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2007.04.09 02:34

取得が有意義であった資格の話

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◆◆◆


シニア・野菜ソムリエの遠山由美です。

実際に食育を行っている方に
「あなたが食育で一番大切にしていることは何ですか?」
と質問するとほとんどの方のお答えはこうです。
「楽しいこと」

もちろんこれは食育において欠かせない要素です。
でも、楽しいこと、と答える方の講座を実際に拝見してみると
なるほど納得、楽しく学べる講座と
何となく腑に落ちない講座の2種類があることに気付きます。

この差は何?
おそらく食育者の「基礎食育力」であろう、と私は思っています。

基礎食育力のある人とは
自分の食育理念をもち
それを裏付けるためのデータをきちんと揃え
食に対して正しく認識すべき部分(学んでもらう部分)を
「楽しく表現している」人のこと。

対して基礎食育力のない人とは
ただ単に
食に対する興味をかきたてるための話題を
「楽しくおしゃべりしている」だけの人のこと。

何を聴いても「とにかく楽しいことが大事なのよ!」と言い張るだけの人は
要注意だと思っています。

自分にとって必要な基礎食育力とは何か。
これは、自分が
どのような場で
どのような方を対象に
何を目指して
食育をするのかによって異なってくるものだと思います。

私の場合は学生時代に培った
「食と人間のありかたに関する考え方」をベースに
その後実務を積み上げるうち
野菜と果物、というところに辿り着きました。
さらにこれを仕事としているうちに
「食が人間に対してできることの限界」を知りたいと思い始めました。
食に無関心な人が増えている現状は心配ですが
食に過大な期待をかける人達の存在はもっと気になったのです。

わかりやすい例が「あるある大辞典」事件。
「たった一つの食品を摂取して、体が変化する(痩せるだの若返るだの…)」
という番組の問題点がようやく世間に認知されました。

次々と捏造が発覚し「次は何?」なんていわれていますが
「たった一つの食品で何かが起きる」という考え方自体が幻想ですから
その幻想に基づいて作られた番組は
程度の差こそあれ全て「作りごと」に過ぎません。
ひとつひとつ検証するまでもないことです。
ひとつの番組の中には正しいレポートもあったでしょうが
最初の考え方が幻想ですから、番組全体としては全てが捏造になってしまいます。

この事件をきっかけに多くの方が「食の力」の素晴らしさと限界の両方を
考えてくださるようになると嬉しいな、と思っています。

さてこの「素晴らしさと限界」の両方を知るのに
最適だと思う資格がひとつあります。

独立行政法人 国立健康・栄養研究所が認定している
栄養情報担当者
(Nutrition Representative = NR)
です。

私達が日常「口にするもの」には
薬事法で定められた薬から、ごく普通の食べ物まで様々。
なかでも最近は健康食品だの健康補助食品だのトクホだの栄養機能食品だの
ただの食べ物(=おいしかったり、おなかがいっぱいになったりするもの)なのか
なんらかの効果効能を期待して食べたら「効く?」のか
訳の分からないものが増えています。

本来食品の栄養素や栄養については
管理栄養士さんや栄養士さんという専門職がありますが
栄研(独立行政法人 国立健康・栄養研究所の略です。長いので…)は
乱立する健康食品や健康情報を懸念し
NRという人が必要だと考えているようです。

「身近な所で、健康食品の相談ができるような専門家がほしい」という
ニーズにこたえるために
「健康科学(医学入門レベル)や栄養学、食品科学
の基礎知識と技能をマスターしていることを前提条件とし
これらを基盤とした上で健康食品に関する知識と技能を習得する」
とテキストに書いてあります。

本来は「信頼のおける健康食品のアドバイザー」として作られた資格ですが
「普通の食品に対しても何らかの健康効果を期待する」という現在の風潮の中では
口に入れるもの全ての可能性と限界を的確に表現できるものとして
食育の分野でも大いに役に立つ資格です。

NRは管理栄養士さんと同じようなレベルの内容を
短期間に勉強することが可能なので
食の栄養的側面、健康効果的側面の知識を習得したいという
本気度の高い方には、忙しいけれどお勧めです。

またこの資格があると
受講するのに「医療系の国家資格をもっていること」が条件になっているような
講座を受講することが可能になるケースもあり
2008年に本格導入される新しい保健指導にかかわっていきたい
と考える方にもお勧めです。

食育の場として、民間企業を選ぶとなると
「自分の行った食育がどのようなよい結果をもたらしたか」
という効果測定が必須になります。
食育を受けてくださる方が楽しいだけでなく
その食育の場を提供してくださる企業さんにも
メリットがあることを明確に示さなければなりません。

不二家の事件をみていても
これからは自分に都合のいい企業運営では生き残れない、ということがよく分かります。
CSRという言葉が叫ばれるようになって久しいですが
人々が神経質になりがちな食品分野において
情報開示はその核となるといっても過言ではないでしょう。
都合のいい情報だけでなく
不利な情報もきちんとアナウンスメントしなくてはなりません。

「この製品がヒトに対して供与できる価値」
を過不足なく伝えることのできるNRは
企業における食育でも大きな役割を果たせる、と思っています

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