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壱、弐、参、の次は、四でよかったんでしたっけ?
悩む松宮園生です。
(前回までのあらすじ)
たぎる地産地消の血をもてあます佐藤塩太。
東京では地産地消ができないからと、サラリーマンを
やめて生まれ故郷のX県に帰ります。
自給率の高いX県で地産地消を完成させるため、
塩太はなんと知事になったのでした。
塩太の「地産地消政治」に、X県は紛糾しました。
◆◆◆
塩太のせいで販路を奪われ、噴飯やるかたない
農家たち。
「やはり大都市に売るしかねえ」
「輸出するしかねえ」
今度は県境に集結し、戦陣を組んで封鎖を突破
しようとします。
県境を守る県庁職員と、小競り合いをはじめました。
「農産物の流通を自由化せよ!」
「封鎖、反対!」
ところで、封鎖反対を叫んでいたのは農家だけではありませんでした。
隣のP県に有名な「Q有機農園」があったのですが、封鎖のせいでここの農作物がX県に来なくなりました。
しかもこのQ有機農園、X県から見たら県境のすぐ外にありました。
つまり近かった。
近かったこともあり、X県の人もこのQ有機農園の作物を喜んで買っていたのですが…。
それが入らなくなったわけです。
Q有機農園の米や野菜のファンだったX県民が、封鎖反対派に参加したのは無理もないことでした。
緊迫する県境。
怒号が飛び交うなか、知事の塩太が登場しました。
拡声器を抱え、説得にかかります。
「農家の皆さん。日本は地産地消主義の国です。ただちに武装解除し、お仕事に戻ってください」
「こんな至近距離でなに拡声器なんか使ってんだよ。普通に喋れ。てめーのせいでこうなったんだろ。知事やめちまえ」
たしかに、こんな至近距離で拡声器を使うとマヌケに見えます。
「知事さんよう」Q有機農園のファンが、言いました。「わっちは農家じゃねえけどよう。困ってんだよう。封鎖したおかげで、Q農園の野菜が買えねえよう。封鎖はやめてくれよう」
「僕の目が黒いうちは、それはダメです」塩太は拡声器で答えました。「わがX県は地産地消の県なんです。隣の県のものを買ってはなりません。おとなしく地産地消をしてください」
「だって知事さんよう。そんなこと言ったって、ウチはQ農園から200メートルしか離れていないんだよう。Q農園から近いのに、県が違うというだけで、遠い県産のものを買わなきゃ、ダメなのかよう。変だよう」
「遠くても県産を買う。それが地産地消です」
塩太はきっぱりと言いました。
そんな断言して、大丈夫か塩太?
「地産地消は体にも良いのです」塩太は語りつづけます。「新鮮で、栄養豊富で、味も良い。X県の農産物が、なんといっても1番! P県なんて比較になりません」
「なんだと。わがP県の農産物の良さを知らないくせに!」
隣のP県の知事が、県境の向こうから大音声で叫びました。
いつの間にか、来ていたようです。
「お前みたいな小僧に、農業のなにが分かる」
P県の知事は、青筋をたてて吠えました。
◆◆◆
P県の知事が怒っているのは、今回のことだけが理由ではありません。
じつは塩太の命令でこんなテレビ広報が作られていたのです。
↓↓↓
(小学生の娘)お母さん、このニンジン、おいしいね
(母親)そうでしょう。地元でとれたニンジンだから、地産地消だから、おいしいのよ。栄養も豊富よ。
(小学生の娘)お母さん、このピーマンは、あんまりおいしくないよ
(母親)そうでしょう、これは地元じゃなくて隣の県のピーマンだから、地産地消じゃないからね、仕方がないのよ。
これを見たお隣のP県の知事。
さぞかし立腹していたに違いありません。
そんな背景もあり、P県の知事まで「県境紛争」に参戦し、状況はますます混迷の度合いを深めていくのでした。
(以下次号)
-----東京オフ会のお知らせ-----
混迷するX県のことはとりあえず脇に置き、オフ会のお知らせです。
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テーマは「食の資格について語ろう」。
詳細はコチラ。
↓
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