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松宮園生です。
昭和のころ、宇宙オタクでした。
今もわりとそうなんだけど。
昭和の宇宙オタクはたいがいSF小説
なんか読んでます。
それがなんとなく恥ずかしいので、
そのことは秘密にしたりしています。
そのころに読んだSF小説にこんなの
がありました。
時はいまから1万年後の未来。
「銀河帝国」
の時代です。
映画のスターウォーズと違い、
この「銀河帝国」は人間(地球人)だらけ。
宇宙人はいません。
人間だけがいます。
「銀河帝国」。
ここには人間の住む星が2500万あります。
人口は:
1000000000000000000000000人。
もはや何と読めばいいのか分からない数です。
銀河帝国の首都は1000億人の人口を抱える惑星で、惑星全体が「新宿だらけ」になってます。
皇帝の宮殿を除けば海もなく緑もなく、地表はビルディングに覆われています。
そんな「銀河帝国」を舞台にしたSFでした。
◆◆◆
「銀河帝国」の首都は金属で覆われた人口世界。
もちろん農地はありません。
じゃあ、1000億人分の食料はどうしているのか?
こうしています。
近く(つっても、「ワープ」とかしないと行けない距離ですけど)に
「農業専門惑星」
を抱えています。
そのSF小説のなかでは、19の「農業専門惑星」が、「銀河帝国」の首都のために食料を生産しています。
作家の方はこの状況をこんなふうに表現しています。
「19の農業惑星から食料を運んでくる輸送船団が、1000億の人口を抱える首都惑星のかぼそい頸動脈を支えていた…」
1万年後の未来といえども、農業がないと社会は成り立たないのですね。
◆◆◆
「19の農業惑星から食料を運んでくる輸送船団が、1000億の人口を抱える首都惑星のかぼそい頸動脈を支えていた…」
この状況は、シンガポールそっくりです。
(規模はだいぶ違うけど)
シンガポールは食料のほぼ全部を国外に依存しています。
食料自給率は 0パーセント です。
「国の方針」として、あえて食料を国外に依存する政策をとっています。
百も承知でやっています。
なんとなく自給率が下がってしまったどこかの国とは、大きく違います。
「シンガポールよ、そんなんで大丈夫か?」
そう思う人も多いことでしょう。
国外の「食料供給国」に嫌われたら、どうするのでしょう?
シンガポールはこうしています。
食料を海外に依存する代わりに、
「海外から嫌われない=国際的に好かれる」
ことに全力を傾けています。
また、
「シンガポールは、苛めるより大事にしたほうがトクだ」
と世界の人々に思ってもらうため、
「世界の金融センターになる」
という戦略を掲げています。
つまり、
* 食料は海外にお願いします。世界の皆さん、よろしく。
* 世界の皆さんに嫌われないように、シンガポールは一生懸命頑張ります!
というわけであります。
国としての戦略を明確にしているわけです。
さきほどのSF小説にもこんな意味のことが書いてありました。
「銀河帝国の首都惑星は、かぼそい頸動脈を切られないために、
『愛される首都惑星』
『役に立つ首都惑星』
『苛めるより大事にしたほうがトクだと思われる首都惑星』
でありつづけることに全力を尽くした…」
ひるがえって、日本はどうするのでしょうか?
シンガポールのように、食料は他国にお願いする代わりに、他国の役にたつような国際貢献の努力をしてゆくのか?
それとも、食料自給率を高めるほうに努力を払うのか?
これは政府が考えることではなく、われわれ国民が考えることですよね。
なんとなく自給率が下がってしまった、ということだけは避けたいものです。
松宮園生です。
日本食育大学のロバート・シトピッチャン教授。
食育ロボット「アンドリュー77型」生みの親です。
そのシトピッチャン教授が、保健指導の新システムを開発し、
評判になっています。
アンドリュー77型についてはこちら
「食育ロボ発進! 前編」
「食育ロボ発進! 後編」
保健指導についてはこちら
「ホケンシドー年代記 その1」
◆◆◆
「次のかた、どうぞ」
「あ、どーも」
「メタボ松宮さんですね」
「松宮ス」
「メタボ松宮さんの保健指導を担当します、管理栄養士の生田といいます」
「よかった。佐久間象子じゃなくて…」
「何かおっしゃいましたか」
「いえ、独り言です」
「保健指導を受けるのは初めてですか?」
「は、初めてス」
「よかった…」
「えっ?」
「いえ、独り言よ。じゃあ、さっそく。パソコンの画面を見てくださる? これはね、保健指導の最新のシステムなんです」
「これですね。あ、オレが映ってる」
「似てるでしょう。CGよ。自分の姿を見てどう思う?」
「なんかメタボでカッコ悪いス」
「でしょう?」
「生田さんみたいな美人に言われたらショック」
「まあ、美人だなんて」
(中略)
「それではまず、なりたいご自分の体型を選んでください」
「マッチョかスリムか選ぶわけですね。マッチョはどうせムリだから、スリムを選びます」
「じゃあ『スリム』をクリックして頂戴」
「クリックしました。なにかメッセージが出ました。なになに、『好きな数字は何ですか?』 ここに数字を入れればいいんですか」
「そうよ」
「どうしようかな。生田さん、決めてくれませんか」
「そうねえ。メタボ松宮さんの好きな食べものは何?」
「それはやはり男ならラーメンでしょう」
「醤油」
「ビンゴ。ラーメンは醤油に限る」
「じゃあ、2にしましょう」
「ラーメンだと2になるんですか」
「特に決まりはありません」
(松宮、こける)
「2でいっか。『2』と。あ、またメッセージが出ました。『スポーツは好きですか』 …つってもオレはインドア派だしなあ。『いいえ』にしとこう」
「メタボ松宮さんあなた、スポーツ嫌いなの。それじゃあモテないわねえ」
「大きなお世話っス。…またメッセージ出ました。『睡眠はよく取れてますか』…正直、あんまり寝てないス。また『いいえ』になっちゃった」
「働く日本人は忙しいものね」
「さすが生田さん。サラリーマンのこと、よく分かってる。美人は違いますね」
「まあ、美人だなんて」
(中略)
「またメッセージ出ました。『好きな食べものは何ですか』…『ラーメン』と。あれ、またメッセージだ。『醤油ですか』だって。…ははは、さっきの会話といっしょじゃん。『ビンゴ』と。あっ、紙が出てきました」
「読んでみて」
「えっと、『スポーツ嫌いで醤油ラーメン好きのメタボ松宮さんを2週間でスリムにするプログラムが完成しました。この紙を持ち帰り、自宅で待機してください。インストラクターが松宮さんを訪問します』。…ええっ、誰か今晩ウチに来るわけ?」
「そうよ」
「ひょ、ひょっとして生田さんが…?」
「さあ、誰かしら」
「ま、マジ? 美人の生田さんが今晩ウチに来てくれるの? やったー! じゃあさっそく、部屋を掃除して待ってますね」
「まあ、美人だなんて」
(中略)
◆◆◆
「い、生田さん…。こないだ保健指導してもらった松宮です」
「おやまあ、どうしたの」
「どうしたもこうしたもありません。生田さんが来てくれると思って楽しみに待っていたのに、来なかったじゃないですか」
「ごめんなさいね」
「せっかくウチに美人が来るって思ってたのにさあ」
「まあ、美人だなんて」
(中略)
「生田さんの代わりに、ロボットが来やがったんです」
「そうでしょ。始めからそういうシステムなの。言わなかったかしら?」
「最新のシステムだという話は聞いたけど」
「パソコンで入力すると、健康プログラムが自動でできあがるの。そのプログラムをインストールされたロボットが、松宮さんのところにお邪魔するんです」
「それはいいけど、あのロボットはひどいスよ。オレの首根っこをつかまえて強制的にマラソンさせるわ、ラーメン食べようと思ったら首根っこをつかまえて妨害するわ、夜9時になったら無理やり消灯して、朝5時に人をたたき起こすわ、、逃げようと思ったら地の果てまで追ってくるわ、壊そうと思ったら電気ショックで対抗してくるわ、この2週間、大変だったんですよ」
「いいじゃないの。それのどこがいけないの」
「いや、だって、ちょっと過激じゃないスか。死ぬかと思いましたよ」
「そりゃそうよ。だって松宮さん、あなたは2週間でスリムになるプログラムを選んだんだから。死ぬくらい過激じゃないと、2週間でスリムになるなんて無理でしょ」
「でもそれ、好きな数字を入力しろと言われたから入れたわけだし、2に決めたのはオレじゃなくて生田さんじゃないスか」
「男のくせに細かいことを言うのね。スリムになれてよかったじゃないの。それをくどくど…」
「あっ、ス、スミマセン…。でも美人は怒っても美人ですね」
「まあ、美人だなんて」
(中略)
「あのー」
「なあに、松宮さん」
