松宮園生です。
「スターウォーズ エピソード1」
(アミダラ姫と、幼いころのアナキン・スカイウォーカーが
出てくるやつ)
だったかと思いますが、こんなシーンがありました。
巨大な魚が、潜水艦を食べようとして追いかけてきます。
潜水艦は、魚の歯くらいの大きさしかありません。
しかし、潜水艦が危うく食べられてしまいそうなところで、魚のようすが急変します。
なんとさらに何十倍も大きな怪獣が、後ろから迫ってきて、その巨大魚をカルクつかまえて食べてしまうのです。
たしかそんな場面でした。
でけー。
観た当時はそういう感想しか出てこなかったけど、ビジネスの世界でもこういうことは起きてんですよね。
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GNC(General Nutrition Centers)というサプリメント屋さんがあります。
サプリメントのチェーン店としては、たぶん世界一の規模です。
売上が10億ドル(1000億円)を超えていますので、
「ビリオン・ダラー・クラブ(10億ドルを超える企業の集まり)」
のメンバーです。
アメリカのショッピングモールでは、普通にGNCの店舗を見かけます。
全米に5000店近くあるそうですから、おおかたのショッピングモールに入っている感じです。
GNCで売られているサプリメントの価格は、ホールフーズ・マーケットで売られているものに比べると安い。
ホールフーズ・マーケットがどちらかというと裕福な人をターゲットにしているとすれば、GNCは庶民的な店です。
(ホールフーズ・マーケットについては→「農業コンチネンタル その2 怒涛編」
http://www.shokuiku-pro.com/production/2007/05/2_6.html)
僕に栄養学を教えてくれた(正確には、ダメ生徒を相手になんとか教えようと頑張った)師匠、マイケル・チイタッタ先生は、このGNCが大嫌いでした。
理由は、
「店員がサプリメントのことをあまり知らない」
からだそうです。
GNCに言わせると
「ウチはセルフサービスで買ってもらう店だから、サプリに詳しい店員なんて置く必要がないんすけどねえ」
と開き直りそうですが。
◆◆◆
ロイヤル・ヌミコという会社があります。
「セレブ系ガイジンと結婚した日本女性の名前」
ではありません。
会社の名前です。
1896年に設立された、健康食品(およびベビーフード)の老舗です。
つまり100年以上の歴史がある会社というわけです。
オランダの会社です。
「ロイヤル」という言葉があるので、「王立」の会社なのかもしれませんが、ちょっとよく分かりません。
10年くらい前、ロイヤル・ヌミコはGNCを買収しました。
巨大なGNCを、巨大なロイヤル・ヌミコが食べたわけです。
一説によると、ロイヤル・ヌミコは
「世界中の大手サプリメント企業をすべて食べ(買収し)たい」
と思っていたようです。
かつては世界の海を支配したオランダですから、今度はサプリメントの世界を支配しようと考えたのかもしれません。
で、日本の某サプリメント会社(有名)も、食事(買収)対象として狙われていたという噂もありました。
「陰謀ファン」としては、なかなか興奮する話です。
(陰謀ファンについては→「食の世界のスーパーパワー その1」
http://www.shokuiku-pro.com/production/2007/04/1_5.html)
◆◆◆
サプリメントの世界を支配しようとしたロイヤル・ヌミコの野望。
しかしそれは5年前に挫折しました。
せっかく買収したGNCを、彼らは手離してしまったのです。
どうして手離すことになったのかは調査が足りなくて不明なのですが…。
GNCという巨大な魚をエサとして飲み込んでみたものの、なんだか消化がよくなくて、吐きだしてしまったという感じかな。
しかも、そうこうしているうちに、今度はロイヤル・ヌミコ自身が巨大な怪獣に狙われてしまいます。
怪獣の名は、ご存じの方も多いと思いますが、ダノン。
フランスの大企業です。
昨年、ダノンはこのロイヤル・ヌミコを食べてしまいました。
つまり、買収しちゃったというわけで。
今では、ロイヤル・ヌミコはダノンが率いる企業グループの一員になってしまいました。
しかしそのダノンも、同じく昨年の夏だったか、自社のビスケット部門とシリアル部門を、クラフト・フーズという会社に売却しました。
体の一部をクラフト・フーズという会社に齧(かじ)られたというわけです。
◆◆◆
ロイヤル・ヌミコはGNCを食べたけど、消化不良で吐きだしてしまう。
そのロイヤル・ヌミコを、今度はダノンが食べてしまう。
そのダノンはクラフト・フーズに、体の一部を食べられてしまう。
なんか、ビジネスの世界に
「アマゾンの密林のような複雑な食物連鎖」
を感じてしまうのは、僕だけ?