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松宮園生です。
アメリカの金持ち農家の話。
老人がいました。
見渡すかぎりの広大な農地が、彼のものでした。
農地の一部は、ピクニックができるようにきれいに整備されていました。
まだ若かったころ、老人はそこに大きな池をこしらえました。
彼は家族や友人を連れてそこでピクニックをするのをいつも楽しみにしていました。
しかし年月がたつにつれ、彼はその「オアシス」に通うことがだんだん少なくなりました。そのうち、ほとんど行かなくなりました。
かわりに、どこからか人が集まってきて、池のまわりでで勝手に遊びまわるようになりました。
ある夕方、老人は久しぶりに池を視察しようと考えました。
(長いこと行っとらんからなあ。いろいろ手入れせんといかんだろうなあ)
そう思った彼は、必要な荷物をいくつか抱えて歩き始めました。
老人が池に近づくにつれ、池のほうから、くすくす笑う声や、ふざけあう声が聞こえてくるのに気がつきました。
池に到着して彼は驚きました。
おおぜいの若い女性が、一糸まとわぬ姿で水とたわむれていたのです。
老人は咳払いをしました。
女性たちはキャッと叫び、泳いで池の反対側に逃げこみました。
女性の1人が大声で言いました。
「あっちに行ってよ。あんたがそこにいたら、私たち池から出られないじゃないの」
老人も大声で答えました。
「お嬢さんがた、ワシのことは気にせんでくれ。ワシはあんたがたを見に来たわけじゃない。もうこの年だ。あんたがたが服を着ていようが裸だろうが、そんなことはどうでもいいんだ」
「じゃあ何しに来たのよ」
老人は抱えていた袋の口を開けながら答えました。
「ワシはただ、クロコダイルにエサをやりに来ただけでな」
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