「美人ついでにと言ってはなんですが、これを縁に、オレとおつきあいなんて、やっぱ無理っすよね」
「無理です」
(うなだれる松宮)
「あのー」
「なあに、松宮さん」
「最新のシステムって、オレが自分でパソコンに入力したら、健康プログラムが出来て、ロボット先生が家に襲…やってくるわけっスよね」
「そうよ」
「生田さんは、何をするんですか?」
健康をキーワードに活動している方は是非のぞいてみてください。
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松宮園生です。
アメリカ人のメタボ人口は日々刻々と増えて
いるようです。
ざっくりどんな感じかというと…。
アメリカ人は日本人よりメタボに対して「甘い」。
* 日本人:「日本人の中肉中背ってオレみたい
な感じだよ」 →アメリカ人:「お前は痩せすぎだ。そんなんじゃモテねえぞ」
* 日本人:「あの人、ちょっと小太りじゃね?」
→アメリカ人:「あれは普通だよ」
* 日本人:「あの人、メタボだね」 →アメリカ人:「あれは小太りかな」
* 日本人:「あの人、あのままじゃ恋人できないよ」 →アメリカ人:「メタボだね」
* 日本人:「あの人、病院いかないとヤバイんじゃね?」 →アメリカ人:「あれだと恋人できないね」
* 日本人:「あの人、テレビで見たことあるよ」 →アメリカ人:「そろそろ病院にいったほうがいい」
というように、だいたい「ワンステップ」ずれています。
ここから先は、アメリカ人の感覚で書きます。
アメリカ人の人口: 3億人
アメリカ人の「小太り」の数: 1億3千万人
アメリカ人の「メタボ以上」の数: 7千万人
30年前の「小太り」人口: 全人口の45パーセント
現在: 全人口の3分の2
30年前の「メタボ以上」人口: 全人口の15パーセント
現在: 全人口の30パーセント
◆◆◆
「これ以上メタボになったら恋人ができにくくなるレベル」
も日米ではだいぶ感覚に差があります。
アメリカのある「超」田舎町。
失礼ながら女性のメタボ度の激しいところでした。
だいたい、僕の倍くらい大きいのです。
僕より小さいのは、子どもしかいませんでした。
不思議と男性はそうでもなくて、「普通」の体型をしていました。
その町のある男性(仮にアーノルドとしましょう)と縁があって商売をしていたのですが、ある日、別の男が僕に電話をかけてきました。
「あんた」電話の相手は言いました。「アーノルドと商売すんの、やめてくんねえか」
「なんで?」
「気に入らねえんだよ、アーノルドの野郎が。あいつ、そのうちあんたも裏切るぜ」
「すいぶんアーノルドを嫌ってるね」
「オレだけじゃねえ。みんな嫌ってるさ。あいつには節操がねえ。あいつはな、町じゅうの女に色目を使ってんだ。スキがあったら全員と寝ようとしやがる。ちょっと商売上手で金があるからって、人の女にまで手を出しちゃいけねえよ。あんた、そう思わんか?」
「町じゅうの女って、この町の人たちのことだよね?」
「たりめーだろ。他にどの町があるって言うんだ」
◆◆◆
話は変わります。
あるメタボなアメリカ人が心臓発作で倒れ、救急車で運ばれました。
彼女はそこで臨死体験をしました。
気がついたら、神様の前に立っていたのです。
「神様」彼女は言いました。「あたしはもう死ぬの?」
「いや、汝は助かる。あと30年は生きるであろう」
神様のお言葉どおり、彼女は息を吹き返しました。
あと30年もあるのか。
充実した人生を送ろう!
そう決心した彼女は、その日からダイエットにはげみました。
ダイエットは成功し、彼女の体重は半分になりました。
ところが、スリムになったとたん、交通事故に遭って亡くなってしまいました。
天国の入口で彼女は神様に再会しました。
「神様、あと30年あるって言ってたじゃない。なぜこんなに早くあたしはここに来たの?」
神様はすまなそうに答えました。「誰だか分からなかった」
松宮園生です。
(このシリーズの説明)
繁栄にあぐらをかき、飽食をむさぼる先進国。
彼らに鉄槌を下すことにした全能の神様は、
「ウエルネス天国」
「メタボ地獄」
を作りました。
* ストイックに生涯を全うしたらウエルネス天国行き。
* 飽食におぼれメタボのまま死んだらメタボ地獄行き。
現世でもメタボを迫害する動きが現れてきました。
(例)
* 「メタボ撲滅同盟ニキータ」という秘密結社が、メタボの暗殺を始めました。
* 「メタボ警察」がメタボを捕えて「メタボ裁判」にかけ、有罪になると「メタボ刑務所へ」…。
* 萌え系管理栄養士の阿部マリエは大勢のメタボ男性を救いましたが、暗殺されてしまいます。
* 阿部マリエ亡きあと、彼女を敵視していた昭和型管理栄養士、佐久間象子が闊歩しています。
このシリーズ(21世紀神様の悩み)は、そうしたちょっとすごく怖い時代を懸命に生きる人々を描く、壮大なヒューマン・ドラマです。
(そうだっけ?)
◆◆◆
「メタボメジャー」
という種類の巻尺があります。
ホントにあります。
売ってます。
ただの巻尺ではありません。
短いのです。
メタボかどうかを判定するためだけに作られています。
* 男性の腹回りが85センチあるかどうか
* 女性の腹回りが90センチあるかどうか
を測るためだけに存在しています。
ですので、この巻尺、90センチより長いものを測る必要がありません。
だから短い。
フツーに考えると、
「短い巻尺より、長い巻尺のほうがいろいろ測れて便利だよなあ」
ですよね?
わざわざ短い巻尺を商品化して、どうすんの?
…と、僕もかつては思っていたのですが、このメタボメジャー、1部のマニアの間で売れています。
何のマニア?
◆◆◆
さて、阿部マリエ亡きあと、我が物顔で世間をのっしのっし(←死語)と歩き回る、おなじみ怒り肩の管理栄養士、佐久間象子。
すっかりこのブログの主要キャラになってしまいました。
その佐久間象子が乗っていた新幹線が、名古屋駅に停止したまま、いつまでたっても動きませんでした。
車内放送がありました。
「車掌室からお知らせいたします。乗客の皆様。先ほど、メタボが車内に紛れこんでいるとの通報がありました。現在、メタボ警察による捜索が行われております。いましばらくお待ちくださいませ。お急ぎのところ、まことに申訳ございません」
ざわつく車内。
「メタボ狩りだ…」
「メタボ狩りが始まった…」
乗客のあいだに、怯えたささやきが伝播します。
しばらくして、佐久間象子のいる6号車にメタボ警察が入ってきました。
警官の手には「メタボメジャー」が握られています。
警官は乗客をひととおり見回すと、目標を佐久間象子に定め、彼女の席に近づいてきました。
「な、なんですか」佐久間象子は不快感を隠さずに言いました。「わたしはメタボではありません。管理栄養士であり、栄養教諭、フードコーディネーターでもあります」
「…」
「それだけではありません。食育必死講座1級、食育プリーチャーの資格も持っています」
「…」
「それだけではありません。食育推進士はムラサキ合格しています。加えて、炭水化物のソムリエでもあり、日本カルパッチョ協会認定カルパッチョ講師でもあります」
「…」
「そんなわたしを、メタボだと言うのですか?」
「おそらくメタボではあるまいと思いますが」警官は落ち着き払って答えました。「念のためメタボメジャーで測定させてもらいたいのです」
「し、失礼な! わたしは管理栄養士なんですよ。人々がメタボにならないように食事指導をする立場にあるんですよ。聖なる職業を侮辱するにもほどがあります」
「疑わしい人を測定して疑いを晴らすのも我々の責務です」警官は引きませんでした。「測定を拒否されるなら、公務執行妨害になりますが」
佐久間象子はしぶしぶ、測定に合意しました。
「では失礼」
そう言って警官は、メタボメジャーを延ばしました。
「あのう」
「何でしょう」
「質問があるのですが」と、佐久間象子。
「何でしょうか」
「どうしてそのメジャーを、わたしの顔に巻いているのですか」
◆◆◆
このように、メタボ警察の
「メタボ狩り」
が日々、厳しくなってきました。
大勢のメタボが家族や恋人から引き離され、メタボ刑務所に収容されました。
「メタボ狩り」に遭うのはどういうわけか男性がほとんどです。
(なんとなく分からないでもありませんが)
しかし、メタボ側も負けてはいません。
生活改善してスマートな体を目指せばいいのに、そんな努力は棚上げし、日本政府の
「メタボ政策」
に反対しはじめました。
「自由脂肪党」
という政党を作ったのです。
総選挙がありました。
自由脂肪党は意志の力に恵まれない男性有権者の圧倒的支持を得、大躍進。
その結果、メタボをめぐって世論は2分され、メタボ容認派・メタボ撲滅派のあいだで激しい論争が起きました。
それがついに内戦にまで発展したのです。
どうなる日本?!
