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2007.07.29 00:14

食育三国志 外伝5

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チーフの松宮園生です。

前回までのあらすじ)
「食育▽△アカデミー」の魔の手に落ちかけた
小判大介君を、「凸凹プロフェッサー養成講座」
の強力チームが救い出す。
しかしその勢いで、小判君は
「凸凹プロフェッサー養成講座」
に囲い込まれてしまった…。

◆◆◆

オチャラケを始める前にマジメな話。

自分自身もたまに食育講座で講師をしたりすることがあります。
その経験からいうと、ほとんどの食育講座は安全です。
資料請求した人を追いかけ回すようなことはありません。
たいがい上品ですし、言い方を変えれば「あまり営業に向いてない」地味な人々が地味に主催していたりします。
「営業に向いている」人々のなかでも、イメージ作りやブランディングの上手なところは、追っかけ回すような野暮なことはしていません。

しかし一部に「マーケティング下手だけど営業が命」な食育講座がありまして、こういうところが力技で小判君を追い回すわけです。
その「営業命」な食育講座どうしの、まチョット行儀の悪い争いを、オチャラケでレポートしてます。
(数々の証言にもとづき、構成させていただいております)

◆◆◆

小判君を追いかけ回していた、
「食育★★講座」
「食育▽△アカデミー」
この両者は、受講者獲得をめぐって激しく火花を散らす間柄でした。

同じ海域で漁獲高を競う2隻の旧型漁船を想像してみましょう。
船の大きさはだいたい同じ、ともに同程度の魚群探知機(昭和レベル)を持ち、船員(昭和風)の訓練具合も同じくらい。
そんな2隻の漁船が、昭和レベルの投網を繰り返し、漁獲高を争っています。
昭和な船長が、星一徹のように叫んでいます。
「根性だ。根性があれば何でもできる! 根性さえあればなあ、ミンキーモモ(←死語)と結婚だってできるんだぞ」

といいつつ、一応、両者ともベタなりに「基本戦略」というのがありまして。
バスケットボールに例えると、
「食育★★講座」は、「ゾーン・ディフェンス」
「食育▽△アカデミー」は、「マン・ツー・マン・ディフェンス」
でした。

どういうことかというと。

「食育★★講座」は、地域ごとに「受講者集めの責任者」がいます。
この責任者は、地域のあらゆるメディアを狙って広報活動を行い、大量のビラを配ります。
大量にビラを配れば、そのうち何パーセントかは「釣りあげられる」わけです。
下手な鉄砲、数打ちゃ当たる
まさにこれです。
下手な鉄砲を、地域密着型で打つ。
したがって、「ゾーン・ディフェンス」と呼ばれます。

「食育▽△アカデミー」は、下手な鉄砲は打ちません。
その代わり、狙った獲物は逃がさない。
まず、食育の世界の有名人を招き、大都市で講演会をします。
講演会1回につき、たとえば30人の参加申込があったとしましょう。
すると、「食育▽△アカデミー」は31人の社員を動員します。

講演会前日、31人の社員を集めて作戦会議が行われます。
「どの社員が、その講演会参加者(=獲物)を落とすか」
が決められるわけです。
作戦会議の場には、どうやって入手したのか、参加者(=獲物)全員のさまざまな情報が…。
どの参加者(=獲物)にどのような攻め方をするとよいのか、という戦術が練られます。
なお、社員31人?参加者30人=社員1人。
つまり1人余りますね。
この余った1人は何をするかというと、無垢な講師を「黙らせる」役割を担います。
通常は、出世した社員がこの役割をもらいます。

講演会当日、会場には演壇と客席のほかに、30個のブースが設営されます。
時間が迫り、講演会参加者(=獲物)が三々五々、入場し、客席に座ります。
30人が入場しました。
すると、ドアが閉まり、鍵かかけられます。

鍵のかかる「ガチャ」という音に、入場した参加者(=獲物)から不安そうなどよめきが…。
すると社員の1人が演壇に立ち、
「ご安心ください。これは皆さんを外敵から守るためです」
わけのわからない説明をします。

「鍵がかかる」なんて、招かれた有名人(=無垢な講師)も聞いていませんでした。
(ヤバイ組織に関わってしまったのか…)
有名人も不安顔になります。
しかし時間が来てしまい、なしくずし的に有名人の講演会が始まりました。

講演会終了後、「担当の社員」が有名人を会場の外に連れ出します。
「いやー先生、ありがとうございました」社員は言います。「これであなたの役目は終わりました。とっととお帰りください」
「わたしの話を聞きに来てくれた参加者の皆さんはどうなるのですか?」
「先生」社員の目がつりあがります。「好奇心は猫を殺す、というアメリカのことわざをご存知ですか?」

そのころ、閉じ込められた参加者(=獲物)に、前日の作戦会議で決められたとおりに、担当社員が「襲いかかって」1人1人をブースに連れ込みます。
そこには、「食育▽△講座」のパンフレットと、受講申込書と、ボールペンが…。

ある参加者(=獲物)が、担当社員の手を振り切って逃げだしました。
するとどこからか、予備社員が現われて逃亡者を連れ戻します。
泣き出す逃亡未遂者。

以下、省略します。
これが有名な、「食育▽△アカデミー」の「マン・ツー・マン・ディフェンス」です。

有名な、と書きましたが、かつては知られていませんでした。
脱北者、もとい、亡命者が少しずつ増え、その証言によって明るみに出てきたものです。

◆◆◆

これを読んでぞっとした方もいらっしゃると思いますが、初めに書いたように、ほとんどの食育講座はマトモです。
むしろ地味すぎて心配なくらいで、まったく怖くありません。

ただほんの一部、ちょっと困った組織があるようで…。
「このままでは食育講座業界全体のイメージダウンになる」
心配した「穏健派」食育講座の方々は、協議のうえ、傭兵部隊に問題の解決を依頼しました。

依頼されたのが、「凸凹プロフェッサー養成講座」です。
「凸凹プロフェッサー養成講座」は最新兵器を使った巧みな作戦と、業界随一の武闘派「小太りオバチャン」の投入により、「食育▽△アカデミー」に捕らわれた小判大介君を電光石火、救出しました。
(この救出作戦の模様を知りたい人は、ここをクリック)

「さすが、傭兵部隊はすごいなあ」
「穏健派」食育講座の方々は大喜び。

しかし、喜んでばかりもいられませんでした。
傭兵部隊は、両刃の剣です。
昭和風の漁船が争っているところに、「平成レベルの魚群探知機」「平成レベルの船員」を備えた最新の漁船が、「平成風の投網技術」をもって攻めてきたところを想像してみましょう。

そう、食育講座業界は新たな脅威にさらされることになったのでした。

(以下次号)

テレビドラマ風に。

「この物語はフィクションです。登場人物や組織の名前は、現存するいかなる人物・組織の名前とも関係ありません」

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