相変わらず右手が不自由な松宮園生です。
むかーし、むかし。
まだ食育という言葉に市民権がなかったころ。
日本のあるところにマツオ君という男の子が
いました。
マツオ君は小学校3年生。
やや丸い体で、地味めです。
お父さんは食品メーカーに勤めるサラリーマン。
お母さんは栄養士ですが、いまは専業主婦。
3人家族です。
今回はある日のマツオ君を観察してみましょう。
<朝>
お父さんはすでに朝食をすませ、スーツに着替えはじめます。
誰もちゃんと見てないけど、テレビはついてます。
「ズームイン朝」(今の「ズームイン SUPER」)をやってます。
テレビ番組が時計がわりになっているようです。
マツオ君はまだ「Zzzz」状態です。
お父さんは出かけてしまいました。
食品メーカーの出勤時刻はサラリーマンのなかでは比較的早いのです。
お父さんが出かけてもマツオ君は寝ています。
「いい加減に起きなさい。学校に遅刻するじゃないの」
マツオ君を無理やり着替えさせるお母さん。
「朝ごはん出来てるから食べなさい」
食卓には、食パンとベーコンエッグとコブサラダが並んでいます。
マツオ君は無言で、食パンにジャムを塗って口に放り込みます。
ベーコンエッグとサラダには手をつけません。
食パンだけを食べ終わると、マツオ君は洗面所に向かいます。
10秒17で歯磨きを完了するや、学校にむかってダッシュ!
息子が残したベーコンエッグとコブサラダを食べるお母さん。
以前どこかの自然食品店で気まぐれに買った岩塩をベーコンエッグにかけてみると、なかなか旨い。
<学校にて>
地味めのマツオ君ですので、学校でも可もなく不可もなく過ごそうとします。
休み時間にはタラチネ君から借りたマンガ「デビルマン・レディ」を読んだりします。
そのうち給食の時間になりますが、マツオ君はあまり空腹を感じていません。
でもなーんとなく残さず食べちゃった。
<午後>
学校から帰宅すると、サイドボード(←死語?)のなかにあるおやつを取り出すマツオ君。
どんなおやつかというと…。
* 柿の種
* アーモンド・チョコレート
たわいもないテレビ番組を見ながら、漫然とおやつを食べます。
気がついたら、全部食べてしまいました。
サイドボードを再びまさぐり、追加のおやつを探します。
出てきたのは、プリングルスのオイスター風味でした。
今日は外で遊ぶ予定がないので、もう外出はないのでした。
追加のおやつまで食べてしまうと、マツオ君は柿の種の袋やチョコレートの箱、プリングルスの筒といったゴミはそのまま、携帯ゲームを始めます。
ずいぶん前に買った携帯ゲームです。
とっくに飽きてんですけど、惰性で遊んでしまうのでした。
そこへ登場したお母さん。
「今日の給食は何だったの?」
「忘れちゃった」
ゲームしながら、面倒臭そうに応えるマツオ君。
お母さんは、散らかっていることに文句を言いながら、ゴミを片付けます。
マツオ君はゲームを続けます。
<夕方>
暗くなったころ、マツオ君お気に入りのテレビ番組「家庭教師ヒットマンREBORN!」が始まりました。
ゲームはいったん終了です。
お母さんが声をかけてきました。「宿題したの?」
「あとでするよ」生返事するマツオ君。
お母さんは買い物にでかけていきました。
「家庭教師ヒットマンREBORN!」が終わると、マツオ君はその場でランドセルを開きます。
テレビはつけたまま、宿題をし始めました。
買い物からお母さんが帰ってきました。
宿題にも飽きて、ごろごろ横になるマツオ君。
夕食はシチューのようです。
オットセイのように横になっているマツオ君に小言をいいながら、散らかっている宿題を片付けるお母さん。
しばらくしてお母さんと2人での食事が始まりました。
お母さんはマツオ君に話しかけようとしますが、マツオ君はテレビのクイズ番組にばかり目がいってろくな返事をしません。
だらだら食べるマツオ君。
結局、シチューを少し、残してしまいました。
夕食後、再びごろごろするマツオ君。
お母さんは食器を洗っています。
<夜>
お母さんにせかされて、マツオ君はお風呂に入ります。
その後、冷蔵庫のアイスキャンディーを食べるのでした。
しばらくして、お父さんが帰宅です。
お父さんの遅い夕食に、なんとなくつきあうマツオ君。
家族3人でテレビを見て、皆で笑いころげます。
テレビが終わると、お母さんが言いました。
「もう寝なさい」
「はーい」
1分22秒48で歯を磨き、ベッドに入るマツオ君。
マンガ「魔人探偵 脳噛ネウロ」を読んでいるうちに、眠りに落ちました。
23時。
◆◆◆
マツオ君の生態、いかがでしたでしょうか?
「よくある小学生の風景じゃん。ま、歯はもちっと丁寧に磨くべきだけど」
と思う人もいるでしょうし、
「なんとなくなにかいろいろ、全体的にビミョーに間違ってね?」
と感じる人もいるでしょう。
食育という黒船がやってくるのは、その後まもなくのことでした。