(以下次号)
松宮園生です。
いまは冬だから違うかもしれないけど、真夏に満員電車に乗ると、
「メタボもそうでない人も、運賃は同じかよ。納得できねー」
と思うこと、ありませんか?
または、
「メタボもそうでない人も、運賃は同じかよ。納得できねー」
という目で見られたこと、ありませんか?
(ぼ、僕ぢゃありません)
メタボにとって受難の時代になりました。
でも日本のメタボなんて軽い、軽い。
アメリカのメタボはすっごいぞ。
こんなメタボおばさんに僕は遭遇したことがあります。
↓
「メタボ最北端 その2」
http://www.shokuiku-pro.com/production/2007/05/2_8.html
アメリカは世界に冠たるメタボ大国。
これを何とかしようとして、
「メタボ税」
という税金を導入しよう、という提案が15年前からマジで検討されています。
15年前になにがあったかというと、ある大学教授が、ある日「ニューヨークタイムズ」というメジャーな新聞紙上でこんなことを言いました。
「メタボは税金を多めに払え」
これがきっかけとなりました。
よほどメタボにムカついていたのか…。
ただ、税金といっても、
「あんたはメタボだから、所得税を高くするよ」
「痩せたら税金軽くするよ」
という話ではないらしい。
つまり、体型や脂肪に税金を課すわけではなかった。
じゃあ何に税金を課すのかというと。
スーパーマーケットなどで売っている
「メタボっぽい食品」
に税金を課す。
たとえば糖分過剰なお菓子とか。
ジャンクフードとか。
アメリカのいくつかの州でホントにそういう税金が徴収されています。
でも相変わらず、この国はメタボ大国なんだよね…。
「アメリカ人の平均体重がまた増えた」
というニュースを、こないだTVでやってた。
松宮園生です。
僕には師匠が何人かいますが、
食育の分野で言うと
「農業の師匠」
「栄養学の師匠」
がいます。
農業の師匠は、農業コンサルタントの
葉竹乃木夫さんです。
「バウムクーヘン野郎」という綽名を
僕につけた張本人です。
ちなみに、日本女性とのロマンスに憧れる浮気農家ジョン・ソイビーはどうかというと。
彼は師匠でもなんでもありません。
ただのオッサンです。
栄養学の師匠は、ボストン(松坂投手や岡島投手のいるところ)で内科医をしているチイタッタ先生です。
かつてはアンチエイジングのとある学会で会長をしていた時期もありました。
食べるものにあまりにウルサイので、彼が行くレストランは
「あのチイタッタ先生が認めたレストラン」
と勝手に解釈され、地元で人気店になっているほどです。
この先生の栄養学のことを、僕は勝手に「ターザン栄養学」と呼んでいます。
参考:
「ターザン栄養学 その1」
「ターザン栄養学 その2」
「ターザン栄養学 その3」
◆◆◆
先月のことですが、フェデックス便で小包が届きました。
栄養学の師匠、チイタッタ先生からでした。
中には手紙と、サプリメントが入っていました。
手紙にはこう書いてありました。
「元気かね? 日本の学会に呼ばれて今年の秋に日本に行くことになった。ヤッホー。お前もカバン持ちで一緒に来い。学会には出なくていいが、しっかりしたヘルシー系レストランを案内しろ。ただし飛行機代は自分で払えよ。それから、同封したのはこのところオレがクライアント(患者)にお勧めしているサプリメントだ。ありがたく頂戴せよ」
飛行機代、自腹かよ…。
一緒に食事したら、これも松宮のおごりだぞって言うんだろうなあ…。
むかし世話になっているので、文句も言えず…。
同封のサプリメントは、オレンジ色の小瓶に入っていました。
そのラベルを見てギョッとしました。
「ストロンチウム」
と書いてあったのです。
ストロンチウム?
なんか、ウラニウムとかプルトニウムみたいに、核兵器系の名前じゃねえの?
調べてみました。
<ストロンチウム>
原子番号 38。
元素記号 Sr。
硝酸ストロンチウム:花火などで赤い色を出す場合に使う。
炭酸ストロンチウム:ブラウン管などの陰極線管のガラスに添加される。
これだけしか分かりませんでした。
やむなく、チイタッタ先生にメール。
数時間後に返事がありました。
「ストロンチウムは骨密度を高めるミネラル。厳密にはストロンチウムにはいくつか同位体というものがあってだな、同位体なんて言っても松宮おまえには分からんだろうが、要はひとくちにストロンチウムといっても何種類もあると思えばいい。その中には人体に危険なストロンチウムもあるが、逆に人体に役立つストロンチウムもあるのだ。同封したやつは、クエン酸ストロンチウムになっている。ビタミンD・カルシウムと一緒に飲め」
だ、そうです。
そんなミネラル、あるんだねえ。
◆◆◆
昨日またフェデックス便で小包が来ました。
開けてみるとまたもや手紙とストロンチウムのサプリが。
手紙にはこう書いてありました。
「ヤッホー。どうだねストロンチウムは? 悪いことは言わんから続けて飲め。そろそろ飲み切ったと思うから2本目を送る。請求書を同封したからよろしくな。前回分は無料サービスにしといたよ。嬉しいだろう、松宮。生きててよかったなあ」
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松宮園生です。
「食育の推進」という言葉をあちこちで耳にしますね。
某、北○○みたいな独裁国家が「食育の推進」を行ったら
どうなるか、想像してみました。
このシリーズは、モーフィアス大統領が食育政策を推し進める
ザイオン共和国を舞台にしています。
◆◆◆
「モーフィアス出版」が雑誌「食育マガジン」を出版することになりました。
編集長は強気の管理栄養士、佐久間象子です。
<創刊号>
* 特集:食育の推進
「食育は生き方を左右します:佐久間象子」
「大田原源三郎さんにインタビュー:88歳現役の秘訣は食にあり」
「ザイオンに生かせ、日本の食育政策」
「楽しくできる食育音頭」
* 日本の歳時記に学ぶ
* おやつに食育バリエーションを
* 残りごはんで食育
* 季節を味わう:枯淡のスープ
* ザイオン流 食育カレンダー
* おばあちゃんの台所食育
* 我が国の食と農
* 連載小説「甘辛日記」
* 食の安全とは(1):ギョウザ
* 暮らしの栄養学
◆◆◆
創刊号が思ったほどというか全然売れなかったので、第2号は路線変更になりました。
編集長も交代しました。
<第2号>
* 特集:愛されるカラダになる食育
「川野静さんに聞く カラダの約束」
「気持ちよいカラダと気持ちよい食育」
「2008年カラダ食育宣言」
「肥満遺伝子を探せ」
* わたしの食育オーガニックスタイル:田畑えり子
* 「栄養バランス」なんて言葉、聞き飽きた?
* ブーム間違いなし!? 今年のヒット「食育料理」
* あの Wii Fit を日本から輸入!
* 食育ジャーニー 第1回:韓国のヘルシーフード図鑑
* 連載小説「甘辛日記」 (←連載始めちゃったから、続けるみたいです)
* 食の安全とは(2):チョコレート (←同じく)
* 食育恋愛占い Love & Peace
* 人気食育クリニックガイド
* いますぐ欲しいコレ!
