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2008.06.07 10:02

食の世界のスーパーパワー その8

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松宮園生です。

この「食の世界のスーパーパワー」シリーズは、食や農業の
世界的大企業を 「妖しげに」 紹介するシリーズです。
第8話になりました。

◆◆◆

アメリカ人は貯蓄をあまりしない(というかほとんどしない)国民
なのですが、金融商品を買うのには抵抗がないようです。
たとえば、かなり多くのアメリカ人が、大なり小なり株式投資をしています。
石油や穀物や貴金属といった商品相場もわりとやってたりします。

僕の知り合いで、流しの料理人をしているラザフォードという男がいますが(※)、こいつは昨年フラックス・シード(アマニ)の商品先物相場にチャレンジし、折からの穀物価格上昇のおかげでだいぶ裕福になりました。
詳しくは
「アマニ・ユニバース 前編」
http://www.shokuiku-pro.com/production/2007/09/post_71.html
「アマニ・ユニバース 後編」
http://www.shokuiku-pro.com/production/2007/11/post_93.html
に書きました。

(※)ラザフォードの説明については「登場人物紹介」を参照してください。
http://www.shokuiku-pro.com/production/2007/03/post_127.html

さて、昨今のような食料不足・食料危機→食料価格高騰の時代。
農業関連の会社が大儲けをしています。
たまにそれが報道されたりしますね。

日本だと、こういう会社が株価を上げています。
* 化学肥料大手のコープケミカル
* 農業機械の井関農機
* 農業機械のクボタ
* 種苗会社のサカタのタネ
など。

そんなとき、
「あいつら、儲けやがって」
と不快感を表明する人もいます。

しかし狩猟民族のアメリカ人はたいがい何を考えるかと言うと、
「儲かってるやつらからお金をもらおう。農業関連の会社の株を買うぞ」
こう考えます。

これは儲けたいから、というより、生活防衛の感覚でそういう考え方をします。
生活防衛。
どういうことかというと、
「農業関連の会社が儲かれば、株主への配当も高いに違いない。そうなれば、投資した自分の収入が増える。収入が増えれば、食料価格が値上がりしても何とか生活できる」
こんなふうに考えるんです。
(ちなみに、儲かっているのに配当をケチった会社は、株主総会で経営陣がクビになったりするので、アメリカ人株主の多い会社はせっせと配当を出しています)

というわけで、アメリカ人は生活防衛のために、こんな会社の株を買っています。
直接買う場合もあれば、アメリカで上場していない企業の場合は投資信託の形で間接的に買う場合もあります。
(残念ながら、日本で買えるものはなさそうですけど…)
↓↓↓

◆◆◆

■除草剤・農業バイオ技術大手のモンサント
言わずと知れた、遺伝子組換え作物のシンボルのような会社です。
この会社については、「食の世界のスーパーパワー その2」
http://www.shokuiku-pro.com/production/2007/04/2_5.html
を参照してください。

■肥料大手のモザイク
数千億円もの年商を誇る巨大企業です。

でも「モザイク」っつったら、違う会社を連想してしまいます。
むかし「ネットスケープ」という会社があって、インターネットのブラウザソフトを出してました。
インターネット・エクスプローラと主導権争いをしていたアレです。
あのネットスケープ社は、さらに昔は「モザイク」という社名でしたね。
そんな時代もありました。

■種子メーカー、KWSサート
ドイツの会社です。
種子メーカーですが、農業そのものや畜産も手掛けています。

■SLCアグリコラ
農業大国ブラジルの農業会社。
トウモロコシ、綿、大豆を栽培しています。
この大豆のほとんどは中国が買っているんじゃないかと思います。

ご存じのようにブラジルには日系人社会というのがあります。
農業をしている人も多い。
「サンパウロ新聞」というのがあり、日本語で書かれた地元の新聞なんだけど、読んでるとブラジルの農業の姿がみえたりして興味深いです。
http://www.spshimbun.com.br/

■ブラック・アース・ファーミング
スウェーデン発の農業ベンチャー。
スウェーデンの企業ではありますが、ロシア南西部の、英訳すると「ブラック・アース(黒い大地)」と呼ばれる土地で小麦や菜種を育てています。
この土地は長年、農業に適さないとされて未開発だったのですが、近年の調査で非常に肥沃な土地だと判明したそうです。

■プライムAgオーストラリア
文字通り、オーストラリアの農業会社。

オーストラリアは国土面積の約6割が農用地です。
ただし降水量が少ないので、大半は家畜の放牧地となってます。
耕地面積は農用地の1割くらいです。
農家の数はじつは日本同様、一貫して減少傾向ですが、1農家当たりの経営面積は年々拡大してて、1農家あたり約4,000ヘクタール(←でか!)。

■クベルネランド・グループ
スウェーデンの農業機械メーカー。
トラクター、ベイラー(干し草を束ねる農機具)、刈り取り脱穀機などを生産しています。

■ヘミスフィアGPS
カナダの企業で、人口衛星からの情報を農家に提供するサービスをしています。
人口衛星の情報を使って農業管理をする方法は「精密農業」と呼ばれ、1980年代から徐々に発展してきました。

◆◆◆ 

ちなみに、食料価格高騰で大儲けをしている企業の筆頭格は穀物メジャーのカーギルです。
こういう話になると必ず顔を出す会社ですね。
しかしこの会社は株式を上場していませんので、株は買えません。

(カーギルについては→ 「食の世界のスーパーパワー その1」
http://www.shokuiku-pro.com/production/2007/04/1_5.html)

ま、世界にはいろんな農業会社があるなあ、ということで。

 

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