黙って納めようとしたアグリドラゴン社。
何も知らないガングロ葉竹さんがアグリドラゴンに入社したのは、それがバレて大騒ぎになった当日でした。
しかも責任者にされてしまった…。

◆◆◆

中国産の野菜って、いいのか悪いのか。

マスコミの報道では
「中国産の野菜は農薬まみれ」
「しかもその農薬は日本で禁止されている種類のもの」
「農薬のみならず、近所にあるなにかの工場が有害重金属を垂れ流し、土地を汚染している」
というセンセーショナルな報道が主流です。

一方、農産物の流通に携わっている「業界人」に話を聞くと、
「そうなんだよ、中国の農業はひどいもんだ」
という人と、
「たしかに昔はひどかったが、あれから大きく変わったよ。今は大丈夫だよ」
という人とで意見分かれてます。
どっちが正しいのか…。

たぶんどちらも正しくて、
ダメな畑(地域)もあれば、ちゃんとしてる畑(地域)もあれば、
昔はひどかったけど今は改善努力中の畑(地域)もあるのでしょう。
だって中国って、凄い人口と広大な国土の国です。
いろんな地域があって、いろいろとバラバラなはずです。

ま、いずれにせよ、アグリドラゴンは得意先に国産野菜を納める契約をしている以上、国産野菜を納めなければなりません。
中国産がよい・悪いとは関係のない話です。

◆◆◆

葉竹さんは関係する社員を集めて事件の説明をし、あわせて「契約を守る」ことの大切さを強調しました。

いきなり雷を落とすテもあったのですが、なぜかそういう気にもなれず。

分かったのか分かってないのか、ニコニコして彼の訓示を聞いている色白の若い社員をみながら、
「こりゃ時間がかかりそうだなあ」
とつぶやく葉竹さんでした。

中国産の野菜が納められていたことは、担当の社員も知りませんでした。
社外のコンサルタントに仕入を任せていたそうです。
それも、ほとんど丸投げ状態で、コンサルタントのいうことを鵜呑みにしていたようです。
そういった仕事はほったらかしで、このニコニコ若社員、コンピューターにはりつき、会社のホームページをかっこよくしてアクセスを増やすことばかり燃えていたようです。

「丸投げの鵜呑みはだめだよ。仕事の基本じゃねーか」
葉竹さんはたしなめましたが、分かっているのかいないのか。
ニコニコしてうなずくばかりです。

その翌日、葉竹さんは中国産野菜でごまかそうとしたにっくきコンサルタントを呼びつけました。

どんなやつだろう…。
ふてえ野郎だ(←死語)。
たっぷりお灸をすえてやるぜ(←死語)。

とはいいながら、なぜだか自分でも分かりませんでしたが、朝から嫌な予感がしていました。

午後になり、「悪玉」コンサルタントがやって来ました。
白髪頭のその人物は、葉竹さん同様に色黒で、ふてぶてしい顔をしていました。
お互いの目が合った瞬間、葉竹さんと悪玉コンサルタントは同時に叫びました。
「き、貴様か!」

嫌な予感は当たりました。。

葉竹さんは、体内でアドレナリン濃度が急上昇する音を、たしかに聞きました。

この2人、30年来の敵同士だったのでした。

(以下次号)

 

 

 

 

 

 

食育の講師になりたい人、食育の教室を開きたい人にお勧めです。

 

★★★

 

 

人気ブログランキング ← 応援クリックおねがいします。

  • ブックマーク:
  • このエントリーを含むはてなブックマーク
  • BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク
  • この記事をクリップ!
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • この記事をChoix!
2010.05.27 12:44

戦う農業コンサルタント その3

 

 

前回までのあらすじ)
「アグリドラゴン」
という勇ましい名前の会社に部長として就職したガングロ葉竹氏。
就任した初日、葉竹氏の歓迎会が催されました。
ほろ酔い加減でそろそろ誰かが裸踊りでもしそうな頃合いに(←昭和か)、
突然トラブルが飛び込んできました。
売上の半分を占めるいちばんのお得意先から電話がかかってきて、
「おたくの商品は全部国産のはずだよな。それがなんだ、中国産のものが混じっているじゃないか。
どうなっているんだ。ただちに責任者が説明に来い。今すぐ来い。2時間以内に来い」
というものだったのです。