◆◆◆
第2号は創刊号よりは売れましたが、まだ不満足。
「もうすこし尖った雑誌にしよう」ということで、路線がまた変わります。
<第3号>
* 特集:食育とマネー
「人気 食育ビジネス」
「世界の食育セレブ100人」
「食育の会社に投資しよう」
「食育経済キーワード」
* アグリと食育でビジネス力をパワーアップ
* 脳の癖を理解して食育を進める:ブレインハビット法
* 凄いクチコミ:食育グルメドットネット
* メジャーリーガーの食育
* 2時間で分かる、食育プランの作り方
* 食育とメンタルタフネス 10ヶ条
* 連載小説「甘辛日記」 (←連載、止めるわけにいかないようです)
* 食の安全とは(3):饅頭 (←同じく)
* 食育ジャーニー 第2回:タイのヘルシーフード図鑑
* 人気ドクターズ・レストランガイド
というわけで、現在これが最新号です。
売れ行きは不明。
違和感のある連載がまだ続いているのは、どうやらライターがモーフィアス大統領の姪であるためのようです。
◆◆◆
編集長をあっという間にクビになった強気の管理栄養士、佐久間象子。
怒りがおさまりません。
しかも「食育マガジン」はどんどん、あらぬ方向に向かって進んでいます。
このままではいけない。
新たに雑誌を作ることにしました。
でもお金がないので、同人誌です。
名づけて「愛食通信」。
<愛食通信 創刊号>
* 特集:食育100年史
「明治の食育」
「大正-戦前の食育」
「戦後の食育」
「明日の食育に向けて」
* 佐久間象子が語る「こんな食育教室では国が滅ぶ」
* 子どもに迫るメタボリック・シンドロームの恐怖
* 食事バランスガイドの落とし穴
* 今こそ NPO の力を結集しよう
* あなたは土を食べることができますか?
* 佐久間象子流、食育術 「食育でわたしに勝てますか」
* 寄稿:文明と食育(大田原源三郎)
* 解説「食育基本法」
* 「食育白書」のご注文ページ
売れたという話は聞いていません。
松宮園生です。
僕は生来きわめて硬派なブコツモのにて、女性のことはよく分かりません。
したがって今回は男性の食生活に関する話題です。
世の男性を
* 朝食を食べるか食べないか
* ベジタリアンかそうじゃないか
この2つの指標で分類して遊んでみましょう。
ベジタリアンの反対語をご存知ですか?
「ノン・ベジタリアン」
というのが普通ですが、たまに
「プレデター」
と言ったりもします。
映画
「エイリアン vs プレデター」
のプレデターです。
本来はライオン、トラ、ヒョウ、チーターなどの
「狩をする肉食動物」
の意味ですが、転じて
「肉をもりもり食べる人」
の意味にも使われます。
さて、先ほどの2つの指標を使うと、世の男性は
* 朝食を食べるベジタリアン
* 朝食を食べるプレデター
* 朝食を食べないベジタリアン
* 朝食を食べないプレデター
の4種類に分かれますね。
■朝食を食べるベジタリアン
略して「チョベジ」。
なんか違う意味に聞こえちゃうけど、まあいいか。
ここに属する人たちは、女性の場合はマクロビオティックなんかに激しく傾倒したりしてて、いい感じに枯れてたりします。
男性の場合、背の高いイケメンが多い。
彼らは、イケメンのくせに、レストランのサラダバーで10回くらいおかわりをするので、店からは嫌われている。
なお、イケメンでないチョベジは、身分証明書の提示を求められることがありますので、気をつけましょう。
該当する有名人:千利休(←枯れてるので。イケメンだったかどうかは謎)
おすすめ食材:水
■朝食を食べるプレデター
略して「チョレデター」。
早起きして力仕事をするワイルドでガテンな人たちは、やはりこの部類でしょう。
高校の体育の先生とか。
胸毛率も高そうです。
該当する有名人:ミッキー・ローク(←風呂嫌いらしい)
おすすめデートスポット:チベット
■朝食を食べないベジタリアン
略して「ないタリアン」。
スポーツ嫌いで運動不足。
食事だけはヘルシー志向。
それって、健康なのか不健康なのか、ビミョーに矛盾タイプです。
都会のモヤシっ子が多く、イラクやアフガニスタンに行ったらすぐ死ぬ。
(そもそも行かねーよ)
該当する有名人:ボーイ・ジョージ(←いまはすっかりメタボなオジサンです)
該当する一般人:松宮園生(←おおきなお世話です)
おすすめペット:ドラえもん
■朝食を食べないプレデター
略して「べなデター」。
東京のサラリーマンに多そうです。
「おれさあ、最近メタボ気味でさあ」
と言いながら、なぜかそれが満更でもないという、複雑怪奇な心理の持ち主が多い。
餃子好きで、多少の事件があってもビクともしない。
焼売も食うぜい。
「白い恋人」は食べないが、それは事件のせいではなく、たんにホワイトチョコレートが好きでないから。
該当する有名人:マスオさんの同僚のアナゴ君(←有名人?)
おすすめ歌手:パフィー
おすすめホラー:「着信アリ」
松宮園生です。
日本人が漬物を食べる度合いはだいぶ減っているようです。
ある業界団体の計算では、10年前の日本人が漬物を
買った金額の合計は年間で5500億円。
それが今では4500億円を下回っているそうです。
2割ほど減っていることになります。
なんとなく、その、塩分が気になって漬物を減らしている人が多いんじゃないかと思います。
日本が誇る発酵食品のひとつでもあるんですがねえ。
一方で、同じ漬物の仲間でありながら、キムチの人気は高く、このところ首位を独走しています。
(下のグラフを参照)
テケテケ村のある農家はキムチ専用のハクサイを栽培していますが、毎年売上が増えています。
キムチ専用のハクサイは葉っぱというか葉肉が薄いんだそうです。
ただしこれは日本人向けのキムチの場合。
本場韓国のキムチは肉厚な葉っぱのハクサイが好まれるそうです。
プチ蘊蓄(ウンチク)でした。
◆◆◆
浮気農家のジョン・ソイビーン。
先日訪日しましたが、もうアメリカに戻っています。
日本の皆さん、ご迷惑をおかけしました。
ジョン・ソイビーンは日本食もアジア食もかなりいけるクチです。
新小岩(東京都葛飾区)の蔵前通り沿いにある怪しげなラーメン屋台だの、高田馬場あたりにある場末の定食屋だのに自分から入っていくようなやつです。
そんなジョン・ソイビーンですから、日本の食べものをいろいろトランクに詰めこんでアメリカに帰国したのもうなずけます。
日本滞在中、日本女性と有意義な出会いがあったかどうかは不明です。
知りたくもないし(笑)。
さて、ロサンゼルス空港での話です。
日本からの飛行機(ジョン・ソイビーンにとっては帰国便)がロサンゼルス空港に到着しました。
乗客はまず入国審査を受けます。
ジョン・ソイビーンはアメリカ人ですので、入国審査で手間取ることはまずありません。
次に農産物検疫(兼、税関)を通ります。
普通は何事もなく通ります。
ジョン・ソイビーンも何事もなく通ったのですが、そのとき、隣のブースで東洋人とおぼしい年配の男が検疫官に問いつめられているのに気がつきました。
東洋人と検疫官のあいだには大きなスポーツバッグ。
むろんジッパーが開けられており、バッグの中身が露出しています。
東洋人のほうは英語が話せないらしく、会話が成り立っていません。
検疫官はスポーツバッグから露出しているビニール袋を指差して
「これは何だ」
と聞いています。
東洋人のほうはパニックを起こしたのか、
「あー」
とか
「うー」
とか言うばかり。
何を揉めているのかと、ジョン・ソイビーンが目をやると…。
ビニール袋に入っていたのは、大量のキムチでした。
ジョン・ソイビーンは歩み寄り、検疫官に話しかけました。
「検疫官どの。差し出がましいと存ずるが、それはキムチという、韓国の食品でござるよ」
検疫官はほっとした顔で「あんた通訳できるかい」
「通訳は無理でござるが…。キムチはピクルスに近い食べものに候。材料はハクサイでござる」
「色が赤いのは血か?」
「ははは。さにあらず。トウガラシの色でござるよ」
「ビニール袋がパンパンに膨れ上がっているのはどうしてだい」
確かにビニール袋は風船のようになっています。
ジョン・ソイビーンは答えました。「発酵が進んでいるのでござろう。ガスが出ておると見たが」
「それは毒ガスかい?」
「毒ではござらん」
検疫官はハサミを取り出し、ジョン・ソイビーンに言いました。
「あんた悪いけど、今からビニール袋を開けるとこのジイサンに伝えてくれないかな」
「拙者、通訳は無理でござる」
「そっか。残念だな」
検疫官はビニール袋を切ろうとしましたが、手がすべったのかハサミを落としてしまいました。
ハサミはジョン・ソイビーンの足元に。
ジョン・ソイビーンは腰をかがめ、落ちたハサミを拾いました。
そのときです。
パン!
