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2007.06.07 00:28

食育三国志 外伝1

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食育の世界でなにかしてみたい人、活躍してみたい人、必見!
人気「野菜ソムリエ」と「プロダクション・チーフ」が
食育の世界にご案内します。

◆◆◆

チーフの松宮園生です。

食育基本法ができ、厚生労働省・文部科学省・農林水産省が勢力争いを始めました。
ご記憶の方もおられると思いますが、この様子を中国の戦乱の歴史になぞらえて「食育三国志」と呼び、チャラケた解説をさせていただいております。
(詳しくは以下をクリック)
食育三国志 その1
食育三国志 その2
食育三国志 その3
食育三国志 その4

◆◆◆

食育の世界で勢力争いをしているのは霞ヶ関だけではありません。例えば

(例1)
全国の自治体(主に都道府県)が、それぞれ「食育推進計画」というのを作り、インターネットで発表し、たぶん優劣を競っています。

(例2)
食育の資格講座がいくつも誕生し、受講者集めにしのぎを削っています。
これについては前にもいちど書きました。
(詳しくは以下をクリック)
食育の資格

◆◆◆

じつはこの、
「食育講座の受講者集め競争」
ですけど、なんだかかなり熾烈なようです。

先日ご紹介した、小判大介君を覚えていますか?
結婚と就農を同時に行なった若者です。
いまはテケテケ村でイチゴを作ってます。
(小判大介君については以下をクリック)
農家の嫁と山羊のメリー 前編
農家の嫁と山羊のメリー 後編

さて、その小判君ですが、こないだ、なにを思ったのか、いろいろある食育講座のほとんど全部に資料請求を行ったようです。

2日ほどして、資料が次々送られてきました。
ま、資料請求をしたんだから、資料が次々送られてくるのはトーゼンなんだけど。

その日の夕方、電話が次々かかってきました。
「食育××養成講座の○○と申します。資料をお送りいたしましたが、その後いかがでしょうか?」
「食育●●講座の△△と申します。ぜひ小判様に受講をお勧めしたいと思って電話しました」

翌日、また資料がドカドカ送られてきました。
電話もいろいろかかってきました。

さらに翌日、資料がいっぱい送られてきました。
電話が何度も何度も鳴りました。

最初は小判君、どれかを選んでちゃんと受講する気持ちはあったようです。
ですので資料は丁寧に読み、電話も丁寧に受けたそうです。
しかしどの資料も、どの講座も、「われこそは。われこそは」と主張するばかりで、特徴や違いも不明瞭。
どれを選んだらよいか結局さっぱり分からなかったそうです。

煮え切らない小判君に対し、講座主宰者側も作戦をかえてきました。

数日たったある日、あるところから直筆の長?い手紙が送られてきました。
あまりに長いのでここでは紹介できなくて残念なのですが。

さらにその翌日、べつのところからこんな電話がかかってきたのです。

「小判さん? わたし、長島マナといいます。食育※※講座の第1期生なんですよ」
「はあ…」
「小判さん、食育ってとっても大切なんですよ。わたしね、受講してホントによかったと思ってるんです。あなたも受講したらそれが分かります」
「あのー」
「はい?」
「受講したら、食育が大切だということが分かるんですか?」
「そうですよ。食育ってすごく大事なんです。小判さんにも是非わかってほしいのよ」
「はあ…。でもオレ、食育がすごく大事だってこと、もう分かってるんですけど。だから資料請求したんですけど…」
電話のむこうが沈黙しました。

おなじ長島マナさんから、次の日にまた電話がかかってきました。

「あれからわたし考えたんですけど、小判さん、食育が大切だと分かってるって言ってたでしょ?」
「はあ…」
「でもきっとまだ分かっていないと思うのよ。自分で分かっているつもりでも、分かってないものなんですよ」
「あのー」
「はい?」
「分かっているつもりでもじつは分かっていなかった、ということが受講したら分かるんですか?」
「そうですよ。それこそ目からウロコが落ちますよ」
「はあ…。で、それが分かったら、どうなるんですか?」
「それが分かったら、食育をしたくなりますよ」
「あのー」
「はい?」
「オレ、もうすでに食育をしたいと思ってます。だから資料請求したんですけど…」
電話のむこうが沈黙しました。

その次の日。

どうやら長島マナさんは戦線離脱したらしく、電話はかかってきませんでした。

ところが、一難去ってまた一難?、別の人から電話がかかってきました。
こんな電話です。

「伊東佳子っていいます。食育★★講座をいま受けているんです」(←そろそろ使える記号がなくなってきたぞ)
「はあ…」
「食育★★講座、すごくいいんですよね。まだ受講中だけど、受けてよかったと思ってるんです」
「はあ…」
「わたしの受講のきっかけを話しますね。わたしね、息子に食べさせるおやつは全部手作りしているんです。安全でおいしいものを食べさせたいんですよね」
「はあ…」
「でもね、息子の友達が遊びに来て、わたしの作ったおやつを見て、不味そうだから嫌だ、食べたくないって言ったんです」
「はあ…」
「そのコね、きっと見た目のキレイな市販のおやつばかり食べてたと思うんですよね」
「はあ…」
「でもそれじゃいけないと思うんです。子どものうちから、正しいものを食べるようにしなきゃだめだと思ったのね。それで食育★★講座を受講することに決めたんです。小判さんも一緒に勉強しませんか?」
「あのー」
「はい?」
「その食育★★講座を受けたら何が勉強できるんですか?」
「何を食べたらいいのか、ということが勉強できるんですよね」
「あのー」
「はい?」
「それって、勉強しなくちゃいけないのは伊東さんじゃなくて、伊東さんの作ったおやつを拒否した子どもなんじゃないですか?」
電話のむこうが沈黙しました。

 

難攻不落の小判君。
今回はここまで。

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