◆◆◆

就任初日とはいえ、責任者といえば葉竹氏しかいません。
葉竹氏は、ひとりでお得意先の事務所に向かいました。
呼びつけられたところは横浜の大黒埠頭にある物流倉庫です。

大黒埠頭というのは横浜港の一角にある埋立地で、貨物船がばんばん横づけするところです。
そのために物流倉庫も密集しています。
酔いもさめた葉竹氏がタクシーを降りてふと目をやると、夜であるにもかかわらず近くで大きなコンテナ船がなにかの荷降ろしをしているところでした。
暗がりに明かりをつけて荷降ろしをするコンテナ船は、まるでチョウチンアンコウのようです。

さて、お得意先の事務所に到着した葉竹さん。
飛んで火に入る夏の虫状態になりました。
さんざんに絞られました。

「見ろよアンタ、これを」
広い倉庫の中。
先方の部長さん(わりと日焼け)が指さす先には段ボール箱が山積み。
ホウレンソウだのネギだのが入っています。
問題はその箱でした。
書かれている文字が、漢字だらけなのです。
みるからに、中国語です。

「これ全部、オタクから届いたんだよ」
「秋葉原からですか?」
「そのオタクじゃねえよ。アンタの会社から届いたっていってんだよ」
「はあ」

「ウチは日本の農家としかつきあっておりません、って言ってたよな、あんたのとこの若いの」
「はあ」

過去の事情を知らない葉竹氏には、「はあ」という以外に言葉がありませんでした。

「こういうのをね、羊頭狗肉(ようとうくにく)っていうんだよ」先方の部長さんは嫌味たっぷりに続けます。「またの名を、詐欺という」
「ヨートークニクって、なんすか? 国語、苦手なんで…」
「羊頭狗肉も知らねえのかよ。あきれた人だねあんた。それじゃ国語の試験、いい点とれないぞ」
「いや、ですから国語、苦手なんで…」

「羊頭狗肉ってのはな」その部長さんは言いました。「ヒツジ頭にイヌの体をしていることをいうんだ」
「はあ」
「またの名を、嘘つきという」

これ、口グセのようでした。
つーか部長さん、これでは羊頭狗肉の説明、わけわかりません。

「とにかくだな」長々と説教をしたあと、その部長さんは言いました。「オタクの責任で、つっても秋葉原って意味じゃねえぞ。アンタの会社の責任で、これ全部回収すること。代わりの国産野菜をすぐに集めてくること」
そういうことになりました。

◆◆◆

翌朝、葉竹氏がこの取引を担当していた若手社員(色白)に事情を聞いてみると…
「なーんだ、そんなことだったんですかあ」
あっけらかんと、その社員は言いました。
「産地なんて、ぜんぜんチェックしてませんでしたあ。どこから中国産が混じったんでしょうかねえ? ま、たまには中国だっていいぢゃないですかあ。中華料理うまいし。バレなきゃ」

ひぇー!
葉竹氏はこころのなかで叫びました。
こころのなかでバンザイの姿勢もしました。
あまりのことに、怒りさえわいてきません。

この会社、アグリドラゴンは、モラルもなければ、責任者も不明な会社だったのでした。

(けっこう深刻な状態で、次号につづく)

 

 

 

 

 

食育の講師になりたい人、食育の教室を開きたい人にお勧めです。

 

★★★

 

人気ブログランキング ← 応援クリックおねがいします。

  • ブックマーク:
  • このエントリーを含むはてなブックマーク
  • BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク
  • この記事をクリップ!
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • この記事をChoix!
2010.05.26 12:21

戦う農業コンサルタント その2

 

 

前回のあらすじ)

農業コンサルタントの葉竹乃木夫さんは、麦わら帽子の似合う、
小柄だが日焼けして真っ黒なオッチャンです。
「農業指導」
「産地開発」
といった仕事を20年やっています。
そんな葉竹さんの、感動のドキュメンタリーをお送りします。

◆◆◆

ITバブルというのが始まったころの話です。

楽天とか、ライブドアとかが脚光をあびはじめていた時代。
ある有名な大企業が、何を思ったか農業ビジネスをやろうと考え、子会社を作りました。
「アグリドラゴン株式会社」
という、中国や台湾にありそうな、勇壮な名前の会社です。