と音をたててキムチ袋が破裂しました。
発酵のガスの圧力が、ビニール袋の限界を超えたのでした。
周囲に飛び散るキムチ。
あちこちで上がる、オーマイガ!という叫び声。
東洋人にも検疫官にも、ジョン・ソイビーンにも、大量のキムチがモロに降りそそぎます。
ショックでへたりこむ検疫官。
キムチにまみれた真っ赤な顔を想像してみてください。
ちょっとしたスプラッタ映画です。
そこへ、空港警察の警察官が現れました。「なんだこのニオイは?」
警察官はへたりこんでいる検疫官の、悲惨な顔をみてびっくり。
「おい、大丈夫か?」
その眼が、キムチを浴びて呆然とたたずんでいるジョン・ソイビーンの姿をとらえました。
警察官の表情がさっと変わります。
「おまえ、なにをしたんだ」
ハッと我にかえったジョン・ソイビーン。
その手には、さっき拾ったハサミが握られていました…。
(その後どうなったかは、想像にお任せします)
松宮園生です。
アイダホでトウモロコシを栽培している浮気農家、
ジョン・ソイビーン。
先日、久しぶりに会いました。
彼のほうから、わざわざ来てくれたのです。
妙な侍(さむらい)言葉も健在でした。
「浮気農家」
なんて肩書き(?)を持っているジョン・ソイビーンですが、聞くと、最近は浮気をしていないそうです。
その理由は…。
以前帰国したときに、彼を一緒に日本に連れていったことがあります。
そのときに出会った日本女性(複数)の美しさが忘れられず、
「日本人と恋に落ちたい」
と、となんだか虫のいいことを考えている模様でした。
それでわざわざ来たのかよ…。
「不意に小遣いが入ったのでござる」下心いっぱいのジョン・ソイビーンは言いました。「また日本に行きたいと存ずる。いまから連れてってくれぬか」
「ひとりで勝手に行けば」
「つれないことを申すでない。いいではないか。お主の旅費も出してしんぜよう。ただしエコノミー席でお願いたてまつる」
「えっ。旅費出るの? マジ?」
「武士に二言はござらん」
「あんたは武士ちゃうやろ!」
「お主こそ、なぜ関西弁でござるか!」
ツッコミ合戦はともかく、不意に小遣いが入ったとはうらやましい話です。
しかも、僕の旅費を出せるほど余裕のある金額だなんて。
その「小遣い」を彼が手に入れたいきさつはこうでした。
◆◆◆
知らなかったのですが、ジョン・ソイビーンは牛も飼っていたそうです。
その牛の1頭が行方不明になり、彼はバーリントン・ノーザンという鉄道会社を訴えました。
ご存知のとおりアメリカは訴訟大国です。
ジョン・ソイビーンの出した訴状によれば、ワイオ(ワイオミングの略。行方不明になった牛の名前)はある日、線路のちかくで草を食(は)んでいました。
そのとき、バーリントン・ノーザンの貨物列車が走ってきました。
貨物列車って、時々やたらに長くありません?
車両が何台も何台も続きます。
待てど暮らせど最後尾が来ない。
まさにそういう列車が通り過ぎたそうです。
やっと貨物列車が走り去ったあと、牛のワイオがいなくなっていました。
どうしても見つかりません。
というわけでジョン・ソイビーンは、鉄道会社を相手取って訴訟を起こしました。
「ウチのワイオをおたくの貨物列車がはねたに違いない。弁償しろ」
という訴訟です。
◆◆◆
鉄道会社バーリントン・ノーザンのほうは、
「参ったな。しかし有名弁護士を雇うほどの裁判じゃないし、安い弁護士でいいか」
と思ったのか、まだ若く売り出し中の弁護士を雇いました。
弁護士のほうは、これから実績を作りたいので張り切っています。
あるとき彼は、裁判の休憩中にジョン・ソイビーンに司法取引をもちかけてきました。
司法取引というのは、判決が出る前に、原告と被告が歩み寄ってお互い交渉することです。
たとえば、被告が罪を認める代わりに、原告は要求を軽くするとか。
お金をやりとりして和解し、訴えを取り下げるとか。
アメリカでは司法取引がすごく盛んです。
若い弁護士はありったけの弁舌をふるい、ジョン・ソイビーンと交渉しました。
その結果、
* ジョン・ソイビーンは請求する金額を半分に値下げする。
* バーリントン・ノーザン社はそのお金をすぐに払う
* ジョン・ソイビーンは訴えを取り下げる
ということで片がつきました。
弁護士はその場で、バーリントン・ノーザン社から預かった小切手をジョン・ソイビーンに手渡しました。
ジョン・ソイビーンは訴えを取り下げる書類にサインし、弁護士に渡しました。
◆◆◆
若い弁護士のほうですが、自分の司法取引が首尾よくいったことがよほど嬉しかったのでしょう、よせばいいのに自慢しはじめました。
「ソイビーンさん、今回はね、僕の大勝利なんです。えへへへへ」彼は言いました。「あなたは本来、この裁判に勝てたんですよ。請求金額を値下げしなくてもよかったんです。でも僕の作戦にあなたは引っかかった」
ジョン・ソイビーンは眉をしかめました。「なぬ。そうでござるか」
「あなたに言いませんでしたけどね、実はあの日、貨物列車の運転士が居眠りをしてたことが分かったんです。これでは裁判に勝てるはずがない。だから僕は司法取引に切り替えたんです。あなたはまんまと引っかかり、司法取引が成立したってわけですよ!」
はしゃぐ弁護士。
「やられたでござる。さすが新進気鋭の弁護士殿でござるな」ジョン・ソイビーンはおもむろに答えました。「じつは、今朝になってワイオが帰ってきたでござる。いままでどこにいたのやら分からぬが…。そういうわけゆえ、これからどうしようか、貴殿に相談しようと思っておったところでござった」
農業や田舎暮らしに興味のある方は是非のぞいてみてください。
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松宮園生です。
世の中、いろんなものに「食育」という接頭語を
つける風潮があるみたいで。
フツーのグルメツアーに「食育ツアー」って
名前つけてみるとか。
フツーのこだわり喫茶店に「食育カフェ」って
看板つけてみるとか。
フツーの子ども向け料理教室を「食育クッキング」
って呼んでみるとか。
というわけで、
「食育××」
の
「××」
にいろんな言葉を入れて遊んでみました。
「松宮さんて、ヒマなのね」
と思ったアナタ。
大きなお世話です。
■食育コンピューター
いいけど、何を計算するの?
■食育新幹線
車内のポスターはすべて「食事バランスガイド」。
車内販売のお弁当はすべて地産地消なんだけど、新幹線はスピード速いから地域がコロコロ変わって大変だ。
■食育Tシャツ
なにか食に関するスローガンとか書かれているTシャツ。
「身土不二」とか。
「早寝早起き朝ごはん」とか。
「食養生」とか。
そんなTシャツ、ガイジンに売りつけたら喜ぶだろうなあ。
僕は欲しくないけど。
■食育ロボット
日本食育大学のロバート・シトピッチャン教授の開発した「アンドリュー77型」が有名。
詳しくは
「食育ロボ発進! 前編」 2007年11月23日
「食育ロボ発進! 後編」 2007年12月3日
■食育横断歩道
意味、わかりません。
■食育警察
食生活が乱れてメタボになった人を追い詰める警察。
詳しくは→ 「21世紀神様の悩み その5」 2007年11月19日
■食育チョップ
なにかの「技」なのでしょうか?
食生活が乱れてメタボになった人を懲らしめる「技」?
フツーのチョップとどう違うの?
想像もつきません。
■食育サルガッソー
さっぱり何のことやら分かりませんが、とてつもなく怪しい雰囲気は伝わります。
■食育煙突
どんな煙突なのか全然わかりませんし、何のために煙突が食育なのかも理解不能です。
■食育怪談
食育をテーマにした怪談。
「リング」級のスゴイの、誰か作らないかなあ。
あまりの恐ろしさに、みんな食生活が変わるとか。
■食育歯ブラシ
食を楽しみたい人は歯を大切にしなきゃね。
食育歯ブラシは、そういう、歯を大事にしたい人のための歯ブラシです。
↑
でもそれって、すべての歯ブラシがそうなんじゃないの?
■食育水酸化ナトリウム
化学用語に「食育」をくっつけてみましたが、なんだかわけのわからない用語になってしまいました。
化学式は
「Na食OH」
になるのかもしれませんが、それがどうした?
■食育セーター
意味不明。
着たらどうなるのか…
■食育シャ乱Q
理解不能。
コメントもしたくありません。
■食育人工呼吸
溺れて呼吸の止まっている人に、食の大切さを説明しながら施す人工呼吸。
死んじゃうっつーの。
■食育ドラえもん
四次元ポケットから食育グッズを次々取り出すネコ型ロボット。
本人は血糖値を気にして好物のどら焼きを我慢している。
■食育事件
ママの作った「玄米とゴマ」のクッキーを兄弟で奪い合い、弟(6歳)が兄(8歳)を刺した、てな感じでしょうか。
■食育人種
食育に熱心な原住民のことでしょうか?
