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2007.05.20 14:50

魔法使いステマグさん その2

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◆◆◆

チーフの松宮園生です。

前回のあらすじ)
「筆のような野球のような場所」を目指して旅立つサプリメント職人マツオ。
テケテケ村を狙うステマグさんという魔法使いから、村を守れるのか?

◆◆◆

成田空港からアメリカに飛んだマツオですが、そもそもアメリカのどこに飛んだのでしょう?

テケテケ村の長老はああ見えてなかなかテキトーな人物でありまして、マツオにはただ一言、
「アメリカに行くのじゃ」
としか言いませんでした。

マツオの父親もテキトーな男で、
「ま、とりあえず行け」
でおしまいです。

「アメリカって空港だらけよ。アンタどの空港に行きたいの?
それを決めないと航空券だって買えないわよ。バカじゃん」
姉のタケコ(自称 村の小悪魔)がマツオにそう教えてくれたのは、マツオが旅支度(←死語か?)を終えたころでした。

どの空港に行くのか…。
たいへん難しい問題が、マツオのまえに立ちはだかっていました。

◆◆◆

このシリーズでは、サプリメントの作り方について適宜、説明していきます。

サプリメントは一般的に
錠剤になっているもの(タブレット)
カプセルに入っているもの
に分かれます。
ほかには例えば
顆粒になっているもの
などがありますが、主流はタブレットとカプセルです。

<タブレットについて>

タブレットは、栄養成分を固めたものです。
クッキーを焼くのに型どりさえあればいろんな形に焼くことができるのと同様、タブレットもさまざまな形に固めることができます。
三角形に固めたもの。
コンベイトウみたいに宇宙の星の形になっているもの。
などがありますが、クスリっぽい形になっているものが主流です(写真)。

栄養成分を固めてタブレットにすることを「打錠」といいます。
マツオは来る日も来る日もこの打錠に励んでいたわけです。

子供のころ、消しゴムのカスをペタンペタン固めて遊んだことはありませんか?
何が楽しくてあんなことに夢中になったのかは別として、ようするにアレも打錠みたいなものです。

かつてはクスリっぽい形のタブレットを作ることは薬事法という法律により禁じられていました。
サプリメントは薬品でない(法律上は食品扱い)ので、薬品にそっくりの形状はケシカラン。
薬品に誤解されないような形状でなければならぬ。
という理由でした。

いまはその規制が撤廃され、どんな形状のタブレットにしてもよい、ということになっています。

<カプセルについて>

カプセルにはハードカプセルとソフトカプセルがあります。

ハードカプセルは、こんな感じ。

カプセルのなかに、顆粒状になった栄養成分が閉じ込められています。
栄養成分を固める必要がないので、打錠も不要です。

ソフトカプセルは、こんな感じ(写真はちょっと、カラフルすぎるけど)。

液体になった栄養成分を、膜でおおったような形になっています。
酸化しやすい栄養成分を、酸素に触れさせないためによく使われます。
たとえば
ビタミンE
コエンザイムQ10
はきわめて酸化しやすいため、たいがいソフトカプセルになっています。

まじめな話は今回はこのへんにしておきましょう。

◆◆◆

で、結局マツオはどこの空港に向かえばいいのか?

長老にきいても首をかしげるばかりで答がかえってきません。

父親にいたっては、
「鼻の向くほうに行けばよい」
なんて、まるで生前の植木等さんみたいなことを言います。

使えない長老と父親をまえにマツオが途方に暮れている(←死語)ところに、
「魔法使いステマグさん」を探るために長老が雇っている忍者が、中間報告のために村に帰ってきました。
忍者の話では、

「ステマグさん」という名前は、どうやら正式名称ではなく、もっと長い名前を縮めたものらしい。
たいへん便利な魔法使いだといううわさもある。
性別不詳。年齢不詳。
テケテケ村を攻撃しようと計画していることは間違いないらしいが、なぜなのかは不明。
この計画には、アメリカの殿様(茂さん)も加担している。

アメリカにはサプリメントの聖地が2ヶ所ある。
ひとつは「刈穂の国」といい、太平洋を越えたすぐのところにある。
正確には、「刈穂の国」の南半分がサプリメントの聖地といわれている。
「刈穂の国」の殿様はテルミナテルという名前らしい。
もうひとつの聖地は地名も分からない。
「刈穂の国」よりはるかに遠いところにあるらしい。
誰が殿様なのかもよくわからない。

以上が、忍者からの報告でした。

この報告を聞いてマツオは、
「テルミナテルという殿様がいる「刈穂の国」の南半分にある空港に行こう」
と決心したのでした。

彼はその場で旅行代理店に電話をし、
「テルミナテルという殿様がいる「刈穂の国」の南半分にある空港まで行きたい。大人1枚。格安チケット頼みます」
と舌をかまずに言いました。

電話のむこうで旅行代理店の人が
「は?」
とつぶやいたのは言うまでもありません。

しかしマツオは同じことばを繰り返しました。

何時間も押し問答が続いたあげく、旅行代理店もようやく理解したようです。
数日後、マツオの手元にユナイテッド航空ロサンゼルス行きのチケット(エコノミークラス)が送られてきたのでした。

(つづく)

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