その会社は、IT企業の繁栄にあやかろうということで、ウェブサイトを作りました。
農家さんがそのウェブサイトで自己PRをする
その農家さんから農産物を仕入れたい人(会社)は、アグリドラゴンを通じて購入する
アグリドラゴンは、手数料をもらう
というシステムのウェブサイトです。

で、アグリドラゴン社は10人くらいの社員を集めてスタートしました。
ところが、ウェブサイトを作るのに必死になるあまり、集めた社員は全員、システムエンジニアとかプログラマーの人だったのです。
農業ビジネスの経験者を採用していませんでした。

「まあ何とかなるだろう」
アグリドラゴンの社長はお気楽に構え、システムエンジニアとかプログラマーの人をそのまま、営業社員にしてしまいました。

ITを使った農業ビジネスが当時ちょっと珍しかったせいもあり、素人集団で始めた会社にも関わらず、当初は何件かの農家さんからの出店もあり、お客さんとの契約もいくつか、結ぶことができました。
しかしだんだんボロが出てきます。
農家さんやお客さんから、
「おたくの社員は勉強が足らん」
「もっとしっかりやってくれよ」
という文句が出るようになりました。

お気楽なアグリドラゴン社長でしたが、さすがにこのままではイカンと思ったのでしょう、知り合いである葉竹氏のところに相談しました。
「なあ葉竹ちゃんさあ。しばらくウチの社員の面倒、みてくんない? 営業部長のポストが空いてるんだよ。給料もはずむからさあ」

「給料もはずむからさあ」
女遊びが過ぎて借金を抱えていた色黒の葉竹氏にとって、この言葉の魅力には逆らいがたいものがありました。
そんなわけでガングロ葉竹氏は、アグリドラゴン社の営業部長に就任したのです。

数日後、葉竹氏はアグリドラゴン社にはじめて出社。
その夜、とある居酒屋で葉竹氏の歓迎会が開かれました。

色白のシステムエンジニアやプログラマーのなかに、ブラックホールのような顔の葉竹氏。
ちょっと異様な風景です。
中間色、ないのかよ。

まあそんなチグハグさも、酒が進むにつれどうでもよくなってきます。

宴もたけなわというころ…。
宴会を欠席して残業していた社員が、真っ青な顔で居酒屋にとびこんできました。
「たたた、大変です」
ベタなセリフですが、若者の顔は青ざめたままです。

黒い顔と白い顔が、みんなで青い顔を凝視しています。
中間色、デター。

話によると、アグリドラゴンの売上の半分を占めるいちばんのお得意先から電話がかかってきて、
「おたくの商品は全部国産のはずだよな。それがなんだ、中国産のものが混じっているじゃないか。どうなっているんだ。ただちに責任者が説明に来い。今すぐ来い。2時間以内に来い」
と、ものすごい剣幕だったとのこと。
で、営業部長である葉竹氏が説明に来い、というものでした。

「おいおい、オレは今日入社したばかりだぞ。いきなりそれかよ」
焦りまくった葉竹氏でしたが、厳しいビジネスの世界、こんなことにも対処しなくてはなりません。

歓迎会もだいなし。

すっかり酔いの醒めてしまった日焼け顔の葉竹氏。
とるものもとりあえず、酒臭さを消すためにマウスウォッシュだけはしっかりやって、あたふたとお客さんのところに向かった気の毒な葉竹氏でありました。
葉竹氏の運命やいかに?

この続きは次回(その3)にてお伝えします。

(以下次号)

 

 

 

 

 

 

食育の講師になりたい人、食育の教室を開きたい人にお勧めです。

 

人気ブログランキング ← 応援クリックおねがいします。

  • ブックマーク:
  • このエントリーを含むはてなブックマーク
  • BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク
  • この記事をクリップ!
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • この記事をChoix!
2010.05.24 21:43

戦う農業コンサルタント その1

 

 

葉竹乃木夫さんというオッチャンがいます。
「農業コンサルタント」
という仕事を20年もやっている人がいます。
日焼けして顔が真っ黒です。

この「農業コンサルタント」という仕事は何をしているのかというと、

「農業指導」
とか
「産地開発」
とかいうのをしているのだそうです。

農業指導とは…。

二宮尊徳(二宮金次郎)というエライ人が昔いたそうです。
そういえば小さいころに学校の宿題で伝記を読んだ気が…。
二宮尊徳(二宮金次郎)は、農業をやりたい人々のリーダーとなって、
「農法」を工夫したり、
「農作業の道具」を考えたり、
「草ぼうぼうの荒れた土地をどうやって田んぼや畑に変えるか」
を一生懸命考えたりした人です。