しかし底知れない恐ろしさの漂うネーミングです。
■食育銀行
早寝早起き朝ごはんの人専用の銀行。
午前4時 - 午前8時のあいだしか、お金を引き出せないという不便なだけの銀行です。
■食育北京
絶対ありえねー! と若者が思わず叫んでしまう言葉。
■食育キリギリス
食生活や生活習慣が乱れまくっているにも関わらず、メタボにもならず健康で爽やかな人。
たまにマジでそんな人、いるんだよね。
■食育テロ
「もしもし」
「はい。食育警察ですが」
「おたくの社員食堂にあるものを混入した。正義の刃を受けてもらおう」
「な、何を混入したんだ」
「五穀米だ」
「は?」
「大量の五穀米を混入した。天の怒りを知れ」
<参考図書>
「その他大勢」から一瞬で抜け出す技術
過小評価されているあなたを救うスピード・ブランディング
http://astore.amazon.co.jp/shokuikuprodu-22/detail/4534042418
<おすすめリンク>
食育的な心を満たすブックストア
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食育モール(食育プロデュース委員会のセレクトアイテム)
http://good4u.blog79.fc2.com/
(ブログ)21世紀健康アニマ
http://blog.goo.ne.jp/healthpro
(ブログ)あまりアウトドアじゃない人のためのプチ食農辞典
http://blog.goo.ne.jp/agriwellness
松宮園生です。
題名の「成りあがりトラクター」というのは、2年前に立ちあげた
農業ホームページの名前です。
1年ほどやって止めてしまいました。
どんなサイトで、どんな理由で止めたのかは別の機会に書くとして、
この名前、なんとなく愛着があるので使ってみました。
深い意味はございません。
◆◆◆
日本の食料自給率はカロリーベースで4割弱です。
単純に
「日本の食料自給率はだいたい4割だ、文句あっか」
って男らしく言えばいいんですけど、哀しい食育メンの性(さが)ですかねえ、
「カロリーベース」
「(4割)弱」
なんて厳密なことを、よせばいいのに丁寧にわざわざつけ加える癖がついています。
どこがどう厳密なのかというと、
* 日本の食料自給率は「カロリーベース」では4割ですが、「金額ベース」では7割。
* 最新の数字(2006年のデータ)ではついに4割を切り39パーセントになったので「4割弱」。
(つーか、食育メンって、何?)
◆◆◆
何ベースかはとりあえず無視し、まあザックリと
「日本人は食べものの6割を外国から輸入しているんだべらぼうめ」
と見ましょう。
それって、どのくらいの重さになるんでしょうか?
勝手に計算してみました。
「松宮さんて、ヒマなの?」
と思ったアナタ。
大きなお世話です。
計算方法は簡単です。
まず、計算しやすいように、食事1回あたりだいたい500グラム食べるとします。
このなかには水分も含まれていますが、メンドーなので無視。
1日あたりの食事回数を3回としましょう。
すると、1人1日あたりの食べものの重さは
500グラム x 3回 = 1.5キログラム。
ところで、3回の食事以外に、おやつを食べる人もいますね。
しかし反対にダイエットしている人もいます。
食事1回あたりだいたい500グラムといっても、幼児や高齢者が食べる量はもっと少ない。
しかし反対に食べ盛りの少年少女はもっと食べる。
大人の女性でも食べる人は食べます。
(昔のことですが、居酒屋「和民」のメニューをひとりですべて制覇した実力派女性に、そうとは知らず食事をおごったことがあります)
差し引きして、ま、プラスマイナスゼロと見ますか。
1人1日あたり1.5キログラム。
これに日本の人口(約1億2千万)を掛けます。
=1日あたり18万トン
このうち6割が外国から来ます。
すなわち、
18万トン x 0.6 = 約10万トン
毎日10万トンの食べものが、外国からどやどや日本に入ってくる計算です。
年間ではこの365倍ですが、365は計算しにくいので、360にしましょう。
1日あたり10万トン x 360 = 年間3600万トン
つまり、日本は年々、3600万トンずつ重くなっていることになります。
非メタボ成人男性60万人分の体重です。
◆◆◆
この膨大な量の食べものはどうなるかというと。
95パーセントくらいは口に入り、口に入ったものは体の一部になるか、またはハイセツされます。
5パーセントくらいは食べ残しとして捨てられる。
その後どうなるかというと、
* ハイセツ物
* 食べ残しとして捨てられたもの
この両者は一部は燃やされ、二酸化炭素として空気中に散乱します。
残りは昆虫などの食料になったり、腐敗したりします。
腐敗したものの一部は川に流れ、海に出てしまいます。
残りはそのうち土の養分になります。
というわけで、二酸化炭素になったり海に流れ出たりするので、日本の国土が3600万トンまるまる重くなっているわけではありません。
しかしそれでも、結構な重量が日本の国土に残されます。
仮に、3600万トンのうち半分ほどが日本の国土に残されるとしましょう。
非メタボ成人男性30万人分の体重に匹敵する重量が、毎年、日本に追加される。
10年で、2億トン弱。
非メタボ成人男性に換算すると、300万人分。
◆◆◆
日本は輸出もしています。
食料が大量に入ってくる代わりに、他のものが大量に出ていけば日本の重さは変わらないすよね。
しかし残念ながらそうはならない。
日本は機械類を大量に輸出していますが、その材料の鉄鉱石などは、輸入しているからです。
日本が加工貿易の国と言われているゆえんです。
つまり、ものすごく大雑把に言えば、日本は食料を輸入している分だけ毎年重くなっている。
非メタボ成人男性30万人分の体重に匹敵する重量が、毎年、日本に追加されるわけです。
と、書いたものの、これってすごいのかな?
どーでもいいのかな?
日本の国土にとってどのくらいインパクトのあることなのか、よく分かりません。
重いのか、そうでもないのか。
あんまり重くなったら、地震とか起きるんじゃねーの?
それとも、このくらいじゃビクともしないか?
♪
教えて、おじいさん
教えて、おじいさん
教えて、関東ローム層
松宮園生です。
(前回のあらすじ)
牛乳の神様にムリヤリ牛乳を飲まされ、
手足が異常な長さまでニョキニョキ
伸びたモンスター松宮。
そのうち首も伸びはじめました。
もとに戻るため、牛乳の神様を探して
松宮(の首)は冒険の旅に出たのでした。
(参考映像:「遊星からの物体X」)←またかよ。
◆◆◆
窓の外に伸びた右手は、電柱に巻きついたり地下にもぐったり、電線に絡まったりしなから先へ先へと続いていました。
それをたどる松宮の首もどんどん伸びつづけます。
松宮を目撃した人は次々と失神しました。
無理もありません。
何キロメートルもあるろくろ首を見たら、フツー失神します。
ちなみに松宮の胴体が横たわっているボロアパートは東京都の中野区というところにありました。
そこから右腕がどの方向に伸びていたかというと、
中野→池袋→大宮→
という方向です。
これは「北上」していることを意味します。
関越自動車道をぐるぐる巻きにしたり、新幹線に巻きついたりしながら、どんどん北に伸びつづけています。
ということは、牛乳の神様のいう「海岸」というのは、北の海岸、つまりどうやら日本海を意味するようです。
それって、東京から400キロメートルのかなたです。
そんなところまで右手が伸びているのか?
