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チーフの松宮園生です。
(前回のあらすじ)
流しの料理人ラザフォードが待つアラスカに飛ぼうとする僕。
しかし、中継地シアトルで、ちょっとした災難が待っていた…
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アラスカ航空の飛行機は、尾翼にインディアンの顔が書かれています。
有名な酋長だそうです。名前は忘れました。
この航空会社はアラスカだけ行くのかなと思ったら、意外なことにけっこうあちこち飛んでいて、メキシコ路線というのもあるそうです。
アラスカに住むメキシコ人は多いそうです。
アラスカ航空がメキシコとアラスカをつないでいるからアラスカに住むメキシコ人が多いのか、
アラスカに住むメキシコ人が多いからアラスカ空港がメキシコ路線を持っているのか、
卵が先か、ニワトリが先か。
ま、いっか。こんなこと悩んでどうすんねん。
でもアラスカにメキシコ人が多いおかげで、アラスカで食べるメキシコ料理はけっこう口に合いました。
生まれて初めてワカモレ(写真)を食べて感激しました。
エンチラダス・なんとかダスという料理もイケてたな(←名前、覚えろよ)。
酒もイケてた。
ジュノーという町があり、アラスカの州都なんですけど、ジュノー空港のそばのトラベロッジというホテルで飲んだカクテル「マルガリータ」は最高にうまかったな。
あれ以来、僕はマルガリータを飲み歩くようになりました。
話を戻します。
シアトルの空港でそのアラスカ航空のジェット機に乗り込んだのですが、じつは出発時間ぎりぎりでした。
もうちょっとで乗り遅れるところでした。
飛行機のなかは満席でした。
アラスカのくせに、満席なのです。
「どうせ便数が少ないから、満席になるんだろう」そう思うでしょ?
とんでもない。
便数、とても多いんです。
ウソと思うなら、アラスカ航空の時刻表を見てみてください。
↓
http://www.alaskatimetable.com/AS.pdf
こんなに便数あるのに、満席なんです。
さて、ぜーぜー言いながら満席の機内に飛びこみました。
僕の座席はいわゆる「ミドルシート」というやつで、通路側でもなく窓側でもない、その間の座席です。
つまり満席の場合、両側に乗客がいる窮屈な座席です。
座席に向かって数歩も歩かないうちに、ある光景が目に入りました。
異様にカラダの大きな人(女性)が、通路側の座席に座っているのです。
いやな予感がしました。
予感は的中しました。
その「カラダの大きな女性」の隣が僕の座席だったのです。
どのくらい大きかったって?
日本人にはありえない大きさです。
こまかく描写するのは控えます。想像してください。
「すみません。隣に座りたいんですが」
と、へたくそな英語で話しかけると、彼女は僕を見上げて言いました。
「ごめんね。あたし、自分の力では立てないのよ」
あ、やっぱり。
客室乗務員さんを呼んで事情を話すと、こう言われました。
「申訳ありませんが、後ろの座席からよじ登ってくれません?」
あ、やっぱり。
というわけで、後ろの座席の人たちに立ってもらい、よじ登り、自分の座席であるミドルシートに滑り込んだ僕でした。
途中、窓側の人の頭を蹴ってしまったので、そのあとの気まずさといったら…。
それにこの狭さ…
飛行機は離陸しました。
僕は2人の軍人に挟まれた小さな宇宙人みたいに(例の有名な写真ですね)、小さくなっていました。
頭の中は
(降りるときも、またよじ登るんだろうか?)
という不安でいっぱいでした。
これが、「アメリカン・メタボ」を目撃した最初でした。
イヤ待てよ。
そもそも、どうやって飛行機に乗ったんだろう、この人…?
(以下次号)