宮沢賢治というエライ人もいました。
カンパネルラが出てくる「銀河鉄道の夜」という話を書いた人ですね。
ほかには「セロ弾きのゴーシュ」とか、「注文の多い料理店」とか。
宮沢賢治は作家であり詩人でしたが、二宮尊徳(二宮金次郎)と同じく、
「肥料」を工夫したり、
「農作物が病気にならない方法」を考えたり、
「限られた農地からもっと収穫を上げるにはどうしたらよいか」
を一生懸命考えたりした人でもあります。

二宮尊徳(二宮金次郎)や宮沢賢治がやっていた、こうした仕事のことを
「農業指導」
といいます。

「産地開発」というのは…。

たとえばあなたがレストランを開く決心をしたとしましょう。
ちょっと食材にこだわるレストランで、
農家さん直送の野菜とか、果物とか、ミルクを使って料理を作るとします。
さて、決心をしたのはいいけれど、
どの農家さんから
何をどれだけ
いくらで仕入れる
のでしょうか?
そういう、食材を供給してくれる農家さんを見つけ、交渉することを
「産地開発」
といいます。

実際の「産地開発」はそんなに単純なものじゃなくて、
たとえばメチャメチャ美味しいトマトを作っている農家さんに出会ったとします。
その農家さんのトマトを買いたいとします。
農家さんに「おたくのトマトを買いたい」と言ったら、
「買うなら、ウチの畑から出るトマト、全部買ってくれよ」
と要求されたとします。
こういうのを「畑買い」というようですが、
あなたは「畑買い」ができるでしょうか?
あなたのレストランはそんなにたくさんトマトを仕入れて、大丈夫なのでしょうか?
使い切れずに余ったりしないのでしょうか?
逆に、不作の年はほんの少ししかトマトが収穫できないかもしれません。
そんなとき、トマトが足りない状態を、あなたはどうやって解決しますか?
というような問題を解決することも、「産地開発」です。

葉竹乃木夫さんは、そういう
「農業指導」
「産地開発」
を20年もコンサルタントとしてやってきたわけです。
自分自身が農業をするわけではないけど、肥料とか農薬とか栽培方法とか土づくりとかにやたら詳しい。
農産物の売り方にも詳しい。
そんな人です。

この葉竹乃木夫さん、
「宵越しの金は持たねえ」
という、少々べらんめえなところがありました。
そのせいで、いつもピーピーしていました。

そんな葉竹乃木夫さんには、往年のライバルがいました。
この物語は、葉竹さんとライバルとが、アグリビジネスの現場で火花を散らす、あくなき闘いの物語です。

(以下次号)

 

 

 

 

 

 

食育の講師になりたい人、食育の教室を開きたい人にお勧めです。

 

人気ブログランキング ← 応援クリックおねがいします。

  • ブックマーク:
  • このエントリーを含むはてなブックマーク
  • BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク
  • この記事をクリップ!
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • この記事をChoix!
2010.05.17 14:31

ショクイクナイズト・カフェテリア

   

 

松宮園生です。

 

ある大学が、学生食堂を「食育化」しました。

食育化。
英語にすると、ショクイクナイズ。

英語ちゃうやん。
カタカナやんけ。

その大学から手紙が来ました。
ショクイクナイズした学生食堂を取材してほしい、というものでした。

手紙には、
「当大学の学生食堂は、食育カフェテリアに変身しました。食育とは生きる上での基本であって、知育、体育、徳育の基礎となるべきものです。様々な経験を通 じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践できる人間を育てることを目指すカフェテリアです」
と誇らしげに書かれていました。

なにやら、食育基本法のパクリ疑惑が濃厚だけど。

さらに、こう書いてありました。
「当大学の食育カフェテリアは、毎日の食事を通して、以下の点を身につけることを目的としています。
(1) 健康の維持・増進のために「何を」「どれだけ」「どのように組み合わせて」食べたらよいか
(2) どんなものを食べたら安全か危険かという「選食」の力
(3) 食に関する感謝の念
(4) 食糧や農業に関する問題、環境問題の認識
さらに、剛腕の管理栄養士、佐久間象子先生がメニュー監修しています」