◆◆◆
伸びていました。
右手をたどって数時間後、何百人もの失神者を出しながら、松宮(の首)は寒風吹きすさぶ日本海の海岸に到着。
そこに牛乳の神様を見つけました。
松宮の右腕の先端(=右手の手のひら)もそこにありました。
右手は、神様の細い足首をぎゅっと握っていました。
「こういうわけじゃ」神様は言いました。「手を離してほしいんじゃが、離れん」
「すみません。体が言うことを聞いてくれなくて」
「教育がなっとらんな」
意味不明なことを言う神様。
「ところで神様」松宮は言いました。「僕の左手と、両足は、どこに伸びているんでしょうか?」
「そうさなあ。お前の膝を広島で見たぞよ。右足の膝か、左足の膝かは分からぬが」
「そうすか…」
「まあどこでもよいではないか」神様は言いました。「では今から呪文を唱えよう。手足は縮んでもとどおりになるはずじゃ。これからは嫌いな牛乳も我慢して飲め」
牛乳の神様は深呼吸し、呪文を口にします。
「ラミパス、ラミパス、ルルル…」
そのときです。
異様な感覚が松宮を襲いました。
◆◆◆
折しもその日はバレンタインデーでした。
松宮の彼女がチョコレートを持ってやってきました。
松宮のアパートのドアを開け、
「お待たせー」
とかなんとか可愛く言いながら部屋にあがる。
すると、そこに松宮の変わり果てた姿を発見。
一瞬の間をおいて、絶叫する彼女。
間もなく、警察と消防署と葬儀屋とマスコミが集まってきました。
それから近所のオバサンやらガキどもやらが、どっと押し寄せました。
「東京都中野区から中継しています」
レポーターがテレビカメラに向かってまくしたてています。
「ここにある謎の生き物が、行方不明になっている松宮園生さんとどういう関係になっているのかは明らかになっておりません」
別のレポーターがしゃべっています。
「埼玉県や長野県でろくろ首が目撃されており、捜索が進められています」
そのときです。
野次馬のなかから数人の悪ガキが飛びだし、松宮のベッドに近づきました。
ガキどもはなんと、松宮のボディーをくすぐり始めました。
◆◆◆
「ぎゃはははは」
たまらず笑いだす松宮。「ぎゃはははは。やめてくれ、やめてくれ」
日本海でやめてくれと叫んでも、その声は東京には届きません。
激しくくすぐり続けるガキども。
笑いながら涙を流す松宮。
驚いて呪文を中止する神様。
「ぎゃはははは。苦しい。ひいい」
地震のような揺れがありました。
ついに松宮の四肢が暴れはじめました。
あまりのくすぐったさに、手足が動きだしたのです!
全国いろんなところに複雑に絡んだ手足が、いっせいに暴れだしました。
その結果、
電柱は倒れました。
建物は崩れました。
電線は火花を散らし、民家は炎上しました。
高速道路は倒壊したした。
新幹線は横転しました。
◆◆◆
…。
日本の国土は焼け野原になりました。
あちこちに煙があがっています。
笑い疲れてぜーぜー喘ぐ松宮。
ガキどものくすぐり攻撃は止んだようです。
牛乳の神様はというと、どこかに消えていました。
それもそのはずです。
神様は足首を松宮の右手に握られたまま、ジッタンバッタン振り回されたわけですから。
今頃どこかで瓦礫の下敷きになっていることでしょう。
「オレのせいじゃねえからな」
松宮はつぶやきました。
「オレは知らんぞ。牛乳のせいだからな、オレはなんも知らねえ」
やがて松宮はおいおいと泣きはじめました。
上空を飛んでいた鳥が、「アホー」と一声たかく、夕陽の方向に去っていきました。
(完)
松宮園生です。
今回は牛乳の話です
白状すると僕は牛乳が苦手です。
体に良い・悪いではなく、単に苦手なだけです。
今回の文章は
「牛乳を飲め」
「牛乳を飲むな」
とは関係なしに、牛乳をネタにした話です。
◆◆◆
アメリカのテレビCMでこういうのがあります。
背の小さな子どもが牛乳をゴクゴク飲むと、またたく間に身長がニョキニョキ伸び、6フィート(約180センチ)になる。
たいへん分かりやすいCMです。
しかしベタです。
「ベタなCMだなあ」
思わず、つぶやきます。
するとその夜、夢のなかに牛乳の神様が現れました。
「松宮よ。そなたは牛乳を飲まぬらしいな。そんなことでは、大きくなれぬぞ。そなたも牛乳を飲め」
「神様」松宮は言いました。「それだけは勘弁してください」
「ならぬ。テクマクマヤコン、テクマクマヤコン、松宮は牛乳を飲ぉめぇ」
神様が呪文を唱えると、松宮は金縛りになりました。
どこからともなく牛乳パックが現れ、動きのとれない松宮の口に注ぎ込まれます。
松宮は泣きながら牛乳を飲み干しました。
するとどうでしょう。
松宮の手足がニョキニョキと伸びはじめたのです。
松宮はショックで気を失いました。
◆◆◆
目をさますとベッドの上にいました。
なんだか薄ら寒い。
それも道理、窓が開いています。
閉めなきゃ。
そう思いましたが、体が動きません。
それもそのはず、だらしなくニョキニョキ伸びた松宮の手足は、伸びすぎて部屋におさまらず、なんと窓から外に出ちゃってます。
いや、出ているだけでなく、その先も伸びているようなのです。
どこまで伸びているのでしょうか?
松宮が窓から外を眺めると、伸びた手足が近所の建物だの電柱だのに複雑に巻きついたり、絡まったりしているのが分かりました。
そのときです。
ん。
待てよ。
なんでベッドで横たわっているオレが、窓から外を見ることができたんだ?
いやな予感がしました。
おそるおそる振り返ります。
ベッドの上には自分(松宮)の胴体が横たわっています。
そこから手足が伸びています。
首も、伸びていました。
いつのまにか、ろくろ首になっていたのです。
胴体から首が、手が、足が、にょろっと伸びています。
それは胴体というより、タコ足配線に使われる連結ソケットのようでした。
なにかのマル秘バイオ実験に失敗したかのような、不気味な自分の姿に、松宮は悲鳴をあげました。
(参考映像:「遊星からの物体X」)
◆◆◆
ケタケタ笑ったり思考停止したりして1時間が過ぎました。
このままではいけません。
なんとか自分を落ち着けた松宮は、状況を把握しようとがんばりました。
まず、どの程度動けるのか?
首は、自由に動きました。
しかし、伸ばすことはできても縮めることはできませんでした。
現在、その長さは2メートルになっています。
2メートルの首の先端に、松宮の顔があります。
(参考映像:「遊星からの物体X」)
手足はダメでした。動きません。
だらしなく伸びたままです。
引っ込めようとしましたが、これもダメ。
ピクリとも動かない。
思い通りになりません。
ちなみに、手足の感覚もありませんでした。
まるで違う生きものになってしまったかのようです。
ベッド脇に置いてあった携帯電話が鳴りました。
手足の動かない松宮はジタバタしながら、舌で携帯電話のスイッチを入れました。
「もしもし。わしじゃ」
「その声は牛乳の神様」
「どうじゃな、牛乳の凄さが分かったろう」
「大変よく分かりました」松宮は涙声で言いました。「分かりましたから、元に戻してください。これでは化け物です」
「うむ。戻してしんぜよう。ただ、今はだめじゃ」
「どうしてですか。すぐに戻してくださいよお」
「そうしてやりたいんじゃが、お前がわしを掴んで離さんのでな、身動きとれんのじゃ」
「はあ? 僕は何もしてませんが」
「お前の右手が勝手にわしを掴んでおるのだ。お前、首は動くじゃろう。まだまだ伸ばせるはずじゃ。ここまで来い」
「どこですか、そこは」
「どこかの海岸なのじゃが、よく分からん。わしを掴んでおるのはお前の右手じゃ。つまり、右腕が伸びているのをたどって来るのじゃ」
というわけで、松宮は(正確には松宮の首は)自分の右手がどこまで伸びているのかをたどる冒険にでたのでした。
(以下次号)
松宮園生です。
アメリカのベジタリアン文化をときどき
観察するのが趣味です。
たとえば…。
* ベジタリアンの合コンには2度、
行きました。
1回目→ 「ベジタリアン・ババア」
(2007年5月2日)
2回目→ 「萌えトマト」
(2007年11月15日)
* ベジタリアン専門雑誌を発見。→ 「ベジコン」 (2007年12月2日)
* ベジタリアンが恋人や配偶者を探すサイトをつきとめました。
→ 「ニューイヤー・ベジ」 (2008年1月1日)
今回はもう少しディープな世界を見てみましょう。
◆◆◆
サッカー観戦後に大暴れする人のことを「フーリガン」と言いますね。
ベジタリアンの世界には「フリーガン(Freegan)」がいます。
音を伸ばすところが違っています。
フーリガン
と
フリーガン
です。
フリーガンは、
「無料」を意味する「フリー(Free)」
「厳格なベジタリアン」を意味する「ビーガン(Vegan)」
この2つが合わさってできた造語です。
「食べものにお金を払わないベジタリアン」
という雰囲気の言葉です。
1960年代のアメリカで「ヒッピー文化」というのが一世を風靡しました。
サンフランシスコで始まり、あちこちに広がりました。
当時の若者は長髪のインディアンみたいな格好をし、「自然」「愛」「平和」「芸術」「自由」を唱えまくりました。
(長髪だったころのジョン・レノンなんかがそうです)
フリーガンはそのピッピー文化から派生したライフスタイルのようです。
ただし、ヒッピー文化は1960年代でしたが、フリーガンが本格化したのは1990年代です。
フリーガンは
「食べものにお金を払わないベジタリアン」
なわけですけど、具体的にとはどういうことかというと…
「ゴミをあさって食べものを手に入れるベジタリアン」
という意味です。
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「ゴミをあさって食べものを手に入れるベジタリアン」
なのですが、ホームレスではありません。
自宅があり職業もあり、平均以上の収入のある人が、わざわざゴミをあさって食べものを入手する。
なのですが、超ドケチなおばさん、ちゃいまっせ。
「大量生産・大量消費・大量廃棄型の現代資本主義社会を批判する」
という強い意志を持って、ゴミをあさるわけです。
食べものを無駄にしない、というポリシーでゴミをあさるわけです。
したがって、食料品店で食べものを買うことはしない。
そんなライフスタイルを
「カッコイイやんけ」
と思う人たちが増えているそうです。
こういう人たちは、ゴミをあさることを
「サルベージ」
なんてカッコよく表現したりします。
アメリカの街なかにはダンプスターと呼ばれる大きなゴミ箱があちこちにあります。
(「ダンプ」は「捨てる」という意味です)
フリーガンの人たちはこのなかに飛び込み、食べものを獲得します。
ダンプスターに飛び込むことを、
「ダンプスター・ダイビング」
と言ったりします。
ものは言いようだな。
フリーガンの人々は、ダンプスター・ダイビングを繰り返し、まだ食べられるのに捨てられているものを、次々と見つけ出します。
その場で食べてしまう場合もあれば、持って帰って自宅の冷蔵庫に保管する場合もあります。
みんなで集まってゴミ箱を次々とあさることを、
「ダンプスター・ツアー」
と言ったりします。
JTBがそういうツアーを企画しています(←してません)。
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ダンプスター・ダイビングを繰り返すと目が肥えてきて、ゴミ箱の優劣が分かるようになります。
「優秀なダンプスター」
「そうでないダンプスター」
が見えてくるわけです。
高級グルメスーパーや高級レストランのダンプスターは「優秀」です。
ダンプスター・ツアーをする人々は、そういうところを優先に回ります。
それって、ゴミ箱の権利をめぐってホームレスとのバトルが起きるんじゃないかと思いますよね。
そのへんの事情はよく分かりません。
松宮園生です。
石油の価格が上がったので
「ガソリン泥棒」
がアメリカで発生していますが、
おそらく日本もそうですか?
