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松宮園生です。
(前回の復習)
「26ショック」により、長寿の県としての地位を失った沖縄県。
別の調査では、「肥満度の高い県」というレッテルまで
貼られてしまいます。
おまけに、法律に定められた食育推進計画を県内の市町村が
なかなか進めることができず、その「ていたらく」を新聞で批判
されるという有様。
誇りを傷つけられ、長く辛いトンネルのような日々が始まったの
でした。
それはまるで、かつて「日の沈まない国」と呼ばれた大英帝国が、
今ではすっかり影が薄くなり、もはや大国とは呼ばれなくなったようでもありました。
前回→ http://www.shokuiku-pro.com/production/2009/08/post_58.html
◆◆◆
沈む沖縄県を尻目に、長寿県競争の世界でめきめきと頭角を現してきた県があります。
福井県です。
福井県の戦績をみてみましょう。
<福井県の平均寿命順位>
1930年:女性46位、男性45位
1950年:女性39位、男性33位
1975年:女性24位、男性14位
1980年:女性16位、男性6位
1990年:女性12位、男性2位
1995年:女性12位、男性2位
2000年:男女とも、全国2位!
いまや押しも押されぬ実力県なのであります。
福井県側は、
* 県民1人あたりの米を食べる量が、全国1位
* 福井県に伝わる伝承料理には、豆類、いも類などがよく使われている
* 福井の食事は塩分控えめ
* 福井県民は働き者でボランティア活動が盛ん
* 祖先や家族を大切にする県民の気風・気質があり、地域交流も盛ん
* 三世代で暮らす家族が多く、にぎやかな環境
といったことを長寿の理由として挙げているようです。
食育的にいいますと、日本で初めて、食育専門の地方公務員が誕生したのは、福井県の小浜市です。
また、第2回食育推進全国大会の開催地に選ばれたのは、福井市です。
しかし、福井県が長寿県であることは案外知られていません。
おそらく、1位ではなく2位であるところにその原因があるのでしょう。
なんでもそうですけど、1位と2位では、その知名度に差がつくことが多い。
たとえば、
* 世界1のお金持ちがビル・ゲイツ氏であることは有名。では、世界2位のお金持ちは誰?
* 日本1高い山は富士山ですね。じゃ、日本で2番目に高い山は?
* 同じく世界1高い山がエベレスト(チョモランマ)であることは有名ですね。では世界で2番目に高い山は?
* たとえばウィンブルドンでロジャー・フェデラーが優勝したとき、2位だったのは誰?
* ゴルフでタイガーウッズが優勝したとき、2位だったのは誰?
こんな感じで、「2位」というのは、なかなか覚えてもらえないのです。
◆◆◆
沖縄県も、沈みっぱなしというわけにはいきません。
復活しようという意欲、まんまんのようです。
その急先鋒に立っているのが、
「チャンプルースタディ」
と呼ばれる、知る人ぞ知る研究計画です。
琉球大学医学部の等々力先生という方が中心となり、
「沖縄の伝統食を食べるとホントに健康寿命が延びる」
ということを、科学的に証明しようとしています。
「アメリカ人が沖縄伝統食を食べ続けたらどうなるか」
「関東人が沖縄伝統食を食べ続けたらどうなるか」(※)
といったテーマも加わり、研究が進められています。
いずれも、高血圧予防や減量の効果があったそうです。
チャンプルースタディに基づいたレシピも公表されています(※)。
http://w3.u-ryukyu.ac.jp/chample/
1日目に何を食べるか、2日目に何を食べるか、3日目には何を…、が順に書かれています。
16日目のメニューまでがすべて決められています。
詳しい説明は載っていませんが、ここに書かれているとおりに食べてゆくと、血圧が安定し、体重も減る、ということなのでしょう。
この研究はいまも続けられているようです。
いつまで続くのか、最終的にどんな形で完成するのかは分かりませんが、おそらく、
「沖縄ダイエット理論」
みたいなものが誕生するのではないかと想像しています。
(※)別途、沖縄県のサイトでも、「沖縄100の健康料理」というのが発表されています。
http://www.pref.okinawa.jp/Ryutu/100hon.htm
というわけで、沖縄県の復活なるか?!
楽しみに待つこととしましょう。
<オススメ書籍>
「食でつくる長寿力」
http://astore.amazon.co.jp/shokuikuprodu-22/detail/4532260191