ホーム > 日本食育大学未来学部 >
漬物好きヤマトダンジだけどキムチも好き、松宮園生です。
数年前から日本食の国際的な評判が目に見えて
上がってきていますね。
ニューヨーク、ロンドン、パリ、モスクワといった大都市では、
日本食店の前に着飾った人々が列をなす、というシーンが
見られたりします。
ニューヨークでは先日、MASAという日本食店がミシュランで
三ツ星をとって話題になりました。
http://www.shokuiku-pro.com/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=1911&forum=17
ちなみに、このMASAの客単価は1人あたり4万円です。
4万円ですが、それでもここで食べたがる人は多い。
そんな世の中になったものですから、
「日本食、人気上昇中あるね。わたしも日本食レストラン開くあるよ。ひと儲けするあるね」
てなノリで、あまり日本食を知らない人が日本食店を開いて、わけわかめな料理を出すようなことも増えました。
チョコレート寿司とか。
刺身モンブランとか。
「日本食レストラン海外普及推進機構」という団体ができました。
この団体は、
* 日本食をもっと海外に広げること
* ちゃんとした日本食店のみに認定を出すこと
* それにより、おかしな日本食が蔓延するのを防ぐこと
を目的としています。
日本食レストラン海外普及推進機構
http://jronet.org/
この団体ができるにあたっては、ひと悶着あったと聞いています。
詳しくは以下を参照ください。
「寿司ポリス」ストーリー 前編
http://www.shokuiku-pro.com/production/2007/05/post_23.html
「寿司ポリス」ストーリー 中編
http://www.shokuiku-pro.com/production/2007/05/post_25.html
「寿司ポリス」ストーリー 後編
http://www.shokuiku-pro.com/production/2007/05/post_27.html
◆◆◆
さて、お隣の韓国はどうかというと…。
心穏やかではありません
「ちくしょー。出遅れた。日本食に先を越された。悔しい」
という声が聞こえてくるようです。
だって韓国料理だって、日本食に負けず劣らず健康を意識した食文化に支えられているわけで。
日本食だけが脚光を浴びるのは、ヤマトダンジの僕から見ても不公平感があります。
日本料理のMASAがニューヨークでミシュラン三ツ星を取ったことも刺激になりました。
「4万円出しても大勢の人が食べにくる韓国料理店をニューヨークに作る!」
「いつまでも日本食ばかりチヤホヤさせててはいかん。我が国の食文化の評判も上げなくては」
そんな声が高まります。
で、ついに国家をあげての
「日本食に追いつき追いこせ作戦」
を立ちあげたようです。
その作戦内容を聞いたので、紹介いたします。
まず、世界に韓国料理を広めるために人材が必要。
そう考えた韓国政府は、
「韓国料理アカデミー」
みたいなものを設立することを計画しています。
お手本は、「ル・コルドン・ブルー」です。
この「韓国料理アカデミー」を地方自治体ごとに作る。
卒業生には、
「韓国料理エキスパート」
「韓国料理マエストロ」
「コリアン・フード・アドバイザー」
みたいな認定を与える。
アカデミーは、「ル・コルドン・ブルー」みたいに、海外にもどんどん進出する。
海外の有名料理学校(アメリカだと、CIAとか)にも韓国料理学部を作る。
そんなイメージです。
次に、海外の優秀な韓国料理店を認証する制度も作る。
日本の「日本食レストラン海外普及推進機構」を参考にしているようです。
それから、韓国料理のイメージを高級化することも必要。
そう考えた韓国政府は、韓国文化をイメージさせる器や厨房機器、料理人の服装をオシャレにカッコよくデザインし、世界に発信するつもりのようです。
ほかには、こんなことも計画しているみたいです。
* 世界各国にある韓国大使館に、腕ききの韓国料理人を派遣し、各国の要人を韓国料理でカッコよくもてなして、イメージアップを図る(※)
* 海外進出を希望する韓国料理店に、資金などを援助する
(※)これについては、食育プロデュース委員会に書き込まれたこんな記事も参考にしてください。
http://www.shokuiku-pro.com/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=1167&forum=17&post_id=1466#forumpost1466
◆◆◆
ところがこの作戦、じつは大事なマーケティングのポイントが1つ、抜けています。
少なくとも、韓国政府は
「1つ抜けているから、何とかしなきゃ」
そう考えています。
何だと思いますか?
海外で日本食といえば、それは寿司です。
「日本食レストラン=寿司レストラン」
というわけですね。
「寿司だけが日本食じゃないわよ」
そう思ったあなた。
あなたは正しい。
しかし、世界の人々のほとんどは、そんなこと知りません。
「日本食レストラン=寿司レストラン」
だと思っているのです。
しかし、それがかえって良かった。
「寿司」という単純な分かりやすいシンボルがあったから、日本食はここまで世界に広がりました。
「メタボ」という単純な分かりやすい言葉があったから、ヲヂサンの健康意識が高まった、みたいなものです。
では、海外で韓国料理といえば、それは何でしょうか?
何をシンボルにしたらいいのでしょうか?
「韓国料理レストラン= ( )レストラン」
この ( ) の中に入れる「韓国の代表料理」を決め、それを韓国料理のシンボルとして世界に発信する。
日本だと、( )の中には「寿司」が入るわけです。
韓国だと。何が入るのか。
これが、「日本食に追いつき追いこせ作戦」の最大のポイントだと、韓国政府は考えているのです。
( )に入るのは、キムチではない、と韓国政府は考えています。
キムチは主食ではない。
キムチは韓国を代表する食材だが、韓国を代表する料理ではない。
なので、( )に入るのは、キムチではない何か。
世界中から共感を得られる何か。
ところが、それがスムーズには選べないみたいで…。
韓国政府は、( )の中に入る料理を、必死になって考えているところです。
ひょっとしたら、伝統料理じゃない何かを、この機会に新しく開発するかもしれないそうです。
どうなるのか、楽しみですね。