それで思い出したのですが、
農作物の泥棒ていうのもいますね。
米とか果物とか野菜とか。
たまにニュースになってます。
米は収穫されたあとに狙われます。
やっとのことで収穫した米を倉庫に入れておいたら、倉庫が破られて米が消えている。
果物や野菜の場合、泥棒が自分で収穫し、持ってっちゃいます。
たいがい、夜ですね。
朝になって農家が畑に出てみたら、作物がなくなってる。
果物では、サクランボ、ブドウ、リンゴ、ナシなどがよく狙われています。
値段が比較的高いからだと思われます。
野菜では、ナス、ピーマンとかかな。
もぎ取りやすい(地中に埋まっているわけではない)から狙われやすいのでしょう。
農家さんにとっては、金銭的な被害もさることながら、心理的なショックも大きいみたいです。
それはそうだよね。
あれだけ苦心して手入れしてやっと実らせたものが、奪われるわけだから…。
◆◆◆
泥棒を
「出来心型」
「計画型」
の2つに分けたとしましょう。
「出来心型」の泥棒が、「そこにあるから」という理由で農作物を盗むのは分かりやすいんですが、
「計画犯罪型」の泥棒が農作物を盗むのは僕にはよく分かりません。
というのは、農作物を計画的に盗むのって、効率が悪いように思えてならないからです。
サクランボやブドウがいくら高いといっても、宝石や貴金属とはレベルが違います。
計画犯罪に必要な準備などの手間を考えると、割にあわないんじゃないかなあ。
まあ、農作物の場合は宝石や貴金属と違い、
* 防ぎにくい
* 犯人を見つけにくい
という「泥棒から見た利点」はあるかもしれません。
なんてことを考えていたら、師匠の葉竹乃木夫さん(僕に「バウムクーヘン野郎」という綽名をつけた張本人)からこんなことを言われました(※)。
「田んぼや畑にはガードマンもいねえ、高圧電流も流れてねえ、セコムだってついてねえ。泥棒からすりゃあ、入りやすいわな」
「それはそうすね」
「どっかの企業の工場に侵入するよりは気軽に入れるわけだ」
「それもそうすね」
「物理的に気軽だっつうだけじゃねえ。たぶん農地の場合はな、自然環境に似ているっつうのもあってだな、泥棒連中はあまり罪悪感も持たずに入ってしまうんじゃねえかと思うんだよ。そういう心理的な気軽さだ」
「そのへんに咲いてる花を何の気なしに摘むようなものですか?」
「そんな感じだな。それと、農産物を商品として貴重なものだと思っていないフシもある」
「農産物は農家さんの苦労のたまものですよ」
「そういう貴重さじゃねえ。スーパーマーケットでの値段のことをおれは言ってんだ。悔しいことだが、値札は安いだろ。だからその程度のものだと思われてる」
最後のセリフはかなりショックでした。
(※)「バウムクーヘン野郎」についてはこちら→ 「バウムクーヘン宣言 その1」 2007年4月18日
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過去の農作物泥棒の記録をいくつか分類して紹介します。
<オーシャンズ13型>
農産物泥棒にしては、わりと大物狙いの計画犯罪。生活感なし。
■大分県のナシ園で、収穫前のナシ約5000個が盗まれた。
■愛知県豊川市で、ビニールハウスからイチゴの苗が2300本(23万円相当)が盗まれた。
■山梨県のブドウ畑で高級品種のブドウばかり盗まれる事件が5件発生、被害が約900房(43万円相当)に達していることがわかった。
■福島県の農家3軒から、倉庫に保管していたコシヒカリ玄米計801キロが盗まれていたことがわかった。
■京都の畑で、トウガラシの一種で京野菜の万願寺甘とう約200キロ(約40万円相当)が盗まれていたことがわかった。
■山形県の畑で、収穫直前の高級サクランボ約350キロ(約100万円相当)が盗まれた。
■千葉県飯岡町で、スーパーを経営する暴力団幹部が逮捕された。集団でコシヒカリ5トンを盗んだ疑い。
→こんな奴らは刑務所だ。
<昭和枯れすすき型>
まあ計画犯罪なんだけど、獲物の小ささから生活感がみえるエレジータイプ。
■滋賀県守山市で収穫直前のアムスメロン62個(計約6万円相当)が盗まれた。
■茨城県の畑で出荷間近の小玉スイカ約300個(計15万円相当)がなくなっており、警察は窃盗事件とみて捜査している。
■米泥棒を働いたとして窃盗罪で起訴された内縁の夫婦が、「農家の倉庫の鍵は簡単に壊せる。新米は良い値で売れた」と供述しているという。
■埼玉県警は畑から深谷ネギ200本を盗んだとして、深谷市の無職の女と息子を窃盗容疑で逮捕した。息子が夜中に畑からスコップでネギを掘り起こし、朝方に母親と軽乗用車で搬出。泥のついた表皮をむいてサイズをそろえ、段ボールに詰めて、市場に出荷していた。
→政治が悪い。教育が悪い。(ベタなコメントでした)
<意味不明型>
なぜそれを盗みたかったのかが分からない哀愁タイプ。
■京都、西京区の河川敷にある畑でキャベツや白菜計55個が盗まれた。
■山形県の農家が、畑からサクランボの苗木を盗まれたと交番に届け出た。苗木は育てるのが難しく、狙われるのは珍しいという。
■さいたま市内のブドウ農園に男が侵入してブドウをもいでいるのを女性が見つけた。男は巨峰19房を盗んで自転車で逃走、警察官は路上で転倒して座り込んでいた男を窃盗容疑で緊急逮捕した。
■仙台市で収穫目前のカボチャなどが盗まれた。直径20センチ以上に実ったカボチャ3個、モロッコインゲン、トマト、ナスなど。
■長岡京市の畑でなすび7個(約210円相当)を盗んでいるのを警察官が発見、窃盗容疑で犯人を現行犯逮捕した。
→読んでるこっちがトホホな気持ちになります。
今回はここまで。
農業や田舎暮らしに興味のある方は是非のぞいてみてください。
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