むむ、こんなところにも佐久間象子が…。
しかも「剛腕の」というキャッチコピーつきで…。
佐久間象子、だんだんユビキタス化しています。

◆◆◆

取材はやぶさかではなかったのですが、地理的に遠いところなので、まず電話してみました。

松宮: お手紙拝見しました。学生食堂が食育カフェテリアに変身したそうですね。
大学: そうざます。だから多くの学生さんがわが校を選ぶざます。
松宮: なるほど。で、どういう点が、食育なんですか?
大学: メニューを健康的なものにしたざます。佐久間象子先生の監修なんざますよ。
松宮: なるほど。健康的なものにしたわけですね。ということは、今までは健康的ではなかったんですか?
大学: …な、なにを言うざます。今までだって健康的だったざますわ。メニューの変更なんか必要なかったくらいざますわよ。
松宮: メニューの変更が必要なかったくらい、健康的だったと。
大学: そうざます。
松宮: それなのに、メニューを健康的なものに変えたんですね。
大学: そうざます。佐久間象子先生の監修ざます。
松宮: (苦笑)食育なのは、そこだけですか?
大学: とーんでもございませんわ。他にもあるざます。うちの学食はね、レシートに食事バランスガイドのコマが表示されるようになってるざますのよ。食育バランスガイドはご存じかしら?
松宮: はあ、いちおう。
大学: コマを見ると、選んだメニューがバランスのよい食事内容になっているかどうかが分かるざます。
松宮: なるほど。
大学: わが校の食育カフェテリアは、こういう目的で作られているざます。
(1) 健康の維持・増進のために「何を」「どれだけ」「どのように組み合わせて」食べたらよいか
(2) どんなものを食べたら安全か危険かという「選食」の力
(3) 食に関する感謝の念
(4) 食糧や農業に関する問題、環境問題の認識

その声には、誇らしげな響きがありました。

◆◆◆

電話での会話はつづきます。

松宮: いや、ご立派な目的ですね。
大学: お分かりになったなら、取材に来るざます。きっと感動するざますよ。
松宮: メニューを変えたのと、レシートに食事バランスガイドが出るのは分かりました。他には?
大学: は?
松宮: 他にはどんな工夫をされているんですか?
大学: 妙なことを言うざますね。他にはございませんけれども。すでに十分、食育的ざんしょ?
松宮: でも食育カフェテリアの目的は4つあるんですよね。
大学: そうざますわ。(1)健康の維持・増進のために…。
松宮: いや、繰り返さなくても結構です。その4つの目的を達成するために、食育カフェテリアに変身したわけですよね。
大学: もちろん、そうざますわ。
松宮: レシートに食事バランスガイドをつけたことで、たしかに1番目の目的には合ってますよね。
大学: そうざんしょ。健康の維持・増進のために「何を」「どれだけ」「どのように組み合わせて」食べたらよいかがこれで分かるざます。
松宮: 他の3つはどうなんですか?
大学: は?
松宮: たとえば2番目の、「どんなものを食べたら安全か危険かという「選食」の力」は、これで身につくんですか?
大学: は? 質問の意味が分からないざますが…。

◆◆◆

松宮: いや、ですから…。おたくの大学では、学食メニューを健康メニューに変えて、食事バランスガイドをレシートに載せるようにしたわけですよね。
大学: そうざますよ。
松宮: そうすることで、「どんなものを食べたら安全か危険か」が分かるようになるんですか?
大学: そんなわけないざんしょ。食事バランスガイドを見たって、安全か危険かなんて分かるわけないざます。
松宮: ですよね? 安全か危険か、というのは、食事バランスガイドを見たって分からないですよね。じゃあ、2番目の目的のために、どんな工夫がされているんですか?
大学: は?
松宮: 何もしていない、とか?
大学: …な、なにを言うざます。わが校を侮辱するざますか?
松宮: とんでもないです。目的が4つあると言われたから、それぞれどんな工夫がされてるのかなーと思って、聞いただけですよ。
大学: あきれた殿方ざますね、あなたという方は。聞いていいことと、悪いことがあるざます。
松宮: (苦笑)質問を変えましょう。3番目の「食に関する感謝の念」はどうですか? 食育カフェテリアではどんな工夫が? 学食メニューを健康メニューに変えて、食事バランスガイドをレシートに載せたら、食に関する感謝の念と理解が生まれるんですか?
大学: そんなわけないざんしょ。食事バランスガイドを見たって、「食に関する感謝の念」が育つわけがないざます。
松宮: そうですよね。僕もそう思います。で、3番目の「食に関する感謝の念」を育てるために、何をしているんですか?
大学: まあハレンチな…。あなたのような失礼な方に、返答するつもりはないざます。
松宮: ハレンチ? それって死語じゃないですか?
大学: 黙らっしゃいざます。
松宮: (苦笑)4番目の「食糧や農業に関する問題、環境問題の認識」はどうですか? 学食メニューを健康メニューに変えて、食事バランスガイドをレシートに載せたら、食料や農業に関する問題とか、環境問題の認識の役に立つんですか?
大学: キーッ! なんざますかあなたという人は。佐久間象子先生を呼ぶざますわよ!

