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食育の世界でなにかしてみたい人、活躍してみたい人、必見!
人気「野菜ソムリエ」と「プロダクション・チーフ」が
食育の世界にご案内します。
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チーフの松宮園生です。
(前回のあらすじ)
小判大介君の元カノ(別途、妹が2人います)は観月ありさに少し似ていたそうですが、まるでブルーチーズやカラスミのような、濃厚な食育一家の出身でした。
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小判大介の話によると、元カノの家族構成はこうでした。
父親:大工の棟梁。星一徹が食育に興味をもったらこんなお父さんになる、という感じだそうです。
母親:もとミス福岡。なんでこのお父さんと結婚したかは誰にもわからないらしい。
元カノ(長女):観月ありさ似。OL。東京在住。
次女:姉には似ていない。大学3年生。医学部。
妹(三女):観月ありさ似。大学生1年生。文学部。
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元カノの親父さんが定めた、実家の家訓です。
第1条:「いただきます」を言い忘れた場合、食後に空気椅子15分。
第2条:「ごちそうさま」を言い忘れた場合、ブリッジ30分。
第3条:正当な理由なく食事を残した場合、腕立て伏せ100回。
第4条:食事中、すべての料理について母親に何かコメントをすること。コメントできなかった場合、アルジェリアン・スクワット100回。
第5条:1度言ったコメントは2度と使わない。毎回表現を変えること。同じコメントを2度使ったことが分かった場合、腹筋100回。
第6条:食事マナーに反した場合、違反1回につき空気椅子15分。
第7条:背筋を伸ばして食卓につくこと。姿勢が悪い場合、倒立1時間。
第8条:原産地を知らない食材があった場合、必ず母親に聞くこと。聞かずに無視した場合、踏み台昇降30分。
第9条:味つけが変わった場合、ただちに気がついて母親にコメントすること。気がつかなかったり無視した場合、素振り1000回。
第10条:昼食の場で、必ず1度は農業を礼賛する話題を提供すること。忘れた場合、グラウンド10周。
第11条:夕食の場で、必ず1度は栄養学についての話題を提供すること。忘れた場合、ななめ懸垂100回。
おかげで元カノ3姉妹は、全員がスポーツでインターハイ出場を果たしました。
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元カノの親父さんが定めた、実家の教育方針です。
6歳までに、国産野菜の産地をすべて覚えること(地理)
7歳までに、近所の寿司屋で出てくるすべての魚の名前を漢字で覚えること(国語)
8歳までに、100年以上続く老舗の食品会社の名前と商品をすべて覚えること(社会)
9歳までに、100種類の果物の名前を英語で覚えること(英語)
10歳までに、主要ミネラルの元素記号をすべて言えるようになること(理科)
11歳までに、調味料はなぜ「さしすせそ」の順番で入れるのか、科学的に説明できるようになること(理科)
12歳までに、「なぜ日本の食料自給率はカロリーベースで40パーセントに下がってしまったのか」を説明できるようになること(歴史)
13歳までに、「食品成分表」の見方と使い方をマスターすること(算数)
14歳までに、100人のエコファーマーと知り合いになること(総合学習)
15歳までに、「美味しんぼ」全70巻(当時)を暗唱すること(漫画)
おかげで元カノ3姉妹は、全員が九州大学に現役で合格しました。
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そんな一家だそうです。
説明が終わったあと、小判大介は嘆願するように言いました。
「松宮師匠。というわけで、一緒に九州に行ってくれませんか」
「あははは。いや、おれは忙しいから…」
「師匠は食育の人材育成をしてるんですよね。師匠の理想の家庭を見れるんですよ」
「いやいや、残念だけどオレはいいよ。オレに遠慮せずに結婚してこい」
「航空券も用意しました」
「いやいや、お熱いふたりの邪魔はしたくないし」
「ほら、妹たちの写真です。ほらほら」
「いやいや、オレのタイプじゃないし」
「なに遠慮してんですか、写真見もしないで」
「いやいや、ちらっと見えたし、それで十分だし」
「それは嘘ですね。まったく見てませんよ。現実から逃げずにちゃんと見ましょうよ」
「いやいや、見たってば」
「じゃあ、2人がどんな髪形してたか言えますか?」
「そ、それはだな、片方がワンレン(←死語)で、片方はボディコン(←死語)だったな」
「ほらやっぱり見てないじゃないスか。2人ともワンレンじゃないし、ボディコンは髪形じゃありません。第一、そんな昭和な単語、よく覚えてますね」
「年齢がバレるってか。あはは」
「そうスよ。あはは」
「おあとがよろしいようで。そろそろお開きにしよか」
「甘いス。その手には乗りません。師匠は僕と一緒に食育一家を視察してください。航空券は用意しました。2人の美人の妹たちも師匠を待っています。ここで逃げたら男がすたります」
「男はもう、すたっているからいいよ。師匠に九州旅行をプレゼントしようという優しい気持ちは嬉しいが、気持ちだけ頂戴するよ」
「師匠! トイレに逃げ込むつもりスね。そうは問屋がおろさじ」
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ドタバタ(←死語)な会話、まだ続きそうですが、このへんでおしまい。
小判大介は松宮園生を引きずりこむことに失敗、ひとりで福岡に向かいました。
その後の運命は、ご想像のとおりです。
(このシリーズはここまで)