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チーフの松宮園生です。
(前回の復習)
ニューヨークとロサンゼルスのザガット・サーベイには、「マーケットプレイスガイド」というバージョンがあり、そこには楽しい自然食品店がいくつも紹介されています。
そのなかでも群をぬくのが、アメリカでもっともワクワクする自然食品店チェーンの「ホールフーズ・マーケット」。
その成長のヒミツを、聞きかじりと独断と偏見で書きます。
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ホールフーズ・マーケットはテキサス州で誕生し、全米の自然食品店チェーンを次々買収して大きくなりました。
創業者は創業の時期、アパートを出て店に泊りこみ、食器洗浄器を風呂代わりにしていたとか、していなかったとか。
その成長の過程で、もっともインパクトが大きかったことの1つは、マサチューセッツ州にあった
「ブレッド・アンド・サーカス(Bread & Circus)」
を買収したことです。
マサチューセッツ州はアメリカ北東部にある、「もっともヨーロッパの影響が強い州」です。
大きな街としてはボストンがあります。
歴史の時間に習いましたね、「ボストン茶会事件」。
世界で指折りの大学、ハーバード大学とか、MIT(マサチューセッツ工科大学)とかがあります。
松坂大輔投手が今年から活躍する、ボストンレッドソックスの本拠地もここです。
ところで、「ターザン栄養学 その1」のところで、強引な性格の医者、チイタッタ先生の話を書きましたが、覚えておられるでしょうか?
このチイタッタ先生があるとき、「ブレッド・アンド・サーカス」の元オーナーを紹介してくれました。
この元オーナーはアンソニーといいます。
チイタッタ先生とアンソニーと僕は、ある日3人で夕食をとりました。
チイタッタ先生は例によってポルトベロー・マッシュルームを食べました。
僕は「バカのひとつ覚え」でマルガリータを飲みました。
アンソニーはチイタッタ先生の命令で食事代を負担しました。
そのアンソニーが言うには、この地(ボストン近辺)はアンテナの高い人々が多かったというのもあり、自然食品店が古くから親しまれてきたそうです。
「そのなかでももっとも成功したすばらしい有名なチェーン、お客さんを感動させるヒミツ満載のチェーンが、わがブレッド・アンド・サーカスであーる」
と、彼はヌケヌケと自画自賛しました。
であーる、という言い方、死語かも。
「でR(あーる)」と書くともっと恥ずかしいスね。
ホールフーズ・マーケットが彼のチェーンを買収したのは1993年のことです。
本人は明かしませんでしたが、ウワサでは、ホールフーズ・マーケットは彼に売却代金として20億円を提供したといわれています。
ブレッド・アンド・サーカスは人気のあるチェーンでしたが、チェーンとしてはそんなに大きくありませんでした。
その意味で、20億円というのは高い評価だったようです。
ブレッド・アンド・サーカスは自然食品店チェーンの経営ノウハウの宝庫でした(アンソニー談)。
とくに、
「いかに多くのオーガニック農家やオーガニック食品会社と上手にコラボできるか」
がポイントだったらしく、アンソニーは長年つちかったその細かいノウハウを、ホールフーズ・マーケットに教えたのです。
このノウハウを吸収したホールフーズ・マーケットは、その後、全米に大躍進をします。
この大躍進を支えたホールフーズ・マーケットの副社長の1人は、もとはブレッド・アンド・サーカスの購買担当だそうです。
ホールフーズ・マーケットはアンソニーに敬意を表し、全米200店舗のうち、もとブレッド・アンド・サーカスだった店舗のみ、ブレッド・アンド・サーカスの名を残し、
「ブレッド・アンド・サーカス・ホールフーズ・マーケット」
と呼んでいました。
この呼称は2003年まで続きました。
いまはブレッド・アンド・サーカスの名前は消え、「ホールフーズ・マーケット」のみとなっています。
さて、ホールフーズ・マーケットはその拡大する過程で、すべての店のデザインを、紫と緑を基調にしたものに統一していきます。
この紫がミソで、
「アメリカ人が好む紫はどんな紫か」
というのを徹底的にリサーチし、その結果、得られた紫を、テーマカラーとして採用しました。
この紫が、ホールフーズ・マーケットの最大の魅力である「ワクワク感」の重要な要素となっています。
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さて、日本にはこうした自然食品の全国チェーンがこれから誕生するのでしょうか、しないのでしょうか?
これについては、また別の機会に書くことにします。
今回はここまで。
(追伸)
アンソニーは20億円というお金を手にしたあと、ボストン郊外で
「セレブ向けサプリメントショップ」
を開きました。
ところがどういうわけか、ある日とつぜんそれをたたんじゃいまして、サンフランシスコに移り、今度は
「セレブ向けドラッグストア」
を経営しています。
なぜそんなことをしているのか聞いたのですが、彼の英語が早口すぎてよく分かりませんでした。