佐久間象子を呼ばれてはたまりませんので、丁寧に詫びて電話を切りました。

「またやっちゃったなあ」
僕はひとりごとを言いました。
ついつい、ツッコミ癖が出てしまいました。
これでまた、敵が増えたわけです。
やれやれ。

でも皆さん、これだけは信じてください。
あの大学の人、本当に「キーッ!」って言いましたよ。








 

食育の講師になりたい人、食育の教室を開きたい人にお勧めです。

 

人気ブログランキング ← 応援クリックおねがいします。

  • ブックマーク:
  • このエントリーを含むはてなブックマーク
  • BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク
  • この記事をクリップ!
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • この記事をChoix!
2010.05.11 09:41

ある大学教授の発見

 


 

 

松宮園生です。

これまで何度かドクター・チイタッタについて書きました。
僕はチイタッタ先生のもとで栄養学をちょっとだけ学んでいました。
何年も前のことでだいぶ忘れましたけど(先生、ゴメンナサイ)。

そのチイタッタ先生、もともとはニューイングランドはハーバード大学のすぐ近所に居を構え、ビタミン療法の名医としてそこそこ名を馳せました。
今は1年のほとんどをフロリダで、ユーユージテキに過ごしています。

ちなみにオクスフォード大学やケンブリッジ大学と並び世界でもっとも格の高い大学といわれるハーバード大学。
(マサチューセッツ州ケンブリッジというところにあります。近くにはマサチューセッツ工科大学すなわち MIT もある)
僕の記憶が正しければ、ハーバード大学には栄養学部があったはずです、たぶん…。
東大や京大には栄養学部はありません。
でもハーバード大学にはある。
それくらい、アメリカでは栄養学の地位が高いようです。

◆◆◆

さて、チイタッタ先生が学生だったころ、こんな教授がいたそうです。

教授「諸君、わたしは世紀の大発見をした」
学生「おめでとうございます。どんな発見でしょうか?」
教授「いくつか質問をするからよく聞きなさい。アメリカ人やイギリス人は日本人と比べてすごく太っているね? なんでだか分かるかね?」
学生「日本人は脂っこいものを食べないからでしょうか」
教授「ふむ。わたしも最初はそう思った。たしかにそう思ったのだが、メキシコ人のことを考えてごらん。メキシコ人はアメリカ人やイギリス人より脂っこいものを食べている。にも関わらず、メキシコ人よりアメリカ人やイギリス人のほうが太っている。どういうことだろうか?」
学生「アメリカ人やイギリス人は甘いものを食べます。それが原因でしょうか」
教授「わたしもそう思った。しかし、フランス人はどうだろう? デザート狂いの国民だよね? しかしフランス人はアメリカ人やイギリス人ほどには肥えていない」
学生「飲酒はどうでしょうか? アメリカ人やイギリス人はウイスキーも飲みますし、ビールも飲みます」
教授「いい線いっているが、それも違う。イタリア人をごらん。あの連中はワインをがぶ飲みするくせに、肥満はアメリカ人やイギリス人より少ないのだ」
学生「アメリカ人やイギリス人は脂っこいものも甘いものも酒も全部好きなのが理由でしょうか。複合的な要素で太るのでは?」
教授「だったらドイツ人のことを考えてみなさい。ドイツ人の食べ方を。彼らはソーセージを平らげ、ビールを飲みまくる複合的な国民だね。にも関わらず、アメリカ人やイギリス人のほうが太い」
学生「分かりません先生。ギブアップです。アメリカ人やイギリス人に共通のもので、日本人やメキシコ人やフランス人やイタリア人やドイツ人にないような要素って、何なのでしょうか?」
教授「あきらめが早いね。もう降参かい。では教えてしんぜよう。ここまでの推察から、わたしはひとつの結論を得た」
学生「何でしょうか?」
教授「人間は脂っこいものを食べても大丈夫だ。甘いものもまったく問題ない。酒も好きなだけ飲めばよい。ただし、英語だけはしゃべってはならん、ということだ。納得したかね? 世紀の大発見だ。わあっはっは!」

翌日のニューイングランド・インテリジェンス紙に、ある大学教授の死亡記事が小さく載りましたが、気にとめる人は誰もいなかったそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

人気ブログランキング ← 応援クリックおねがいします。

  • ブックマーク:
  • このエントリーを含むはてなブックマーク
  • BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク
  • この記事をクリップ!
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • この記事をChoix!
2010.05.01 23:34

象の食卓

 

 

松宮園生です。

 

 

このコラムの主要な登場人物の1人、武闘派の管理栄養士、佐久間象子。
恐怖を用いて食育をするのが、彼女のやり方です。
腕の太さはアナコンダとだいたい同じだと言われています。

そんな佐久間象子の、謎につつまれた食生活を垣間(かいま)見てみましょう。

 

 

<佐久間象子のフルモニ>

佐久間象子は、朝起きるとリンゴジュースを飲みます。
右手にグラスを1つ、左手にリンゴを2つ持ち、握力だけでリンゴを絞るのです。
グラスに溜まった果汁を、一息で飲み干す佐久間象子。
左手に残ったリンゴは水分がなくなり、しわしわになっています。
しかし、その干からびたリンゴを捨ててしまっては、エコとはいえません。
エコでなければ、食育とは言えません。
したがって佐久間象子は、しわしわのリンゴを2つとも、ひと口に食べてしまいました。

だったら、わざわざリンゴを絞る必要はないんじゃね?
(怖くて本人には言えないけど)

(※)フルモニとは、フルーツ・モーニング(朝に果物を食べようというスローガン)の略です。
http://astore.amazon.co.jp/shokuikuprodu-22/detail/4901423096

 

 

<佐久間象子の、ニンジンの食べ方>

リンゴとだいたい同じです。

 

 

<佐久間象子のマイ箸>

佐久間象子が持ち歩くマイ箸は、芯の部分に鉛が入っています。
食事中でも体を鍛えるためでもありますが、本当の理由は、鼻息で箸が飛ばないようにするためです。

 

 

<佐久間象子の、草加せんべいの食べ方>

リンゴとだいたい同じです。

 

 

<佐久間象子の歯>

佐久間象子の歯の大きさは、笑ゥせぇるすまん喪黒福造氏とだいたい同じだそうです。

(参考)
http://astore.amazon.co.jp/shokuikuprodu-22/images/412410622X

 

 

<佐久間象子の得意料理>

バーバキュー。
怒りを込めて肉をじっと睨みつけていると、火がなくても勝手に焼けてくるそうです。

 

 

<佐久間象子の、パンの食べ方>

リンゴとだいたい同じです。

 

 

<佐久間象子のフルモニ その2>

ときどき間違えて、右手のグラスのほうを絞ることがあるそうです。

 

 

<佐久間象子の、焼き魚の食べ方>

魚の身を食べるときは、非常に重いマイ箸を使っている点を除けば、普通の人と同じです。
残った骨は、リンゴとだいたい同じやり方で食べます。

 

 

<佐久間象子の、ポテトチップスの食べ方>

佐久間象子はポテトチップスのほとんどを食育の敵と見なしているため、めったに食べません。
しかし気に入ったポテトチップスを食べるときは、リンゴとだいたい同じです。

 

 

<佐久間象子の、ピーナッツの食べ方>

リンゴとだいたい同じです。

 

 

<佐久間象子の、ココアの飲み方>

ココアのパウダーを絞って出てきた水に、そのパウダーを溶かして飲みます。
パウダーの絞り方は、リンゴとだいたい同じです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人気ブログランキング ← 応援クリックおねがいします。

  • ブックマーク:
  • このエントリーを含むはてなブックマーク
  • BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク
  • この記事をクリップ!
  • Yahoo!ブックマークに登録
  • この記事をChoix!